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トーナメント概要初日結果2日目結果最終結果上位のフィッシングパターン

■スーパータフコンディション?
JB・NBCトーナメントの総決算「ジャパンスーパーバスクラシック」が11月2〜3日に長野県野尻湖で開催された。このスケジュールが決まった当初から「11月の野尻湖は釣れない」という声が多く聞こえた。野尻湖に詳しい池田豊も「釣れないですよ。たぶん7割はノーフィッシュかも」と言っていた。ご存じのように、野尻湖は冬季禁漁となるため、この時期の釣り方は解明されているとは言い難い。プリプラクティスを行った選手もほとんどが0〜1匹という厳しい状況だった。

直前プラクティスでもその状況は変わらず、ほとんどが0〜1匹。NBCNEWSは1日の直前プラクティスで大塚茂のボートに同船したが、一日湖に浮いて、大塚を含め周りの選手のヒットシーンを見たのはわずか2回という厳しい状況だった。そんな中、完全に見えていて9時半にプラクティスを終えた選手がいるという情報が行き交った。今江克隆も船中10本と好感触をつかみ、**除名**、丸山俊一もプラクティスで相当見えているという噂だった。

■見どころ
今大会のキーポイントは「ディープのスモールをいかにして釣るか」。百戦錬磨のワールド勢の参加が多いが、相手がいつもと違ううえ、時期的にシャロー〜ミドルレンジの魚影はきわめて薄くサイトフィッシングは無理。減水により「桟橋ラージ」の可能性も低い。決して広くないフィールドだけに、シークレットエリアもない。魚探には無数の反応がある、しかし釣れない。これをどうやって釣るか・・・

こうなってくると、野尻湖・桧原湖マスター達が有利な展開となる。ご存じ池田豊、吉田博史を筆頭に、プロ戦お立ち台常連の木村浩規、丸山俊一、大西清、内山幸也 、曽山 幸一らの活躍が期待される。そして、スモール戦では必ずお立ち台の今江克隆、日本におけるスモールの第一人者的な本山博之がダークホース的存在だ。

■DAY1
紅葉したモミジが白く染まった。いきなり「雪」のスタートとなった初日。寒いのは覚悟していたが、まさか雪になるとは・・・
しかし、ミーティングを終えフライトが始まる頃には青空がではじめ、日中はきれいに晴れあがった。

この日湖畔道路を一周したみたが、前日プラクティス同様、選手のほとんどが東側の急深エリアに集中。河口湖戦を思い出させる大船団が形成されていた。季節によって魚が動くのは当然だが、去年春のワールド戦で人気だった北〜西岸のシャローエリアは誰も浮いていない。

 

14時検量開始。予想通りゼロ申告が続出。魚を持っている選手もその多くが1匹という状況。注目の**除名**はスモール7本でリミットメイクし5305gを持ち込み単日の1位に。そして2位は、スモールマスター丸山俊一。同じくリミットメイクし3945g。丸山は7本中3本がグッドサイズのスモールマウス、残りはラージマウスだった。3位は、桧原湖マスターの吉田博史。4本ながら3034gを持ち込んだ。優勝候補のひとりであるWBS本山博之は 2,948gで4位にはいった。

アマチュア部門では、チャプター房総から参戦の 阿部靖彦が1200クラスを3本そろえ3688gで単日のトップ、野尻湖チャプターお立ち台常連の小嶋和己がキロフィッシュ2本で2位となった。

■DAY2
2日目はすっきり晴れわたった。朝の気温は0℃ど低い。10時頃から強風となったが、地形的に大荒れとなることはない。この日は遊覧船にて湖を一周した。選手の動きは初日と変わらず、最深部に近い竜宮崎を中心に大船団が形成されていた。

11時40分帰着開始。桟橋へ向かい初日上位陣に結果を聞いてまわる。初日4位の本山博之はまさかのノーフィッシュを食らってしまう。初日2位の丸山はこの日も7本のリミットメイク。しかし「ウエイトは・・・・」と言う。そして2位の**除名**は4本。しかし、ライブウエルから出てくる魚はグッドフィッシュ揃い。3位の吉田博史も4本で3キロ半ばだという。初日上位3名全員が大きくスコアを崩すことなく踏ん張った。あとは、この3名の間に何名が割り込むかで運命がきまる。

12時検量開始。まずは丸山俊一が検量台へ。結果は4,475gでダントツの1位。ゼロ申告が続々やってくる中、**除名**が検量。結果は3528g。丸山と1キロ近い差がついたが、それでも2位である。2日間のポイント合計で争われるこの大会、この時点では2人とも99点と並んでいる。間に一人でも割り込めば丸山が優勝となる。

そして、ウエイイン終盤に吉田博史が検量台へ。吉田が**除名**を1gでも上回れば、丸山の優勝が決まる。結果は3,474gとわずかに及ばず、**除名**・丸山が同ポイントで検量終了。規定により、総重量判定となり、**除名**の優勝が確定した。

 

アマチュア部門は、初日トップの阿部靖彦がこの日も最高ウエイトを持ち込み、満点でのパーフェクトゲームを達成。トッププロでさえ2日間ノーフィッシュが続出する中、見事なテクニックで計5878gを持ち込んだ。

■世界初!環境にやさしいワームがウィニングルアーに

夏に行われた東レフィールドメイドバスフィッシング大会で**除名**が環境にやさしいワームをデザインしていると言っていたが、そのワームが今回のウイニングルアーとなった。上図右がそれで「**除名**ホグ」などと呼ばれていたとおり、はやりのホグ系と虫系を混ぜたようなデザイン。河口湖や野池用にデザインしたそうだが、スモールマウスにも抜群に効果があることが証明された。左のワームは、バークレーの環境にやさしいワーム「アースワーム」を半分にカットしたもの。これもサブとして大活躍したそうだ。

来年から環境にやさしいタックルを使ったトーナメントが本格的にはじまるが、一足先にウィニングルアーとなり「実戦でもじゅうぶん使える」事が証明された。

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今大会は、「釣れる・釣れない」が明確にでた。見ている方として「乱打戦」も楽しいが、パターンにはまれば強烈なウエイトがでるというプロ戦に相応しい実にハイレベルな見応えのある試合だった。

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