JB日本バスプロ協会 NBC日本バスクラブ OFFICIAL SITE NBCNEWS

ホームへ戻る

[インデックス][JB情報2003] [ JBワールド第5戦がまかつCUP]

第1の成績表を表示
dummy.gif
第2の成績表を表示
dummy.gif
第3の成績表を表示
dummy.gif
第4の成績表を表示
dummy.gif
第5の成績表を表示
dummy.gif
年間ポイントランキング
dummy.gif

JBトーナメント2003
JBワールド
第5戦
がまかつCUPCUP

09月12日(金)~
09月14日()
桧原湖(福島県)


  ワールド1 2 3 4 5
マスターズ1 2 3 4 5 6
イースタン桧原湖1 2 3 4
イースタンウインター1 2 3 4 5
イースタン河口湖A1 2 3 4
イースタン河口湖B2 3 4
イースタン山中湖1 2 3 4
イースタン霞ヶ浦1 2 3 4
イースタン野尻湖1 2 3 4
ウエスタン三瀬谷ダム1 2 3 4
ウエスタン琵琶湖A1 2 3 4
ウエスタン琵琶湖B1 2 3 4
ウエスタン生野銀山湖1 2 3 4
ウエスタン早明浦ダム1 2 3 4
ウエスタン九州トレイル1 2 3 4
バスプロ選手権0
II桧原湖1 2 3
II河口湖1 2 3 4
II霞ヶ浦1 2 3 4
II旭川ダム1 2 3 4
ジャパンスーパーバスクラシック(アマチュア部門)0
ジャパンスーパーバスクラシック(プロ部門)0

トーナメント概要初日結果2日目結果3日目結果トーナメント結果上位のフィッシングパターン
 
ストーリー

2003年9月12~14日福島県桧原湖でJBワールドシリーズ第5戦がまかつCUPが開催された。優勝は5年前の桧原湖戦と同じ今江克隆。年間ポイントを一切気にせず、優勝のみを狙い続けた2003年シーズン。第1戦琵琶湖での優勝後しらばく不調続きだったが、最終戦でふたたびお立ち台の頂点へ。通算5勝目、桧原湖2連勝、01年に続き2度目のシーズン2勝の快挙を成し遂げた。

地形

広さ比較

八郎潟と並び東北のメジャーフィールドである桧原湖。周囲約47km、面積10.7キロへーホーメートル、湖面標高822m(国土地理院ホームページより)。比較的広く東北では数少ないバスボートでの釣りができるフィールドだ。

磐梯山の噴火によりできた堰止湖で、南~中央エリアにはたくさんの小島・ハンプがある。ショアラインも岩場やビーチ風が多い。JB・NBCルールで禁止となっている、いかり潟エリアは、入り組んだ複雑な地形で絶好の釣り場となっている。


馬の首エリア

北側へ向かうと風景が一転する。馬の首と言われるエリアは、オーバーハングがせり出し赤土に変わる。スタンプも点在し、リザーバーのような感じになる。

最北部は広いワンド状になっており、ディープフラットが広がる。また、このエリアはラージマウスが比較的多いようで、JBイースタン・JBIIなどでラージマウスを絡めたパターンで上位入賞者を多く出している。

地形的・ストラクチャー的に狙い目となるのは、これらのハンプ群、シャローのスタンプ・岩、ディープフラット、オーバーハング、ウィードとなるようだ。 (桧原湖詳細はここここを参照)

秋の釣り

桧原湖は人為的に水位操作されている。基本的に春~初夏に満水となり冬にかけて減水する。7月に使用していた桟橋が完全に干上がっていた。プリプラ時は例年より高水位だったが、大会期間中は減水傾向だった。

7月の桟橋

今大会時



サマーパターンになると、ディープフィラットやハンプの釣りが盛んになる。その釣りは秋も続くが、水温変化に伴い魚のレンジが変わる。夏はボトムべったりでも釣れるが、秋、特にグッドサイズを狙う場合、浮いているバスを意識しないとダメらしい。この「浮きバス」を攻略できるかどうかがスモールマウスを狙う上での今大会のキーだった。 ただし・・・・大会期間中はかなり気温が上がった。地元の方も「夏より暑い」と語っていた。大会前に最低気温が10℃を下回る事がありターンオーバーも起こったらしいが、連日30℃近い最高気温となった。

ラージマウス
桧原湖と言えばスモールマウスだが、トーナメント的にキーとなるのはラージマウスの攻略。スモールマウスにくらべて平均ウエイトが重いが数は圧倒的に少ない。以前はかなり珍しかったラージマウスだが、今年のローカルJB戦では上位のパターンに絡むことが多くなった。増水時、岸際ブッシュを攻めてラージマウスのみ狙うパターンがあったが、今大会中の水位ではそれができない。600~700gをのぞめるラージマウスを絡めれば3キロオーバーも可能となる。

DAY1

前日夕方から大雨に見舞われたが、当日朝はスッキリ晴れ上がった。日中の最高気温も30℃と真夏並みの気候となった。

この日はボートでざっくり一周してみた。 月島・双子島周辺のハンプ群に船団が形成されていた。何度かヒットシーンも見ることができた。

早稲沢キャンプ場周辺に5~6艇。馬の首周辺にポツポツ浮かび、夏に人気の最北部ディープフラットはがら空き状態。8割が沖のハンプ、ディープ攻め、残りがシャローのカバー・ストラクチャー狙いという感じだった。

スモールマウスは風の影響を強く受けるが、10時頃まではほぼ無風。それ以降西よりの弱い風が吹いた(エリアによって風向きが変わるが)。
小島宏 3,790g 江口俊介 3,240g

15時ウエイイン開始。事前情報では2400gあたりが上位入賞に必要な数字と言われていた。写真撮影ボーダーもそれくらいに設定したが、帰着開始早々2名が3キロをもって帰ってきた。

2番目に帰ってきた小島はガッツポーツしながらボートをあげた。ライブウエルから出てくるのは全てラージ。ビッグフィッシュ賞となる900g台も含め3,790gをウエイイン。初日トップとなった。糠塚島裏のスタンプ群をスワンプクローラー、4インチワッキーワームのワッキーで攻めかなりの数を釣ったらしい。

江口俊介は「自分的に最高の釣りでした」と3240gを持ち込み初日2位でスタート。同選手は北エリアのシャローに絡むスタンプ・岩など目に見えるものをノーシンカー、ジグヘッドで狙いこのウエイト。

3位はサブサーフェスレンジをクランクベイト、ワンナップシャッド、スワンプクローラーワッキーでストラクチャー周りを攻め3,012gの今江。

4位の河辺、5位の小泉まで全員ラージを絡めての結果。スモールオンリー組みにとっては苦しい展開となったが、「ラージで3日間は持たない」との声も聞かれた。
全体的に数は釣れ、リミットメイクは当たり前の状況。ポイントボーダーが2058gという初日であった。

もう一つの関心事であるワールドチャンピオン争い。暫定トップでありスモールに強い**除名**が45位で5点を食らってしまう。後を追う千葉隆が単日10位。明暗を分ける結果となった。


DAY2
荒天に見舞われることが多かった今年のワールドシリーズだが、2日目も天候良好。気温が高く暑いのは確かだが、湿度が低いため不快ではない。やや風が強かったものの、初日どうよう安定した天候だった。

2日目はじゃっかん動きがあった。朝はラージマウスが狙える糠塚島裏が人気エリアとなったらしい。初日は空いていた雄子沢、馬の首エリアなども2日目は徐々にボートが増え始めていた。初日ハンプ群を狙っていた選手が動いた模様。

関千俊 3,226g 今江克隆 2,832g

15時ウエイイン開始。2日目も大きく落ち込むことはなく、リミットメイクは当たり前。ポイントボーダーが1992g。上位に残るには2400g以上を持ち込む必要があった。

この日のトップは3,226gを持ち込んだ関千俊。馬の首にある倒木をメインに0.5~1.5mまでのシャローにあるスタンプなどをライトラバージグ(アイボール1/16ozを1/32ozに改造)で狙った。ビッグフィッシュ賞となる970gのラージを含め唯一の3キロオーバーとなった。

2位は今江克隆。昼頃まで糠塚島裏でラージマウスを狙っていたが不発。その後スモールに狙いを変え、深場の岩周りをダウンショットリグ(スイミーバレット)によるミッドストローリングでスモールマウスを揃え2,832gをマークした。

3位は山木。ディープハンプで2100gまでを揃えたのち、馬の首ディープへ。400Khzの魚探を駆使し、スタンプをタイトに攻め2668gまでウエイトアップ。メインルアーはインチホッグのダウンショット。

初日トップの小島は2,008gまで落としてしまった。やはりラージは初日だけかと思われたが、斉藤忠・赤嶺吉蔵がラージマウスを絡めるパターンで2500gを超えた。

2日目終了時点で今江克隆が197pでトップに。10p差で江口俊介。以降赤嶺吉蔵、鈴木利忠、吉田秀雄と続いた。

ワールドチャンピオン争いの方は、**除名**が2日目も挽回することができなかった。オーバーハングの虫パターンを持っていたらしいが「虫が落ちてこない・・・」と嘆いていた。一方の千葉もリミットメイクはしているものの「見えていない」と自信なさげな表情。とはいえ、この時点で千葉が16p差で大きくリードし誰もがワールドチャンピオンは千葉がとると思っていたのだが・・・・

DAY3

2日目の夕方から台風の通過により天気が変わった。3日目の朝まで断続的に激しい雨が降った。レインウエアを着込んで受付に向かったが、6時半過ぎに雨は上がった。東よりの強めの風が吹き付け、場所によっては白波が立つほどであった。この風と雨による濁りで、シャロー組で影響を受けた選手も少なくなかったようだ。

スタート後、クルマで湖畔道路をまわってみた。初日にくらべ馬の首~北エリアが人気となっていた。初日船団ができていた月島・双子島もボートは多かったが、選手よりも一般の方が多かった。また、雄子沢やコタカ森エリアもボートが増えていた。

南エリアは曇天の荒れ模様だったが、北エリアは青空で風の影響も少なかった。釣れなくなったのか、時間が短いからか、朝の早い時間から大移動するボートが多いのが印象に残った。

たくさんのギャラリーに見守られながら13時ウエイイン開始。
開始早々斉藤忠が3030gを持ち込み拍手に包まれた。斉藤はプラで見つけていた北エリアのウィードエリアで3日間過ごした。そのウィードにはラージマウスが潜み、風向きによってはスモールのフィーディング場にもなっているらしく、2日目は8時過ぎ、3日目は10時過ぎに「仕事を終えた」とお立ち台で語っていた。

この日のトップは3130gを持ち込んだ大塚茂。同選手は小島宏らと同じく糠塚島裏エリアで3日間過ごした。最初の2日間はスタンプをワッキーで狙っていたが、思うように結果を得られなかった。そして3日目。ラインのヨレを解消しようと、関係ない方向(スタンプを外し)に投げた4インチヤマセンコーのワッキーにバイト。これがヒントとなり、プレッシャーを与えられたバスがスタンプを避け周りのウィードに着いている事を突き止めトップウエイトをたたき出した。
大塚 茂 3130g 斉藤忠 3030g

2日目までの上位陣では、江口俊介が無念の1匹、赤嶺吉蔵も1644gとウエイトを落としてしまう。藤木淳、吉田秀雄、斉藤忠が好位置につけお立ち台確実となった。

最後のウエイインは暫定トップ今江克隆。本人は2500g台と計算していたようだが、検量結果2200g。公式ルールにのっとり、もう一度検量するが、変わらず2,200g台(後にベイトを吐いたと判明)。最終日の今江は狙い方を大きく変えた。12mラインに沈む高さ4mの立木の上にサスペンドしているスモールマウスをバルキーパワーホッグ2.4インチで直撃して釣った。

RESULT

 

結果、5年前の桧原湖戦に引き続き今江克隆が優勝。本人は「スモールに愛されているわ」と言っていた(小声で「ラージには嫌われとる」とも)。過去を振り返れば、ワールド桧原湖戦2連勝、98年野尻湖戦2位、01年野尻湖戦3位とスモール相手では圧倒的な強さを誇る。
お立ち台インタビューによれば、上位3名のキーポイントは「上」だった。3位の藤木はキャロライナリグで浮いているグッドフィッシュを狙い撃った。2位の斉藤も「上を意識」という言葉を使っていた。そして今江も、水面直下から2mまでがキーだったと語った。今江はクランクベイト、ダウンショットのミドスト、ワッキー、シャッドテールなど多彩な攻めで3日間を乗り越えたようだ。
単日でグッドウエイトをたたき出した小島・大塚らの糠塚島裏スタンプのラージパターンや江口・関らのシャローカバーパターンも確かに強力でお立ち台を狙える戦略だったようだが、皆「リズムが合わなかった」「風で潰れた」「ミスが響いた」と語っていた。そんな中、多彩なパターンと優勝だけを狙う強力な精神力で戦い抜いた今江克隆が前人未踏のワールド5勝目の快挙を成し遂げた。

※上位のフィッシングパターンは該当ページをご覧ください。なお、今回も今江選手のプリプラから本番までバスワールド誌が完全密着しています。詳細はそちらで!

年間成績

表彰式に続き、年間成績の発表が行われた。5位からステージに上がる。「第3位**除名**」とコールされた直後、どよめきが起こる。誰もが、1位千葉、2位**除名**と思いこんでいたからだ。そして2位で千葉が呼ばれた。


ワールドチャンピオン深江~5位の今江までの「今年一年を振り返って」インタビュー

一瞬の間をおき「ワールドチャンピオン、ゼッケン16 深江真一」とコール。会場の皆が驚いた。一番驚いたのは本人だろう。2日目終了時点の試算では千葉と29ポイント離れていたうえ、第5戦総合では18位だった。まさに大どんでん返しの結果となった。 本人は年間ランキングの事は気にせずリラックスして戦ったという。詳細はムービーで。

 

報告:NBCNEWS
取材協力:檜原湖・スモールマウスのスペシャリスト

丸山俊一さん 大西清さん


History back GO INDEX
© NBCNEWS