2004年10月10日山梨県河口湖でJBマスターズシリーズ第6戦(最終戦)マーキュリーマリンCUPが開催された。2日間の日程で行われるマスターズシリーズだが、台風22号接近の影響で初日は中止。ワンデイ大会となった。優勝は地元の人気ガイド喜多野朋作。ディープのネイティブを見事攻略し3596gを持ち込み悲願のメジャー制覇となった。
最近の河口湖は、週初めに最低気温が5℃という日もあったが例年にくらべ暖かい日が続いている。(一週間早いが、去年の最終戦は富士山が真っ白で、紅葉も始まっていた。)水温も20℃前後でバスにとっては適水温をキープしている。前週開催のイースタンB河口湖最終戦では、放流効果もありウエイイン率が76%と好調だった。しかし、これは25cmキーパーでの話。マスターズ戦のキーパーは30cmであり、この壁を越えるのはかなり厳しい状況だった。最終戦も下馬評は「最悪1キロ1キロでお立ち台では?」という厳しいものだった。
そんな厳しい状況の中、金曜日に合計4箇所で放流が行われた。サイズはマチマチでキーパーも混じるらしい。これでまた、一気に放流船団大会になるのは火を見るより明らかとなった。
台風一過の晴天を期待したが朝から曇り空となった。気温は高め。濁りの影響が気になるが、概ね「釣れそう」な天候だった。連休中日とあって、湖岸には多くのショアアングラーが並んでいた。放流地点であるロイヤルワンドでは、準備を行う選手の側でショアアングラーが次々とロッドを曲げていた。
大橋からスタートを眺める。橋内へUターンする選手の行き先はロイヤルワンド~さざなみボート周辺。白洲(国友ボート)にも大船団。つまりこれらが放流地点だ。ロイヤルワンドでしばらく船団を見てみるが、意外にロッドが曲がらない。岸釣り優先エリアの一般アングラーは次々とヒットするのだが・・・・。
10時頃クルマで湖畔をまわってみる。国友ボートの船団もヒットシーンはなかなか見られず。鵜の島ディープも結構な人気エリア。
そして今回、一番ボートが密集していたのが'さかなや'ワンド。一瞬何が起っているのか?と目を疑うほどの船団だった。100艇は集まっていたのではないだろうか(多すぎてカウント出来ず)。ボートの数の割に、バスは少ないようで、ヒットシーンはなかなか見られず。ノンキーはポツポツ釣れているようだった。年間ポイントランキング暫定1位の大西清の姿もここにあった。
てっきり「放流入れ食い」状態かと思っていたが、意外に釣れてないようで、こうなってくると数少ないネイティブ狙い組が気になる。
小海~長浜方面は相変わらずガラガラ状態。そして西湖放水路で年間暫定2位--除名--の姿を発見する。小泉は先週のイースタン河口湖B戦で4位入賞している数少ない「ネイティブパターンが見えている」選手。スタート前、少し話をしてみたが、やはり放流が入った事にショックを受けていた。先週は1500g以上を3本掛けている(キャッチは1本)らしく、今大会も優勝候補の筆頭である。11時の時点で1本キープという状況だった。暫定1位の大西が放流の船団、そして2位の小泉がネイティブ一発勝負。興味深いAOY争いとなった。
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M33 喜多野朋作 |
M363 中西靖明 |
14時20分帰着・検量が始まる。開始早々喜多野朋作が3,596gを持ち込んだ。その後は続かず2キロ越えが珍しい状態になる。終盤、中西靖明が3240gを持ち込んだものの、喜多野を超える選手は現れなかった。
優勝の喜多野は、河口湖でガイドサービスを行っている。寒い時期でも平日でも同選手のボートを見ることは多く、トップクラスの人気ガイドだ。お盆の時期もキロフィッシュを連発していたという話を何度も聞いた。今回もディープのネイティブパターンで結果を出したようだ(クラシックを控えているので詳細は秘密とのこと)。河口湖のトーナメントは放流攻略やサイトフィッシングばかりが注目されるが、王道パターンも当然通用する事が実証された。