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JBトップ50第2戦東レ・ソラロームCUPストーリー

JBプロトーナメント情報2007

JBトップ50
第2戦
東レ・ソラロームCUP
ストーリー

福島県 桧原湖

07月20日(金)~
07月22日()

JB2007 INDEX

ストーリー

ジャークベイトでミドルレンジを攻略。

JBトップ50シリーズ第2戦が7月20~22日に裏磐梯・桧原湖で開催された。ここ最近の桧原湖戦は秋に日程が組まれていたことから安定感が高いディープフラットが注目されてきたが、今回はサマーシーズン。ただ、今回の桧原湖は梅雨寒が続いていたことから季節の進行は遅れ気味で、まだアフタースポーンの状態を引きずっていた。

バスは例年ならもう少しディープに落ちているそうだが、今年は7月下旬になってもシャローからミドルレンジにバスが残り、レンジを絞りにくいコンディションだったといえるだろう。

DAY1 ジャバスティックのキャロで前山智孝選手が初日トップ!

大会初日にトップウエイトをマークしたのは前山智孝選手(2,696g)、2番手が小林知寛選手(2,666g)。この両選手がメインに攻めたのは、早稲沢からさらに奥(大川側)の無名ウィードエリア。湧き水、岩、スタンプ、桟橋などがあるブレイクで、前山選手はグッドサイズを2.5~3mラインで取り、5mラインでもバイトが多かったという。晴れればいい結果が出せるエリアで、ほとんどの魚をジャバスティックのキャロで仕留めた。

初日の3位は、1,416gの特大ラージを持ち込んだ福島 健選手。このキッカーで今大会のビッグフィッシュ賞を獲得した。

DAY2 サイトが決まり、阿部進吾選手が3kg台!

大会初日の夜からかなりまとまった雨となり、大会2日目は雨が降り続いた。コンディションの急変が心配される中、この日は阿部進吾選手が今大会唯一の3kg台となる3,018gをマーク。スモールを得意とする神谷勇紀選手も2,944gのビッグウエイトを持ち込んだ。

阿部選手は狐鷹森のハンプの3.5~4m(鉄柱・ウィード絡み)をライトキャロで攻めてキーパーを揃え、馬の首のバンクでのキッカー狙いに成功。キャロのルアーはマスバリにラバーを巻いてエビをイミテートした自作ルアー、バンクのサイトは自身が開発したアベヤンマ。シャローをクルーズしてフィーディングに入るタイミングのバスを狙い撃ってビッグバスを仕留めた。

2日間のトータルで好成績を残したのは、瀧本英樹選手と河辺裕和選手。この両選手の共通点は湖の北エリアに広がるミドルレンジのウィードエリアで手堅いパターンを持っていたこと。瀧本選手は初日4位(2,414g)、2日目6位(2,376g)、河辺選手は初日6位(2,344g)、2日目5位(2,418g)と連日ハイウエイトを持ち込み、最終日に優勝を懸けて挑んだ。

DAY3 サイズアップに苦しみながらも、瀧本英樹選手に初の栄冠!

激しい雨はスタート時には上がり、天候は時間とともに回復した。すべてが決まる最終日は、暫定トップの瀧本英樹選手にバスマガ、同2位の河辺裕和選手に釣りビジョン、同3位の沢村幸弘選手にバサーと、上位3選手にプレスが同船した。

瀧本選手が今大会で追い続けた魚は、遅めのスポーニングを済ませた大きめの個体。アフターの魚は体力がないためワカサギよりもエビの方が捕食しやすく、スポーニングエリアに近いエビが多いウィードエリアに焦点を当てた。レンジは2~4mで、メインルアーはウルトラスレッジ。ドラッギングでテンポよくジャークさせて広範囲を探った。初日、2日目ともにキーパーは10本、ノンキーパーは40本ほどキャッチ。バイトするのはピンスポットではなく、小バスがやたらと多いエリアなので、効率を高めるためにハードプラグをチョイスした。

だが、しかし、最終日は状況が激変していた。最終日の瀧本選手は小一時間ほど前日までの釣りを試したが、ノンキーまでも無反応。思考を切り替え、糠塚島でムシパターンを試してすぐに最初のバスがバイト。このときエビがシャローに差してきていることを確認し、エビの動きを意識して作った自作ワームのノーシンカーリグでさらに2本追加した。

シャローの時合は長く続かす、瀧本選手は再びジャーキングをメインに前日までの釣りを展開。568gのキッカーを筆頭にその後5本のキーパーをキャッチし、2本入れ替えてフィニッシュ。サイズが伸びずに苦しいゲーム内容だったが、1,878gまでウエイトを高めた。

優勝の行方は混沌としたが、変化が激しい桧原湖で3日連続ヒットパターンをアジャストするのは難しく、河辺裕和選手をはじめ他の上位陣も苦戦。さまざまなテクニックを駆使して瀧本選手がメジャー初の優勝カップを手中にした。

準優勝は北エリアのウィードエリアを3日間攻め続けた河辺選手。ノーシンカーのグラブ(テールカット)を中心にさまざまなライトリグをローテーションさせてサイズアップに成功した。

第3位は最終日にジャンプアップしたベテラン・泉 和摩選手で、月島の裏4.5~6mと橋脚際8~9mをパワーホッグのライトキャロとスモールワーム(ビン入りガルプ)のダウンショットで攻略。連日10本近くのキーパーをキャッチして最終日に2,284gを持ち込んだ。

第4位はスモールマウスに強い木村浩規選手で、馬の首ロックエリアを中心にサマーパターンで押し通した。ルーキーといえども桧原湖、野尻湖においてはトップレベルの実力を持つトーナメントアングラー。パワーホッグ、リトルBのスプリットショットでグッドサイズをキャッチした。

第5位はスイミーバレットのネコリグでやや深めの6mラインで勝負した沢村幸弘選手。開幕戦に引き続いて上位を演じ、その存在感を見せ付けた。

まだ夏になりきっていない桧原湖で開催されたシリーズ第2戦。アフタースポーンからサマーパターンへ移り変わる端境期は予想以上に手強かったが、このレイクならではの動きが激しいゲーム展開がトーナメントファンを楽しませてくれた。

写真・報告:バスマガジンK

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