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JBトップ50第4戦がまかつCUPストーリー

JBプロトーナメント情報2007

JBトップ50
第4戦
がまかつCUP
ストーリー

広島県 弥栄ダム

11月02日(金)~
11月04日()

JB2007 INDEX

ストーリー

ディープに落ちたグッドサイズをロングシェイクで狙い撃ち。
神谷勇紀選手がTOP50初優勝!

Day1 小瀬川上流で2本のビッグバス。北 大祐選手が3,366gで初日トップ!

日中は暖かい日が続いていたが、大会初日の早朝は気温が一気に5℃近くまで低下。水温はまだ20℃を上回り、スタートを切った選手たちは湖面に広がる朝もやの中に消えていった。

「晩秋になると上流エリアの爆発力は低下し、狙ってキッカーは取りづらくなる」というのがこのレイクに精通するトーナメントアングラーの見解だが、この日のトップウエイト3,366gをマークしたのは小瀬川上流で勝負に出た北 大祐選手だった。サイトで確認できる魚は追跡が困難で、この日は水深1mほどにある岩と岩の隙間を前もって確認しておき、ロングディスタンスのアプローチを心がけたという。ビッグベイトの使い手として広くその名を知られるようになったが、この日はライトリグがメイン。キッカーとなった2本の1,200gフィッシュをバイトさせたのは最上流ではなく、3rd.ベンド(インレットから数えて3つめのベンド)付近だった。1本はイングリーの1/16ozダウンショット(ネコ)、もう1本はリンバーの1/20ozネコリグでキャッチ。ほとんどの上位陣がバッグリミットの5本を持ち込んだが、北選手は4本で初日のトップに立った。

初日の第2位は小瀬川筋のインレットから最初の8mラインを攻めた神谷勇紀選手で、メタルジグで速攻リミットメイクの後にダウンショットリグでキーパーを約40本キャッチしてサイズアップに成功。ビッグバスをキャッチすることでウエイトを高めるのではなく、すべて型揃いの3kgアップは他の上位陣よりも確実性が高いパターンを掌握していたといえるだろう。

神谷選手と同エリアを攻めた選手も多く、水没する旧橋を挟んで神谷選手の反対側にボートポジションをとった小森嗣彦選手も40本以上のキーパーをキャッチ。他の選手も数を上げていたが、この日は神谷選手が操るスナイプやマイクロクローラーにグッドサイズが集中し、今大会で最も熱いディープエリアで競い合った。

初日は3kg台が4名で、1,778gの今大会のビゲストをフリックシェイク1/64ozのネコリグでキャッチした小野俊郎選手が5位に付け、33名がリミットメイクの5本を持ち込んだ。

Day2 小瀬川筋の立ち木エリアでまたも神谷勇紀選手のDS炸裂!

大会2日目の早朝は1℃まで冷え込んだ。フォールターンが進んだからか、それともフィッシングプレッシャーからか前日までグッドコンディションのキーパーをストックしていた小瀬川筋上流の8mディープは沈黙した。

しかし、この日のトップウエイト3,186gを叩き出したのは前日のディープ戦で圧勝した神谷勇紀選手だった。同選手は今回2つのメインエリアを持ち、初日の小瀬川上流の8mラインは「キーパー場」、そして小瀬川筋に入ってすぐの立ち木エリア(上流に向かって左側)を「キッカー場」とした。この日はキッカー場の12mラインをメインに20本のキーパーを抜き、2日間のトータルスコアはダントツのトップ。ディープのスペシャリストは手応え十分で最終日を迎えた。

2日目の第2位はシリーズ年間成績でトップを走る**除名**選手で、終了間際に会場対岸の階段(旧導水管のコンクリート土台)をキャロライナリグで攻めてビッグバスをキャッチ。3,118gを持ち込んだ。
相羽選手は大ハズシをしないために3日間2kg平均で確実に上位入賞できる戦略をたて、2~5mをベイトに合わせてシルクワームやゲーリーワッキーワームのダウンショットリグでしっかりとスコアメイク。そして10~15mのディープをファットなボディーを持つプロトタイプワームのキャロやテキサスでダイレクトに撃つ勝負パターンで狙い通りにキッカーを仕留めた。

2日間を終えた成績は、神谷勇紀選手のトップは揺るぎなく、2番手に2日目も1,600g台のビッグバスをキャッチした小野俊郎選手が浮上。初日トップの北 大祐選手が2本ながら2,214gを持ち込み、3番手で最終日を迎えた。

Day3 好調のノムシュンが3kg台で追撃。神谷勇紀選手が手堅く優勝!

最終日は冷え込みこそ緩んだが、上流エリアほどターンが進んで水質が悪化。多くの選手がサイズアップに苦しんだ。全体的には会場よりも下流エリアでウエイトを伸ばす選手が目立ち、この日ただ1人の3kg台をマークした野村俊介選手は会場からすぐ下流にあるガレ場をメインにゲームを展開。ロングリーダー(60cm)のダウンショットでこの日最大となる1,600g台のビッグバスをゲットして3,160gをキャッチした。
野村選手の使用ワームはベイトブレスの4inストレート(プロト)ワッキー掛け。初日は30位と出遅れたが、最終日は大まくりでトータル5位まで順位を上げてフィニッシュ。2週前のマスターズ決勝トーナメントで優勝し、連続上位入賞を果たした。

注目の神谷勇紀選手は2日目に好結果を出した小瀬川筋下流の立ち木エリアで勝負。この日も好調を持続し、バイトが少なくなったものの8時30分の時点でリミットを揃え、1,600g台までウエイトを高めることに成功。ただ、その後は沈黙。この日も水深10m以深の立ち木をダウンショットリグでバーチカルに攻めたが、よりタイトに攻めなければバイトを得られず、そのことが災いして後半は立ち木に巻かれるミスを連発。結局最終日は1,624gでフィニッシュ。3日間のトータルウエイトを8,016gとした。しかし、2日目までのアドバンテージは大きく、トップの座を死守。神谷勇紀選手がTOP50シリーズで初めての優勝カップを手中にした。

2番手に付けていた小野俊郎選手は最終日もライトリグでベースのウエイトを確保し、ビッグベイトで勝負に出たが、3日連続のビッグバスは手にできず1,716gでフィニッシュ。トップとの差を縮めたものの順位はかわらず総合2位で今大会を終えた。

総合第3位はディープクランキングで安定したウエイトを持ち込んだ関和 学選手で、4位には**除名**選手が入賞した。

年間成績は**除名**選手が182Pで独走。今大会のウイナー・神谷勇紀、竹内三城の両選手がともに159Pで第2位。今シーズンのTOP50ファイナルゲームは同じ月の16~17日に生野銀山湖で開催される。

世界一の高感度オリジナルロッドでつかんだTOP50の初勝利!

「1番のキモになったのはレンジで、バイトに持ち込むのは易しかった」とディープの天才は今大会を振り返った。
「レンジが分かれば、後はひたすらバイトするまでシェイクを続けるだけ。(ダウンショットの)シンカーをボトムに着けて、5分はオーバーかもしれないけど、最低でも1分はシェイクし続けましたね」とウイナー神谷勇気選手は続けた。

そして今回、彼の右腕として活躍したのがブランクスの開発から手がけてきたオリジナルのエキストラファーストテーパーロッドだった。
「僕の知る限り、恐らく感度は世界一。この曲がりを見てください」とラインを絞ってティップの曲がりを見せてくれた。シューティングはもちろんのこと、ディープを完全攻略するためのロッドで、「このロッドがなければ今回の優勝はなかったかもしれない」と言い切る。

そう、2番目のキモはまだ名前もないスペシャルロッド。食い込み重視のソリッドティップはいくらでもあるけれど、この高感度は別格。そしてこのロッドを仕上げる段階で決して妥協をしなかったのが「シェイキングアクションをベイトにしっかりと伝える」という開発コンセプトだった。

今大会のキモになったレンジは初日が8m、2日目以降は12m。ディープのボトムで震え続けたソフトルアーが弥栄ダムのグッドサイズを次々と仕留めていった。

写真・レポート:バスマガジン編集部K

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