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JB全日本バスプロ選手権ストーリー

JBプロトーナメント情報2007

JB全日本バスプロ選手権


ストーリー

山梨県 河口湖

11月10日()~
11月11日()

フルエコタックルルール適用大会

JB2007 INDEX

ストーリー

バスプロ人生最後の数分?にきたミラクルフィッシュ!江戸前バサー小出慎 久々の大人数戦を征す

2007年11月10日~11日紅葉まっただ中の河口湖でJB全日本バスプロ選手権が開催された。この大会はJBイースタン・ウエスタン各大会の上位30%に入った選手が参加できる総決算的なトーナメントで高額賞金が魅力だ。今回は全国から285名の選手が集まり、久々の大人数戦となった。ワームが使えないため、各選手はシリコンラバーを用い、創意工夫して様々なワーム「もどき」を作っていた。しかし大会前日に使用禁止となり、更に使えるルアーが減った。ただでさえ厳しい秋の河口湖に追い打ちをかけるようなルール改正に戸惑う選手が続出。それでも釣る人は釣る。大会初日は35%のウエイイン率だった。

初日トップは勝又康太。小海エリアの尾根7mをケイテックモノガードジグヘッドで作ったスモールラバージグ+ファートレーラーで攻め見事なキッカーを釣り2匹ながら2524g。井上祐一も2128gのビッグフィッシュをクランクベイトで釣り2位でスタート。全体的には300g台アベレージの放流の残りを1~2匹釣ってくる選手が多かった。

2日目は曇り~小雨がちだった初日から一転、日中は青空が広がる天気となった。釣れたバスは初日とあまり変わらず。両日放流を2匹ずつ釣れば賞金圏内という厳しい大会だった。優勝は両日1匹ながらも、合計3814gを持ち込んだ小出慎。今回はご本人から感動的な長編レポートが届いた。

*通常は上位のフィッシングパターンに掲載する原稿ですが、今回は特別にこちらに掲載します。 ここまでNBCNEWS。

釣った場所(エリアや水深など)

奥河口湖エリアにある水深7.5~10mのブレイクからフラットになる途中にある、湖流があたり、湧き水もありベイトが通過・生息し、秋の回遊するビックバスが補食するために一時的に寄る、一畳ほどの岩盤が露出した究極のピンスポット (長っ 笑)

フィッシングパターン

この究極のピンスポットにバスは補食メインで入ってくるので、そのタイミングでは高確率でルアーにバイトする。そのような場所でないと、知っての通りワームが使えない河口湖でのネイティブ攻略は厳しいと感じていた。 このタイミングが重要で、そこにベイト及びバスの反応を魚探で判断しルアーを入れていく。初日の1本、二日目の1本共にこのスポット。

両日、ディープに魚っ気が出始めたのは後半になってからだった。 なので前半は主にシャロー狙い。

初日の1本は、“具”なしスモラバに自信がなかったが、この質感・シルエットならいけるかも? と、『EGUJig』を投入したところ、見事魚探に反応が出たバスをヒットに持ち込むことができた。(エグシュン!いいの作ったね~)
その後、タイミングをはかりディープ・シャローをランガン。シャローのエビ藻は、ドラゴンプリズマやエスドライブでチェックすると50クラスが1回追っただけで終わる。 再びディープに入り直し2回バスが入ってきて魚探に反応が出るもバイトは出ずに終了。

二日目、初日の順位から1匹でも獲れば入賞できると思い、朝はシャローで放流バスを狙うもノンキー1匹のみ。 後半になり、そろそろディープの時合いか?と、ディープ狙いに出るが、前日とは違い魚っ気がない。この日もタイミングをはかりディープ・シャローをランガンするも不発。
12:30 キーパーすら釣れず諦めかけ始めたラスト30分。再びピンスポットに入り、これまたふと思い付きで、フットボールラバージグをタックルにセット。トレーラーに悩みいろいろ考えた末、朝、タカヒロ足立プロに貰ったVANBAITSのラビットファーを2本付けてみたら、なんかいい感じのシルエットになった。 それをピンスポットに撃ち込み、最近亀山ダムで覚えたフラッピング?(ゲコ?)で誘った2投目、シャクる竿先に違和感が現れバイトと判断し、あわせを入れると根掛かりの重量感。だが、次の瞬間根掛かりが動き出し、魚であることを確信。物凄い力の魚がなんとか浮いて来くると、それは鯉ではなくバスだった。 ネットインし、デッキに横たわる魚体を見た瞬間、全身が震えた。

時刻は12:50をまわっていた。第4フライトでなかったら出会えなかったであろう魚であった。二日目も1本、そして奇跡を感じたネバーギブアップな1本だった。

メッセージ

ジュニア時代からNBC~JBと続けてきて早三十路前、二十歳そこそこのころはトップを目指す、バス釣りで食っていく!!と、勢いがあったが、歳を重ねるにつれ仕事やなんやらの都合もあって、フルタイムプロは断念。普通のサンデープロに落ち着き、ジュニア時代からの同世代や、若い世代がトッププロになっていくのを横目に羨ましく思いながらも、自分はサンデープロでも、いつか結果を残したいと続けてきた。

だが、さすがにフルタイムには勝てず、そこそこまでの成績は出せるものの、優勝、タイトルは獲れずにいた。
そして、07年シリーズ。東京湾奥シーバス・オフショアと、海に行く回数も増えたこともあって、そろそろバスプロ人生に限りが見え始めた今年、エントリーもJBIIシリーズのみとし、今年何も残せなかったら、引退しようと思い始めていた。シリーズ戦では、小さなミスから入賞を逃したりが続き、このバスプロ選手権がバスプロとして最後の試合になるかもと臨んだが、生憎こうゆう時に限って所用が重なりプラクティスは0。夏のJBⅡ最終戦以降久々のぶっつけ本番の試合となってしまった。もう自分の釣りをするしかない。

大会二日目、ノーフィッシュのままの帰着間際、“長く続けたきたバスプロも、あと数分で終わりか。。”と、ボートの上で泣きそうになりながら振るロッドに奇跡の生命感が伝わった。それは“まだバスプロ辞めるなよ”とのメッセージかのように。あのバスは一生忘れないメモリアルフィッシュとなるだろう。

来シーズンも、河口湖で皆に会えることを楽しみにしています。

大会中、“諦めるな!”と言ってくれた秋林大先輩プロ、ピンスポットを狙う自分に気付き、すばらしいマナーで横を通過していく河口湖常連プロの皆さん。みんなサイコーですよ。検量・大会終了後、私を取り囲んでくれた本当に多くのプロの方々、こんなに大勢の『仲間』がいる。
優勝が決まってから、携帯の電池がなくなるまで止まなかったメール・電話。。そして、この河口湖でお世話になっている人達。本当に驚く程の多くの人から、“おめでとう”のコール。この原稿を書いている今も、まだメールが届く。これは長年続けてきた私の宝です。改めて多くの人達に支えられていることも実感できた。終了後、会場からマリーナまでボートで帰る間、一人で泣いていたって事は非常に秘密です。本当にありがとうございました。これからも、よろしくです。

こんな話をお立ち台の上で話し始めてしまったら、いつまでも終わらないし、途中で泣き崩れてしまいそうだったし、結構何話してるんだかグダグダになってしまっていたので、改めてここで長文になってしまいましたことをお許しくだされ~。m(__)m

さらに詳しく面白くはブログにてアップ予定 『江戸前ばさー』http://blog.livedoor.jp/mako28koide/(注:シーバスネタばっかです)

タックル

  • ロッド・ダイワ ハートランドZ 601-LFS ノーシンカースペシャルリール・ダイワ ルビアス2506
  • ライン・LABIOSフロロ 3lb
  • ルアー・唯一1つだけ購入してみた、『EGUJig』 真ん中の重さ
  • ロッド・ダイワ ハートランドZ 601 ~ベイト
  • リール・ダイワ TD-X 古いやつ
  • ライン・LABIOSフロロ 8lb
  • ルアー・ザップフットボール3/8oz +がまかつ細ラバー + VANBAITS ラビットファー2本付け

レポート:小出慎選手 写真:足立貴洋選手・NBCNEWS

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