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JBトップ50第5戦がまかつCUPストーリー

第5戦
JBプロトーナメント情報2010

10月01日(金)~
10月03日()

高知県 早明浦ダム

JBトップ50 第5戦 がまかつCUP


ストーリー

東西リザーバーマスター対決! 
東の雄 阿部進吾がメジャー初勝利

2010年10月1日~3日に高知県早明浦ダムでJBトップ50シリーズ第5戦(最終戦)が開催された。自身がプロデュースしたアベラバを使用し、急変する天候のなか3日間安定したウエイトを持ち込んだ阿部進吾が優勝した。

高水位・高水温だったプリプラの頃はサイズさえ問わなければ数は釣れたという。しかし、オフリミット期間にはバスボートの昇降が危ぶまれるほどの大減水に見舞われた。更に一気に秋めいた天候になり水温も低下。2週間で大きく状況が変わった。前日プラでは良いサイズが連発したという声も聞いたものの、直前プラ2日間のプレッシャーも加わり全体的にはタフコンディション化している中での開催となった。

予選1日目

諸事情により午後から会場入りした記者・・・・。朝の状況は不明だが、爽やかな空ときれいな会場・湖面が出迎えてくれた。T50tterによればノンキーや200~300g台は釣れているが、500~600gクラスはかなり貴重な魚のようだ。

穏やかな晴天のもと15時に検量が始まり、水切り台は長蛇の列となった。

検量率は96%、47%がリミットメイクと「釣れた」大会ではあるが、アベレージは400g台のローウエイト戦となった。

初日のトップは岩崎広。中流域のシャローに点在する岩陰やインレットをゲーリーアングリースティックのダウンショットで攻め今大会のビッグフィッシュ賞となる1800クラスを含め4本で初日唯一の3キロ越えを記録した。

2位は岩堀航。最下流域のスタンプ・立木が絡む岩盤エリアの7mラインをオフセットフックのダウンショット(がまかつATS0562UL+ゲーリーアングリースティック+1/16ozシンカー)のスイミングで狙い5本で2918gを持ち込んだ。

3位は上流域をスモラバ(アベラバ+アンクルゴビー)の半サイトで狙った阿部進吾で2850g。

4位は今江克隆、5位に北大祐、6位に本堂靖尚、7位藤木淳、8位の増田聖哉までが2500gを越えた。

気になる年間ランキングでは小森嗣彦がまさかの35位で初日を終えた。暫定2位3位の青木・福島も低迷する中、今江克隆が僅差で小森を追う展開となった。

予選2日目

薄曇りで迎えた予選2日目朝。快晴だった前日に比べていかにも釣れそうな雰囲気を醸し出していた。

広大なトーナメントエリアをクルマでまわってみたが、思いのほかビューポイントは少なかった。大会終了後選手に聞いてみたところ、本流の最上流域には数艇が浮いていたらしいが、全体的には広く散らばっていたもよう。何度かヒットシーンを見ることができたが、その多くはノンキーパーだった。

みなごしワンドの立木エリアでアバラバ1.8gでサイト・ブラインドの釣りを織り交ぜ2日目トップにたったのは馬淵利治。周囲に「宇宙人」と呼ばれていた同選手は時に予測不能な爆発をする。今年の開幕戦での優勝は憶に新しいが、第4戦旧吉野川でも2日目2位、3日目3位とその威力を発揮した。今大会も3日間を通してのヘビエストウエイトの3915gを記録し宇宙人ぶりを発揮した。

単日は2位は山岡計文で3550g。池原・七色ダムのほとりに住む同選手、全国的な知名度はまだ低いものの、西日本のリザーバー戦には滅法強い。トップ50の洗礼を受け続けた2年目の最終戦でようやく本来のポテンシャルを発揮。他選手とエリアは被るが、釣り方(レンジ)で差をつけた。

単日3位は金子常俊で3120gを持ちこんだ。

曇天効果か初日よりは釣れた日で、検量率は100%、リミットメイカーも62%まで上昇。トータルウエイトも若干があがり3キロ台が6名に達した。

予選結果

阿部進吾が233ポイントで予選をトップ通過。WHOIS3を見てのとおり今年後半は勢いづいている。マスターズ第3戦のお立ち台、トップ50旧吉野川戦での初日5位、3日目4位、そしてマスターズ最終戦では初日2位でAOYにも王手をかけた。好調の波はさらに高まり今大会も初日3位、2日目5位でトーナメントリーダーに。

続く2位は227ポイントで山岡計文。同選手は池原・七色で、阿部進吾は千葉の高滝湖でガイド業を営んでいる。東西リザーバーマスターの対決となった。

3位は初日の貯金が効いた返り咲き組の岩崎広。復帰後も目立った成績を出せずにいたが、最後に意地を見せることができるか。

岩崎と1ポイント差で4位につけたのは吉田秀雄。ギリギリ優勝チャンスがあるのが30ポイント差で5位の北大祐という順位。

初日35位だった小森嗣彦は2日目盛り返して9位で予選通過。2年連続ワールドチャンピオンを手中に収めた。

決勝日

予報が的中し朝から大雨となった最終日。その日の晩の全国ニュースでも高知市内の大雨が報じられたほどの豪雨に見舞われた。マウンテンリザーバー故にその影響は少なかったが、上空では強い風が吹き荒れ、さらには雷までなるコンディションで決勝が行われた。

暫定トップの阿部、4位の吉田は上流部組。この大雨の影響を受けることは必至。阿部を追う山岡・岩崎は中流~下流狙い。特に阿部は最上流を狙っているらしく、激変する水に対応できるかが勝負の分かれ目となった。

T50tterによれば暫定2位の山岡は順調に釣っている。トップの阿部は朝の早い時間に800gをキープしたが、その後は音信無し。雨が酷すぎて防水ケイタイでないとメールすら打てない状況だった。

大雨にもかかわらず大勢のギャラリーが駆けつけてくれた決勝日。天気の神様が味方してくれたのか、帰着直前になり奇跡的に雨が止み青空の下での検量が始まった。人間には厳しい天候だったが、魚にとってはプラスに働いたようで、競技時間の短い最終日でも検量率は100%、リミットメイク率も50%と釣れた決勝日。

単日トップは3605gを持ち込んだ北大祐。中流域のボディーウォーター絡みの岬をシェイキーワームのネコリグやマルチスティックのダウンショットを用いたフォーリングの釣りに徹した。いずれもベイトタックルを使った「ベイトフィネス」で立木に巻かれない強さを発揮した。

単日2位は山下広大。上流域の岩盤・ゴロタ・インレットなどをスピナーベイト(OSPエコハイピッチャー)の表層引きで攻めまくった。バイトシーンが丸見えでミスバイトしたバスにはアングリースティックのダウンショットでフォロー。10本以上の爆釣でウエイトを3575gまで高めた。

最終成績

東西リザーバーマスター対決は東の阿部進吾に軍配があがった。山岡も単日7位となる2592gを持ち込んだが、阿部は単日3位の3400gをマーク。集計を待たずして阿倍の優勝が明らかになった。

最終日も阿部は最上流部へ向かった。上流からの激濁り水に襲われてはいたものの、その状況に対する釣り方は地元高滝湖で習得済み。むしろ降雨での爆発力を期待していた面もあったという。朝の早い時間に3キロ近いウエイトを作り、その後は濁りの境目とともに下流へくだりながら釣っていった。最終日はロッド&リール誌が同船しているので詳細はそちらで。

2位は西のリザーバーマスター山岡計文。お立ち台インタビューで明らかになった、その釣り方を聞いて誰もが唸ったはず。プレッシャーで岸を離れて10~20mラインの5~8mに浮くバスをミドストで狙ったというリザーバーマスターならではの玄人技。誰もがその存在に薄々気付きつつもなかなか狙えない「ノーマークの浮きバス」を独り占めしての準優勝。立木絡みで釣ることもあり、北大祐どうようベイトフィネスタックルを使用したのもポイント。

3位は北大介。初日5位、2日目28位、2日目1位と、中日の失速が悔やまれるが、2010年はマスターズ2勝、トップ50シングル3回と、ゼッケン2に恥じない成績でその存在を大きくアピールした。

4位は岩崎広。最終日も2524gを持ち込み、トップ50シリーズ2度目のチャレンジで嬉しい初のお立ち台に。

5位は川口直人。単日での成績は地味だったが終わってみれば6位ではなくお立ち台。2日目後半に釣り方のヒントを掴み最終日に大きくジャンプアップ。自身がプロデュースしたアングリースティックが他の選手にもかなり使われており、今大会一番の話題ワームとなった。

年間成績

第4戦終了時点はほぼ確実とされていた小森嗣彦が2年連続ワールドチャンピオンの偉業を達成。各大会の獲得ポイントが去年と違うため(今年は満点60P)合計ポイントの比較は出来ないが、去年は232/250ポイント(92.8%)、今年も278/300(92.6%)と圧倒的な強さでのワールドチャンピオン獲得。

2位は青木大介、3位に江口俊介。この上位3名は抜群の安定度を見せており、今江克隆に「君ら3人が強いおかげでモチベーションを保つことが出来た」と言われた。

4位は宇宙人キャラ馬淵利治。来年はアメリカの大会に参戦するかもしれないという。清水盛三氏・深江真一氏に続きJB OBパワーを見せて欲しいところ。

5位に今江克隆。シーズンイン前に公言した目標を見事にクリアし完全復活。来シーズンは前人未踏の「3度目のワールドチャンピオン」を目指すという。

PS:これにて2010年JBトップ50シリーズは全戦終了。NBCNEWS的にはオブザーバーさん・関係者のご協力により、T50tterや防水カメラによる同船写真などを掲載することが出来ました。この場を借りて改めてご協力に感謝いたします。なお、カシオ計算機さまからプレゼント用のデジカメを預かっていますので、後ほど「オブザーバー・オブ・ザ・イヤー」(ややこしい)を選ばせていただき、デジカメを進呈したいと思います。まだまだバスプロ選手権、クラシック、エリート5と大会が続くので、それれが落ち着き次第発表いたします。

報告:NBCNEWS Togashi
写真:NBCNEWS・バスマガジン・オブザーバーの皆さん

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