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日中韓アジアバスプロCUP
05月12日()〜05月13日() 中国 山東省莱蕪市 大汶河

ストーリー

初のアジア大会を制したのは、中国選手代表のチグァミン選手!

中国、韓国、日本の3ヵ国による『アジアバスプロCUP』が山東省莱蕪(らいぶ)市郊外にある『大汶河国際路亜垂釣基地』と名付けられた管理バスレイクで開催された。
参加選手はホームの中国が19名、韓国が4名、日本が11名の総勢34名。日本選手団はTOP50で活躍する若手から中堅選手の実力派メンバーで構成された。川口直人を団長にJBワールドチャンピオンに輝いた戦歴を持つ3選手(青木大介、福島 健、小林知寛)をはじめ、釣り勝てるメンバーが選考された。

<日本選手団>


◎団長
川口直人(団長/日本バスプロ協会)
◎副団長
市村直之(INFINITE SEEDS MAKERS)
青木大介(DSTYLE)
小林知寛(エバーグリーンインターナショナル)
佐々一真(マルチブック)
江口俊介(レイドジャパン)
川又圭史(スミス)
三原直之(イマカツ)
西川 慧(ジャッカル)
早野剛史(シマノ)
福島 健(エバーグリーンインターナショナル)
※()内はサポート企業
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ビジターの日本、韓国両国の選手は詳細なフィールド情報の入手が難しい中、大会前日(1日)のみのプラクティスで本番に挑んだ。
今回は中国側が用意したボートによるエレキ戦。持ち込めるタックル量に限度があり、レギュレーションで全選手の魚探使用禁止が事前に決められた。
大会は2日間で、バッグリミットは1日5本(25cm以上)。基本的にJB・NBCトーナメントルールをベースにした国際ルールが採用され、受付・帰着・検量はJBスタッフが行った。

表向きは3ヵ国による交流(親善大会)が目的だったが、日本選手は与えられた条件の中で最善を尽くした。
団長を務めた川口直人は「日本選手はとても団結力があって、全員が負けられないという強い気持ちで挑むことができた」という。
中国の関係者からは、「自国の選手を応援したいけれど、日本の選手に実力の違いを見せつけてほしい」という声も聞かれた。バスフィッシング先進国として、バスプロのパフォーマンスが期待されていた。

<プラクティス DAY>
アベレージは800g。レイクレコードは1日(5本)5.5kg

大汶河国際路亜垂釣基地は小規模の貯水池だ。「ひょうたん湖(ダム)」と呼ばれ、その名の通りひょうたんのような形状をしている。最深部で水深14mというデータがあり、急峻な地形ではない。
総面積は約2Km2。河口湖(5.48Km2)よりも小さく、西湖(2.1Km2)とほぼ同じ大きさだ。本湖の幅は最長部で500m。上流部は沖にもブッシュのような立木も見られ、シャローエリアが広がっている。流入量はあまり多くはなく、水質は黄河ほどではないもののマッディーだ。


天候は日本とそれほど変わらない。ただ、内陸部だけに気温差が激しく、今回滞在した間にも最高気温が20℃を下回る日もあれば、30℃を越える真夏日もあった。
バスのコンディションは各選手が想像していた以上によかったのではないだろうか。前日のプラクティスではほとんどの日本選手が10本前後のキーパーをキャッチ。アベレージサイズは800gで、5本4,000gというベースのウエイトが見えてきた。
この釣り場がオープンしたのは2016年5月。中国では食用にバスが養殖されているため入手しやすく、この2年間で幾度となくバスが放流されてきた。
河口湖などに放流されている日本の養殖バスよりもクォリティが高く、しっかりとエサを捕食してネイティブ化している印象だった。比較的にイージーにバスをキャッチできたのは、このフィールドが一般に開放されていないためだ。年間に10回ほどトーナメントが開催されているが、今のところ普段は一般の釣り人に開放されておらず、フィッシングプレッシャーは抑えられていた。
5本のレイクレコードは5,500g。大きいサイズで1,200〜1,300gなので、かなり僅差の上位争いが予想された。

バスマガ記者はプラクティス日に福島 健に同船。この日は湖全体をチェックするように軽く流し、ノーシンカーワッキー、スピナーベイト、フットボールジグ、クランクベイトなどを使用し、広範囲で10本のキーパーをキャッチした。

「魚探の有無でどう戦い方が変わるのか」と福島に質問したら、「バンクの地形を見て水中の地形を想像し、フットボールジグなどで水深をチェックしていくだけ。沖の沈み物などは見つけられないけど、やることは変わらない」と答えてくれた。
魚探使用禁止。このレギュレーションも既に地形を把握している地元勢が有利だといえるだろう。ただ、当日の条件は同じ。バスアングラーの『基礎力』が試されるトーナメントになった。

<DAY 1>
青木大介、幻のトップウエイト5,386g!

大会初日、レイクレコードに迫るビッグウエイトを持ち込んだのが日本のエース、青木大介だった。全体に湖中央部に架かる橋よりも上流エリアを攻める選手が大半を占めたが、青木はサイズが上回る本湖(下流域)をメインエリアとした。ウイニングクロウのジカリグでシャローから水深2mぐらいまでのレンジを攻略して5,386gをキープした。
本気で叩き切らず、余裕をもっての帰着。ウェイイン会場は青木の素晴らしいパフォーマンスで沸いた。

だが、ここで残念な報告を1つしなければならない。
大会初日、青木は移動時に同船していたプレスから操船の補助を受けたとして失格となった。
エレキ戦では大きなハンデになるプレス同船を受入れてトップウエイトをマークしていただけに痛恨のミスとなった。
詳しくは<※1>

大会初日、青木に続くウエイトを記録したのは中国選手のポンイォンファンで5,232g。
この2選手が5kgをクリアした。

暫定3位は橋脚エリアから本湖をノーシンカーワッキー(バスエネミー)で攻めきった福島 健で4,968g。
4位には西川 慧(4,952g)、5位には江口俊介(4,886g)が続いった。
青木を含めるとTOP5中に4名、TOP10中に7名の日本選手が占めた。

<DAY 2>
川口直人団長が日本選手を鼓舞。自ら連日のビッグウエイト!

大会2日目の朝、日本選手に青木大介の失格が伝えられた。
そこで団長の川口直人が日本選手を集めて鼓舞。ミーティング前に健闘を誓い合った。
ただ、プラクティスを含めて3日目になると、やはりフィッシングプレッシャーが高まり、初日の上位陣にもスコアを崩す選手が目立った。

最終日に唯一人5kg台をマークしたのは、開会式で中国の選手代表として挨拶をしたチグァミンだった。

初日はゲーリーイモグラブの5inのノーシンカー、2日目も同じくノーシンカーだが、4inヤマセンコーを駆使してダムサイト付近でグッドサイズを揃えた。

2日目の2位は、我らが団長の川口直人だった。初日はカットテール4inのノーシンカーで6本とネコストレート5in(1/32oz)で6本の計12本。橋より手前で揃えて橋奥で入れかえに成功した。

2日目の川口はネコストのみを使用。キロクラスを2本ゲットすることでウエイトを4,616gまで高めた。湖の規模からも本番はタフになることが想定できたので多くの選手が打つであろうブッシュを敢えて敬遠。水深50cmよりも浅い岸べったりをライトリグで狙っていった。

3位は、上流エリアのカバーで結果を出した市村直之だった(4,518g)。カバーが続く場所ではバスが分散するので、回りにそこしか着く場所がないようなカバーがカギになったという。シャッドとネコリグでは600〜800g、モコリークロウなどのクロウ系ジカリグで800g〜1kgがきたという。キャッチしたキーパー数は初日が8本、2日目が6本だった。

4位は中国のワンニン選手(4,484g)。ハードルアーのリアクションでバイトを誘ったと表彰台で語っていた。
同選手は初日にも4,680gのハイウエイトを叩き出していた。

5位は西川 慧で、初日の後半から最上流のシャローに上がってくるバスをスピナーベイト(ドーン3/8oz)で仕留めるパターンを見つけて上位争いに加わった。
最上流は全体に浅かったが、カギになったのは急深のゴロタエリア。ファイボス3.8inテキサスも併用し、初日は15本、2日目は8本をキャッチした。

<TOTAL>

最終順位は2日間のトータルウエイト決定。トップウエイトの9,758gをマークしたのは、ダムサイトエリアを4inヤマセンコーで攻め、2日目にまくった中国のチグァミンだった。

準優勝は日本選手団をしっかりとまとめた川口直人(9,448g)。トーナメントの成績だけではなく、団長としての任務もしっかりと果たした。

第3位はスピナーベイトで最上流を制した西川 慧(9,408g)。川口と西川は最もプラクティスで苦戦していたが、見ごと本番で上位を狙えるフィッシングパターンを組み立てた。

第4位はハードルアーのリアクションで9,164gを持ち込んだ中国のワンニン。

第5位は上流カバーで勝負した市村直之だった(9,144g)。

日本選手では川又圭史が6位(9,052g)。8位に早野剛史(8,330g)、10位に佐々一真(8,216g)が上位入賞を果たした。

アジアのバストーナメントとバスフィシングの発展を見据えて開催された『アジアバスプロCUP』はさまざまな課題を残しながらも盛り上がった大会となった。
中国のバスフィシングはまだ富裕層のレジャーではあるが、多くのメディアが取材し、その注目度の高さに驚かされた。
最終日にはドローンが6機も会場上空を飛び交い、陸からも湖上からもプレスが日本選手を追いかけた。ネット環境や情報発信力は日本よりも韓国や中国の方が先を進んでいるように感じられた。プラクティスや大会初日からのライブ配信は規制が必要だが、進んだ情報発信力はアジア全体でのバスフィッシングの普及をさらに加速させそうだ。
アジアのバスフィシング今後が楽しみだ。

文中敬称略
(まとめ バスマガ編集部 K)

※1青木大介選手の失格処分について

大会初日の競技中に、青木大介選手が同船したプレスに操船の補助を受けたとして失格になった。
今大会で用意されたボートには前後にエレキがセットされ、2機がけ可。青木選手のボートの後部エレキはスロットルが固定できず、プレスがエレキのハンドル(スロットル)を握ったことを観戦者から写真で指摘された。
運営役員による協議の結果、青木選手の今大会失格と国際試合1年間の出場禁止が決定し、大会2日目のミーティング時に処分内容が言い渡された。今後、アジアで国際大会を発展させていくためには厳格なルールに則ったフェアな競技が求められると判断し、厳しい処分内容となった。

ただ、今回はエレキ戦という特殊なケースによる補助違反で、エレキ戦ではプレスを同船させるだけでも大きなハンデとなる。この処分に関して、他国の選手やスタッフからも厳し過ぎるという声も上がっていた。青木選手は中国でも人気が高く、中国国内のSNSにも「なぜ青木が失格になるのか」「厳し過ぎる」という書き込みが目立っていた。
会場で一旦処分内容が発表されたが、後日に大会副委員長を務めた中国代表(王 慶涛氏)、韓国代表(呉 鍾賢氏)が処分内容を再協議。山下 茂大会委員長の同意を得て、今回の処分は今大会の失格のみとなった。

前項でも触れているが、今後アジア大会を発展させるためには厳格なルールが必要とされる。
海外試合となると参加選手および運営側にも心の緩みが出てきてしまう。
今回、アジア大会を開催運営するに当たりJBにもルールに対し大きな過失があったことは否めない。従って今回の大会参加国(日本・中国・韓国)も向こう2年間の海外交流試合を自粛するという罰則を申し受けることとなった。

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