日本の釣りを守り、水辺の環境保全を目的に、JEF(日本釣り環境保全連盟)が発足しました。
その時代ごとに遊びにはブームがありますが、自然を相手に楽しむ遊びには急激なブームは禁物なのかもしれません。荒廃し続けるバスフィールドを見ているとつくづくそう感じます。本来ならば愛好者が増えればその“遊び場”も当然増えなければならないのですが、現在のバスフィッシングは(一部でしょうが)愛好者のモラルが低く、釣り場は減少傾向にあります。外来魚問題としてブラックバスの生息地がゾーニングによって減少することも考えられ、日本のバスフィッシングは窮地に立たされているといっても過言ではありません。では今後、どのように釣り場を守っていけばいいのでしょうか。それを考え、実行に移していくのがこの度発足したJEF(日本釣り環境保全連盟)の役割です。「釣りマナーの向上」「釣り全体のルールの制定」「釣り場周辺地域へのバスフィッシング認知促進」「環境保全への取り組み」などその活動内容は多岐に渡ります。また、これまでのように受け身の活動だけでなく、指導体制を強化することも考えています。日本の政府と同じく、釣り場の環境整備においても抜本的な構造改革が迫られていると言えるでしょう。
これまでJB・NBCでも環境保全運動に力を注いできましたが、その活動は評価されながらも釣り場環境が改善したことを実感することはできませんでした。言葉は悪いかもしれませんが、イタチゴッコのようなゴミ拾い運動に少し疑問を抱いたこともありました。かといって何もアクションを起こさなければ永遠に釣り場は荒れ放題だし、バスフィッシングは衰退の一途を辿るでしょう。
ならば、釣り場環境の改善が目に見えるような大きなアクションを起こしたい、それが私のJEF発足への思いです。そのためには、JB・NBCの枠を越えた活動が必要でしょうし、地域や釣りジャンルの垣根を取り払い、広い視野で水辺の環境を見つめていくことが活動を強化していく上で求められるでしょう。私には現在の釣り環境の悪化を食い止める知恵はありませんが、有志が集まってこのJEFが行動力のある組織に育ち、日本の釣り環境が少しずつ整備されることを願っています。
1月21日(日)に、マナー向上委員会(仮称)の第1回のミーティングに悪天候の中60名を越える有志が集まりました。そしてJEFという組織が立ち上がったことを関係各位にご報告致します。詳しくは今号でも紹介しておりますが、まずは自分たちでできることから活動を開始し、NPO法人格取得を目指して近い将来には本格的な環境保全活動に取り組んでいく所存です。できるだけ多くの方々にご参加、ご協力を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
2001年4月 前の画面へ戻る