環境保全に配慮したフィッシングスタイルを築くことが次の10年へ向けての目標です。
JB日本バスプロ協会、NBC日本バスクラブは昨年、組織の創立20周年を迎えました。今となっては「はや20年…」という思いがあるのですが、この間に日本のバスフィッシングを取り巻く環境はかなりのスピードで様変わりしました。ブラックバスが河口湖や山中湖、西湖で魚種認定されたこと、釣りを通して青少年の健全育成や国際交流ができたこと、また私たちの活動拠点である河口湖がバスフィッシングのメッカになるなど、バスフィッシングの振興に結びつく活動ができたことは何よりもうれしく思います。
しかし、バスフィッシングの人気が高まるにつれて、幾つもの大きな問題にもぶち当たりました。釣り人のマナー低下や釣り人による環境破壊などの問題は年を追うごとに取り沙汰されるようになり、釣り人自らがフィールドを閉ざしたケースも少なくありません。私たちも組織が発足した当初から環境保全活動には積極的に取り組んできたつもりでしたが、昨今の釣り場環境の荒廃を見ればその認識が甘かったと言わざるをえないでしょう。
私たちはこれから、日本のバスフィッシングの将来を見すえ、30周年に向けて新たな第一歩を踏み出します。すでに日本のバスフィッシングやバスフィールドが成熟していることを考えると、今後の活動は環境や魚を守ることが最優先課題になることは間違いありません。バスフィッシングの根強いファンがこれからもこの釣りを楽しんでいくためには、これからの10年はとても大切な時期だと考えています。
昨年、20周年という節目を“エコタックル元年”として迎え、いよいよ今年からエコタックルトーナメントが本格的に始動します。いつもフィールドと向き合っている釣り人なら、環境にやさしいタックルの必要性を感じておられることでしょう。昨年からはエコタックルの開発に取り組むメーカーも増え、次々と製品がラインナップしています。レギュレーションで使用タックルが制限されているトーナメントはもちろんのこと、一般アングラーにもエコタックルが浸透していくことを願っています。
そのためには、メーカーはより高性能、高品質のエコタックルの開発が求められ、流通や小売店の協力も不可欠、プレスによるPRも大切な役割です。そして釣り人には積極的に使っていただけるようお願いします。エコタックルがバスタックルのスタンダードへ移行する過渡期においては、バスフィッシングに携わるすべての方々の努力を要するでしょう。関係各位にご協力をお願い申し上げます。
2004年2月 前の画面へ戻る