[インデックス][スペシャル][ワールドプロシリーズ2000第2戦レポート]


お立ち台インタビュー *インタビュアーは本部スタッフ綿井氏

「昨日は14位だったんですが、5位にボンと上がっちゃいましたね。」

まあ、一言で言えば運がいいんでしょうけど(笑)。
この3日間で徐々に水位が上がってきたんで、おそらくポストの魚が増えてきてますんで、徐々に上流に上がるんじゃないかなって予測を立てて、釣り場は少しづつ上に行くようにしました。ここから3番目の橋ありますよね。それから上ですね。ほとんどそれです。

「特に今日はそこから上ばっかりですか?」

そうです。えぇ。朝イチ、ちょっとコーナーの岩場でパンパンと釣れて、日中は釣れなかったんですけど、まあ、結構いい魚だったんで。えぇ。

「ちなみに、チャプターもここで何回か開かれますしね、このダムのチャプターも作ろうって言ってるところなんで、釣り方だけ。」

釣り方はですね、約2gのシンカーを付けた常吉ですね。タングステンシンカーなんですけども。それで、本当のマスバリに、3インチのカーリーテールのワームを付けて、岩の影に落とし込むというそういう釣り方です。

「近いんですか?」


いや、結構ロングキャストしてます。私はいつも。水が綺麗なんでね。まあ、一言言わせていただければ、凄い大きな魚沢山居るんですね。ここの湖に。それが見えてて釣れないっていうのは、凄いフラストレーションが溜まった、まあ、5位になって良かったかな(笑)。そういうことですね。はい。
「昨日までは暫定で2位に入っていましたが、ちょっと落ちちゃいました。3日間通してどうぞ。」

初日がですね、サイトフィッシングでネストのオスの魚を2本。その2本でですね、本当にダメだなって思ったんですけども、初日の成績が出た時にですね、11位だったんですけども、「あっ、これは本当にギリギリのキーパーが貴重で、そういう魚を獲っていく釣法をしたほうが順位は取れるな」っていう事を思ったんですよね。プリプラクティスの時はですね、まあ小さくても400か500gで、そういう魚で揃えなければ勝負にならないダムなのかなぁと思ってたんですけれど、初日終わった段階でその考え方を変えまして、2日目、3日目と今度はロブワームのダウンショットでキーパーに、なんとか口を、食わせるという釣法に変えて、それで2日目リミットメイクしまして。

「やっぱり軽い…?」

そうですね。軽い1/16オンスのタングステンシンカーのダウンショットですね。

「ほとんど一緒ですね。2g見当ですね。」

それを岬みたいになっているところの岩ですとか、あとはインレットとシェイドとミックスされているような場所に、僕は…。僕は、みなさんは距離を取るような感じでやっているんですけど、僕はいつもアシを撃つような感じの時とかもそうですけど、ベッタリくっついて、隠れながらやるんですよね。くっついてくっついて、くっついてロングキャストするんですよね。岸と平行に。そうすると、結構バスに対するプレッシャーも低いかなって。

「で、昨日が終わって2位になったと。今日は?」

今日はですね、もう限界でしたね。もう、とことん自分の獲れるキーパーを2本獲れて、まあ…満足ですね。

「今日2本ですもんね。」

はい。ここをですね、ノーフィシュとか1本で終わってしまうんじゃなくて、こう一番苦しい時にマメでもいいから2匹獲ってくる力。これ一番テーマにしてることですので、シリーズ戦っていく上では凄く重要な2本になると思います。

「実践出来てお立ち台で良かったですよね。」

そう。良かったです。

「坂内プロは大躍進ですよ。昨日終わった時点で16位。そして3位になったんですが。どうぞ。」

釣り方はですね、中流から上流域。初日なんですけど中流から上流域で、ネストを狙ったんですが、2時間やっても私の釣れるやつが居なかったんですよ。で、もうネストを完全に諦めて、どうやったら釣れるのかなぁ?プラは殆ど魚釣れなかったんで、とりあえずですね、岸沿いをなめるように…初日はなめるように、ノーシンカーに近いようなワームで攻めてきました。で、初日は比較的釣れたんですね。ですが、2日目以降は凄いプレッシャーが高くなったのか、魚が凄く敏感だったのか、ちょっと岸から離れたような感じだったんですね。それを気付いたのは昨日の午後ぐらいで、それから今度は竹杭ですとか木の根とか、ちょっと岸から離れたところに魚がこう、見えるか見えないかぐらいのところにウロチョロしているんですよ。それをですね、上手く獲っていくという方法だったんですね。

「4本、4本、4本と3日間4本ですね。しかも、面白いですよ。1198、1366、1656と、だんだん尻上がりになっているんですよね。」

今日が一番良かったのは、上流から中流域にかけて、凄く魚にプレッシャーがかかっていた感じだったんですよ。で、下流に行ったんですね。下流に行ったら水が綺麗で、そんなにプレッシャーもかからずに、釣りやすい状態だったんですよ。今日行って、昨日の状態とちょっと変わってたのが、魚がワンドの中?のシェイドに来はじめたんですね。それを上手く獲れるようになったというか獲れたんですよね。使ったルアーは、ケイテックさんのリトルスパイダーで、あれをネイルシンカーの1/16を3等分くらいに切って、中に…中間のところに入れるんですよ。そこを蓋するようにマスバリをちょん掛けするんですね。スローにフォールさせて、待ちの釣りなんですよ。凄く辛いんですけど、落としていく時にちょっとラインを引っ張ってやると、食ってるとちょっとテンションがかかるみたいな感じで。

「ききながら、ききながらって感じですね。」

そう、そんな感じの釣り方をしていました。
「反町さん1位かなっと思ってたら、同じポイントでコンピュータ狂っちゃいましたね。2度目の優勝かと思っていたら、重量ポイントがちょっと狂っちゃいまして、同ポイントでちょっと重量負けちゃったんですが。反町プロ、昨日までは1位でした。今日は残念な事に、反町さん1本726gですね。」

まあ、しょうがないですね。ちょっと都合でプリプラやってないんですけども、直前プラで湖一周しまして、感じとしてはネストの釣りになるんじゃないかって。みなさん、そう予想したと思うんですよ。でも、ネストの釣りは殆ど計算に入れてませんでした。

「反町さんは入れてなかったと?」

と言うのは、殆ど入れないと思ったんですよ。

「みんな、もう先に見付けちゃってると?」

違うパターンを探すべく、浮いている見えるバスいますよね。これを釣ればいいんじゃないかなと。そう思って、色々、手を変え品を変えやりましたら見付かりまして。2キロぐらいの魚を…釣れました。

「それは直前プラですね。」

そうですね。で、本番。底についているバスを1匹獲れればいいかなという風に思いながら出てって、初日はケイテックの1/4のラバージグにゲーリー3インチグラブを付けて、底に付いているバスを2匹釣りました。で、もういないんで、今度は浮いているバスを釣ろうということで、あの…ゲーリーのカットテールと、ハゼドンのノーシンカーですね。ノーシンカーを…。もっと減水してたんですよ。もっとシャローエリアが多くて、フラットエリアが多くて、ポジョ木が出てて。そいいう浅いところを撃っていく釣り方ですね。大体、バスは1m5、6に浮いてて、見えるか見えないかくらいのところにいるんですよ。直接そのバスを狙うと釣れないんです。そのバスを釣りには結局、ポストスポーンのバスとアフターのバスがいるんで、食い気のあるやつと無いやつが一緒にいるんですね。それでちょっと余計難しくなっちゃうんですけど、どちらのバスもシャローギリギリにノーシンカーリグをキャストして、或いは岸に乗せてから水に落とすという。水際10cmぐらいのところに落としておいて、止めておくと。で、バスに気付かせて追わせるという風にすると食いましたね。ポストスポーンのバスを、何か物に引っかけて止めとくっていう、それをシャローの岸でやりました。昨日、今日は流れちゃってたんですよ。ノーシンカーだとラインがフケて流されちゃうんですね。で、止めておくのが非常に難しくなったのと、シャローエリアが減ってきたっていうのがありまして、余計難しくなりました。結果的に獲れる魚が少なくなってしまいました。以上です。

「同じポイントなんですよ。210ポイントぐらいで同じポイントだったらわかるんですが、269ポイントで重量勝ちしたんですが。」

あー、もうラッキーですね。

「じゃあ、その3日間。」

プリプラクティス、2週間前のプリプラクティスでは、凄い沢山大きいバスがスポーニングベッドに乗ってる状態やったんですね。で、ダム湖ってズルズル長い時期スポーニングやるんで、ひょっとしたら大会がスポーニングのサイトフィッシング合戦になるんじゃないかなって前評判だったんですけど、私はその沢山ベッド乗ってるのを見た時に、2週間経てばこれらのバスが全部アフタースポーン…こう、ベッドからスポーンドアウトして、最寄りの何かに付くんじゃないか。それに期待してました。ただ、いざ試合直前、前の日来まして、前日のプラクティスで見て回ったところ、かなりのベッドがやはり残ってまして、これらの魚を獲っていかないと、上位には食い込めないかなと思いました。試合初日、狙いに行くんですが、フライトの抽選が凄いくじ運が悪かったのと、後から何回かミスをして結局、サイトフィッシングでは大きいの獲れなかったんですね。「今回僕はツイてないわ」と思いまして、途中から昼ぐらいからアフター狙いに切り替えました。
かと言ってね、アフタースポーンのバスを、じゃあどうすれば釣れるかってプラクティスで見えてた訳じゃないんで、半分プラクティスのような状態で探りながら、ずっと流しながら釣っていったんですよ。で、片っ端からやってるうちに小さいキーパーとか釣れたりとかするんですけど、2週間前のプラの時に、凄く大きいバスのベッドがいっぱいあったクリーク、ワンドのベイマウス…クリークのマウスの部分、要するに川と本湖が交わるところの角の岬とか、そういうところにある岩盤プラス、レイダウンってその…立木がこう水面から見えていないような、取れて落ちてこう沈んでいるようなやつに、通りかかった時に40アップが釣れたんです。
何でそんな水中に沈んでる木だって分かったかっていうと、釣った後に何で釣れたのか見に行ったんです。こうやって偏光グラスで見たら、凄いいい形の木が沈んでたんです。こういうところは…、みんな見えてる木とかオーバーハングは狙うけど、こういう木はみんな見逃すちゃうんかなって。
で、それで初日40アップ釣ったのが1/16オンスのジグヘッドのカットテールですね。フォーリングできたんですよ。フォールで食うなと思って、そういうアフタースポーンのバスが、スポーニングアリア寄りの、そういうストラクチャーに付いてフォールで食うっていうのは、定番中の定番なんですね。デカイのはこれで食う。ただし、フォーリングの釣りなんで、一日中やってしまうと凄くキャスト数が減ってしまうんで。スローにやればやるほど、食わす為には有利だっていう事が思いついたんで、スローにやればやるほど、今度は撃つ箇所が減ってきますよね。これだけやると、ひょっとしたらゼロをやってしまうかもしれない。だから、一日中これだけやるのは止めよう。
で、2日目も朝、ベッドとか見に行ったりしたんですけど獲れなかったんで、ジグヘッドリグで普通に岬とか、クリークのちょっと変化のあるところとか、あと橋脚跡とか沈んでます。そういうところを普通にジグヘッドで釣って、普通のキーパー、25cmから30cmぐらいのを。初日3本、2日目2本、今日が3本ですね。2日目、初日、今日。3日間とも40アップ1匹絶対持ってこれたのが勝因だと思うんですけど、2日目にフォールでゆっくり食わせるのを、もっとゆっくりさせるにはどうしたらいいかと思って、ノーシンカーにしたんです。カットテールを。で、普通の時のセッティングだと、まだ早く落ちちゃうんで、あの…ワッキーセッティング、日本風に言うとネコリグとか。

「真ん中ちょん掛けみたいなやつね。」

そうそうそう。ワームの真ん中にちょん掛けみたいにする。アメリカのトーナメントで、アフタースポーニングの時期っていうのは、そのワッキーリグっていうのは定番中の定番なんですね。向こうは6インチのフローティングワームとか使うんですね。まあ、6インチだとデカいんで、日本風にラインは2ポンドにして、カットテールの4インチにサイズダウンして。それを、反町さんと一緒で、ここぞという木がうっすら沈んでいるのが見えるとこに、ピッっと落としてガムとか食べたりとか、コーヒー飲んだりとか。

「延々待ってる訳ですね?」

いや、来なかったら来なかったで回収して、ほんでまた普通にジグヘッドでちっちゃいの釣れないかなぁと思いまして。で、また「うわぁ、ここは」っていうところに来たら、ノーシンカーワームに持ち替えて入れて、何とかそれで毎日たった一匹だけずつ40アップを釣ってこれたという。

「ちなみにね、ポイント一緒で重量勝ちしたって言ったでしょ。何gくらいの差で勝ってると思います?」

反町さんもデカイの釣ってるんで、凄い僅差だったと思うんですけど。

「何グラムだと思います?教えて下さい。」

10gぐらいとか?

「もうちょっとありますけどね。28g差です。」

うふはははっ。あの、去年のこの5月のケイテックカップ北浦で、僕、ルパン関和くんに負けて2位だったんですよ。僕も彼と同じダウンショットのステイで釣ったのに、ダウンショットのステイ=関和みたいな感じで広まって、「なんや!俺も気付いてやっていたのに」と思って悔しかったんですよ。だから、今回はノーシンカーワームのステイが反町さんじゃなくて僕ってことで(笑)。

「えっと、小島さんは一番高いところっていうのは?」


えっと、ワールドは初めてです。マスターズの方で、河口湖の方で一回優勝して。

「ワールド初めての一番高いところで、好きなことをどうぞ。」

えー、そうですね。河口湖第1戦を5点ボウズで終えまして、ゼッケン4番今年はもう2桁になるやろなと覚悟してまして、今回も初日のウエイインの時に山下会長に「もう小島マスターズに格下げだな」と言われまして。

「一応、全員言われてますから(笑)」

所詮、一発屋かって、かなり落ち込んでたんですけど、信じて最後までやり通せばね。河口湖と、この第2戦の三瀬谷ダムで天国と地獄を見ました。

今回ね、これだけ盛大な、そして気持ちのいい整備された会場を用意してくれた宮川村の皆さん。そして観戦に来て下さった皆さん。それから今回からボートを用意して下さったポパイさん。マーキュリーさん。で、カットテールのゲーリーヤマモトさん。ライン、フロロプラスのデュエルさん。それからテクナAV、最高のトルクフルなロッドを使わせていただいているフェンウィック、ティムコさん。スポンサーの皆さんのお陰、そして宮川村の皆さん。そして、山下会長をはじめJBのスタッフのみなさんのお陰で、もう一度天国を見ることが出来ました。ありがとうございました。




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