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[インデックス][スペシャル][ワールドプロシリーズ2001第1戦レポート]

お立ち台インタビュー
イ:一日目は何位でした?

一日目は2位でしたね。内容的には、今まで僕が出た試合の中で最高の展開でした。とにかく、パターンを完全に読み切って、ルアーはジャッカルのDDスクワレル67と、スクワレルのショートリップタイプの61。ミノーなんですけど、これをトウイッチ&ポーズのポーズの方で食わせるというのがメインだったんですよ。フォローで半田くんのハンダジグ3/8ozとクロステールシャッド。これは遠賀川のような多少濁ったところで効くカラーなんですが、ブラックウイニーの常吉で釣りました。3日間このルアーローテーションです。初日は行くとこ行くとこ全部、ルアーローテーションでバスを釣り、入れ替えて終わりました。2日目以降はだんだん厳しくなってきて、ウエイトを落としちゃったかなって感じですね。

イ:だんだん釣れる総量も少なくなってましたもんね。

そうですね。天候的な要素もあったと思うんですけど、今回は水温がどうしても下がり気味なタイミングの試合だったんですよ。これが、徐々に上がってくる展開だと、2日目・3日目もすばらしいウエイトが出たんじゃないかと思うんですけども、僕にとっては、初日が3日間の中で、かろうじて獲れた日だったかなと思いました。あと、今回は地元のみなさんの温かい協力で、凄く気持ち良くトーナメントができました。そして何よりも、寒い中こんなに集まって下さったファンの方々、本当にどうもありがとうございました。

イ:藤木さん、緊張してるんですかね?怖そうですよ。

いやあ、ちょっと疲れました。

イ:3日間を通してどうでした?

毎日違う釣り方なんですけど、初日は小野くんと全く同じかなという感じでした。ルアーは、この大会のために当て込んで作ってきたタイニースレッジという6cmぐらいのもので、とにかくこれが効くんじゃないかと思って、凄い開発を急いだんですけど、いいとこ出来てきたんで、ここ来る前に何日か徹夜状態でいっぱい作ってきました。初日はそれとスプリットショットでとりあえず揃えて、揃えた後は勝負行きたいと思ったんで、そこの鉄橋の向こう側の左側(筑豊本線鉄橋の下流側西岸)で、「電撃」っていうラバージグにエクルビスっていう、まだ売ってないトレーラーを使いまして、初日2尾キッカーが獲れて3900まで。2日目は全く同じでシャッドが釣れなかったのでスプリットで逃げて、その後ラバージグで…、まぁ、揃わなかったんですけども勝負に行って、それも釣れなくて3尾でウエイインしました。今日は凄い寒かったんで、とにかく揃えようというか、1尾でも釣りたかったので下流へ行ったんですけど、全く釣れずに「たまらん」という感じでここまで戻りました。この向かい側の橋(遠賀橋)の、少し手前ぐらいにある岩場。ちょっとした岩なんですけど、そこでスプリットショットで釣れました。

イ:今日は何匹だったんですか?

今日は4本釣れました。

イ:他に何か言いたいことがあればどうぞ。

これだけ寒い中大勢に集まっていただいて、本当に久しぶりに燃えるトーナメントっていうか、ここほど熱い場所は無いなと。楽しく出来た大会やったんじゃないかなと、今回は非常に気持ち良かったです。寒い中、見に来て下さったみなさん、どうもありがとうございました。

イ:どんな戦い方をしたんでしょう?

3日間通してやったエリアは一緒で、いわゆる中流と呼ばれている中間大橋からJR(鹿児島本線鉄橋)・3号線までの間で、初日から3日目まで全部バラバラの場所で釣りました。初日はメインチャンネルに絡むような旧護岸後・石積み、そんな場所で全部ダウンショットとライトテキサスリグ・カーリーテールを使いまして、とにかく釣ってきました。2日目なんですけど、ちょっと水温が上がって晴れて、同じことをやったんですが「もしや」って思って、それまで全くダメだったチャンネルから離れたフラットにある石積みに、魚が上がっていってるんじゃないかと思ってクランクを引いたら一発できました。2日目はほとんどそれで押し通しました。今度デュエルさんから出る、名前のまだ決まっていないクランクベイトです。3日目はそのメインエリアが風でつぶれちゃって、水温が明らかに2度近く下がっていたんで、ちょっと上流のほうにある中間大橋の西岸に、「黒土」って呼ばれているところがあるんですが、そこは風がプロテクトできるんで、そこでゆっくり粘ってダウンショットで。

イ:大熊さんといえば、ご地元ですね。ここがホームグラウンドみたいなものなんじゃないですか?どうです。ホームグラウンドでワールド戦ってみて。

ホームグラウンドといっても2時間くらいかかるんですけど、やっぱりワールドはレベル高いですね。もう、身をもって感じました。最後にちょっとだけ。これだけ大勢集まっていただいて、昨日なんかも友人をはじめ、いろんな人から応援いただいて、今一歩及びませんでしたが一生懸命頑張りました。どうもありがとうございました。

イ:どういう釣り方をしたんでしょう?

私はプリプラに来ていないくて前日入ったんですけど、かなり今回考えて来たんですよ。時期的なものと川だっていう、この二つがあるじゃないですか。これはもう、言わずと知れた事実なので、そのあたりをどう攻めていくかって、自分の中でかなり考えてきました。まずはテキサスリグ。これがいきなりハマっちゃったんですよ。釣り方としてはズル引きとリアクション。ダーナリアクションっていうんですかね。見せておいて「プッ」っていうやつ。それにすごい反応してきた。それが延々3日間もったって感じです。

イ:ダーナリっていうのは?

成田選手です。(横から今江選手が「ええ加減って事?」とツッコミ)
別にいい加減ってことじゃないです(笑)。
リグはゲーリーのクローの小さいやつ。それとスレンダーグラブ。それを半分にカットして、シルエットを小さく。それと、4インチのダブルテールグラブ、それからアイボールに4インチグラブを付けたジグをローテーションしながら、中流域にある岩盤と、大熊選手も言っていた「黒土」ですか?そこにピンスポットが2個あるんですけど、そこをテキサスリグでリアクション。

イ:最後に何か言い残したことはありますか?

人生谷あり山ありとか色々いいますけど、いろいろありましてですね、今回本当に来れたのがすごいラッキーで、関選手にもご面倒を見ていただいて、ホープボートさんの方からボートと車を借りて、やっと出場できたという。それが無かったら、今回出場も出来なかったし、お立ち台も無かったです。うごい浮力のあるボートでトップガンっていうんですけど、それで浅い方にガンガン入って行けましたね。それも今回2位になった勝因だったと思っています。

イ:今朝ホテルを出るときに話していたんですけど、ダントツで行くかな?って聞いたら、「行きます」って自信を持っていました。今年は頑張らないと3日しか腰がもたないそうです。そこらあたりを。

今回はもう多分勝つだろなって思っていました。まず、よっぽどのミスが無い限り大丈夫だろうなと。で、今日、一回だけミスしました。パターンも全て、ルアーも全てみなさんの目の前でやっていたんで、今更説明をする必要もないんじゃないかなと。

イ:とりあえず聞きたいですから是非。

毎日60人から100人以上のギャラリーの方に、温かく見守られまして、その前でずっと釣っていました。なんか遠賀川は中流がメインと聞いていたんですが。上流では絶対優勝は出ないと言われてたんです。でも、僕は上流やと思って、春は絶対にそうだと思って上流のみに絞って、結果的に80%の魚を上流、それもこの橋(中間大橋)より上で釣りました。この橋の上と、ちょっと下ぐらいですが、ほとんどメインは上です。初日に使ったルアーはスレッジのセブン。それとベビースレッジ。この2本が完全にキッカーのルアーでしたね。

イ:ベビースレッジっていうのは?

スレッジの小さいやつですね。

イ:売ってるんですか?

イヤ、売ってません。それで2日目はですね、パターンを後で説明しますけど、ダウンショットですね。1尾だけスピナーベイトで入りましたけど、4尾の魚はショートダウンショットで、使ったのはアメリカから送ってもらいましたバークレーのパワーホッグの3インチ。そのダウンショットにして岩の隙間を狙って釣る。

今日は最上流。堰の下。アルミが落ちてきてびっくりしましたけどね。

イ:今江さんが釣っていたら、堰の上からアルミボートごと落ちてきたそうです。そういう事件がありました。

まあ、無事だったんで良かったんですけど。

イ:今江さんがすぐ行って声を掛けていたと連絡が入っていました。

怒ってはりましたけどね(笑)。それで、上流で今日はね、ちょっと見えなくなってしまってたんです。昨日ダウンショットをしてしまって。結果的に言いますと、みなさん見てたと思いますが、今回はタイニープレデターが再び炸裂しました。4本中の3本がタイニープレデターで、一発いいのをバラしたんですが、それはダウンショット。あと1本を同じくパワーホッグの3インチで釣りました。キモとなったのは流れですね。初日は完全にプレッシャーが低いんで、完全にサスペンドでデカイのが来るってわかってたんで、デカイサスペンドにはデカイやつ。色がまずキモでしたね。すごい濁ってきたんで、ナチュラルカラーは全部ダメなんですよ。とにかく派手で、色のハッキリと変わるやつということで、使ったのがレッドホットタイガーというやつ。ものすごい派手な色です。もうひとつが、チャートのプレート入りの、ものすごく派手に鳴るベビースレッジ。この2本ですね。キモは、初日はプレッシャーが低かったんで、充分簡単に獲ってたんです。

2日目は流れが急に早くなったんです。堰の流れもすごくて、バスが前のプラと劇的に変わったんは、浮かなくなったんですね。流れの強いところにいなかったんですよ。ポケットのようにブロックされたところの、巻いたところのちょっとお腹が出るようなところにステイして、必ずそこを何度か回ってくるんです。

イ:渓流の魚のような感じですね。

ちょうどその上流の、斜めに突き出たリップラップのくぼみとかに、インサイドを回ってるやつは、たまにベイトを食いに出てくるんですね。待ってたら、そこはいくらでも釣れるんですよ。それを待ち構えて2日間ダウンショットで釣ったんです。その代わり、流れが強いんで岩タイト、ベタベタなんです。その岩をベタっと釣らないとダメだったので、ショートダウンショットで走らせたんです。

イ:入れたらワンチャンスですよね?

でも、一生撃ち続けて、昨日も完全にルートで決めて釣りきったと。今日はそれを見てた人が大船団になってたんで、もうダメだと思って行ったら流れが今度は止まってたワケですよ。ベタっと。堰の水も少なくなっていたんですね。で、誰も釣れなかったんで、これはなんかあると思って、流れが止まっていたから堰の真下に行ったんですね。流れているところ。そこのリップラップみたいな石積みの、水が当たるところ。ちょっとベンドしたところ。そこを最初にたまたまゴメス(庄司選手)がね、タイニープレデターですごい釣ったってのを僕に教えてくれてたんで、何気にやってみたんですね。タイニープレデターは根掛かりがすごいしないんですよ。それで「バタン」出しまして、勢い付いて4本まで掛けれたと。バスの付き場をプッシャーから回避して探して、広くっていうことですね。 ここものすごいポイント多いんです。中流とか無限にあったんですよ。僕、10日間プラ入って、GPSに200ヶ所入れたんですよ。でも、一ヶ所も使わなかったです。

イ:ほとんど五感で釣りをしていたみたいなもんですね。

春のバスはどんな場合でも上流を目指すんで、もう上流が絶対王道なんですね。そのプレッシャーをどう避けるか。付き場が毎日コロコロ変わるし。

イ:3日間通してどうですか?

気持ち良かったですね。こんだけのギャラリーに見守られて釣りをしたのは、クラシックの河口湖ぐらいかなぁと。それよりも多いんじゃないかというぐらい。3日間を通して、最高のパフォーマンスを提供できたんではないかな。どんなビデオよりも、どんな本よりも一番為になる実践をお見せできたんじゃないかなと。パーフェクトゲームだったな。だた、今回の最後1尾獲っていれば、パーフェクトリミットで3日揃ってたんで、あれだけちょっと悔しいなという感じするんですが。

イ:今年はどうなんですか?今までワールドだけは取れていないですよね。

言い訳になるんですがね、本当3日間で時限爆弾が作動するんですよ。僕ね。

イ:明日は朝から動けないですか?

そのためにね、運転手まで手伝ってもらってやってるんですが、腰さえ爆発しなければ、多分大丈夫だと思います。今年は。それだけ気合入れています。サラリーマンですけど仕事減らしましたから(笑)。釣りの雑誌とかの仕事を減らしましたんで、その分結構いい感じで、練習…自由な感じでね。楽しくやれてるんで、今年は楽しそうですね。

イ:最後に、勝者の権利で好きなことをどうぞ。

ふたつあります。一つは、僕のポリシーとしてね、吉田秀雄が言ってたことに一言反論させてもらいます。考える力の無いアングラーが優勝だけを狙いに行くというのは、ただのギャンブル。僕にとっては何の意味も無いことで、あくまでベースのこらえる力を持って、初めて爆発力は生まれてくると僕は知ってるし、柳君とかもね。強くなるためには、どんな試合も捨ててはいけないということを肝に銘じて欲しい。優勝っていうのは、どんな試合であろうが、どんな負け試合であろうが、最後まで狙っています。これはもう、間違いの無い事実で、優勝を狙わなかった試合なんて、一度たりとも無い。それをわかって欲しい。それがわからなかったら、秀雄は僕に勝つことは一生無いだろう。もう一つ。今回はいろんな方に協力してもらいました。ものすごく快適に試合ができまして、本当にありがとうございました。特にタカミヤさんには、セミナーの時も1000人を超える人に集まっていただきまして、また是非セミナーでも今年機会があれば来たいと思いますし、今年はクラシックもあることですので、また遊びにきたいと思います。こんだけね、一房の時にも5位だったんですけど、こんな劇的な試合をみんな九州で出来まして、暑いところと…寒い東北も好きなんですけどね、こういう所がすごい好きなんで、またこういう機会があれば是非来たいと思います。それと、…もう言うこと忘れましたわ(笑)。それとね、最後に。サインを朝とかお断りしたんですけどね、ちょっとピリピリしてましたんで申し訳無かったです。これ終わった後は、存分にいたしますんでご勘弁下さい。

 

 

3日目表彰式つづき



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