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[インデックス][JB情報2004] [ JBワールド第1戦エバーグリーンCUP]
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JBトーナメント2004
JB.ワールド
第1戦
エバーグリーンCUP

03月26日(金)~
03月28日()
東条湖(兵庫県)


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トーナメント概要初日結果2日目結果3日目結果トーナメント結果上位のフィッシングパターン
 
ストーリー

2004年3月26日~28日兵庫県東条湖でJBワールドシリーズ第1戦エバーグリーンCUPが開催された。例年ワールドシリーズの第1戦は3月に開催され、時期的に厳しい状況に見舞われることが多い。今大会は更にフィールドが狭いという悪条件も重なり、事前情報では「毎日1匹でお立ち台」と言われていたほどのタフコンディション。結果的にそれが現実となり、唯一3日間バスを持ち込んだ小泉が優勝した。今年からエコワールドシリーズも同時開催され、同部門ではワールドに復帰した黒木が1位となった。

東条湖

地図
東条湖空中写真(昭和49年当時)
出典:「国土画像情報 国土交通省」

昭和29年に鴨川をせき止め建設されたかんがい用ダム。関西バスフィッシング発祥の地とされ、関西シニアアングラーの多くが少年時代にここでバスフィッシングを始めたという。生涯の初バスが東条湖というアングラーも多いようだ。そんな歴史のあるフィールドの周りには釣針の工場が多く、地元の主要産業になっている。現在は地元チームのTeamBestrun・TeamBIGBITEの皆さんが東条湖の釣場環境保全に尽力されており、今大会も事前準備から大会運営まで多大なバックアップをいただいた。

規模
東条湖の大きさ

フィールド規模は小さく、本湖で河口湖の大橋内側より狭い。川筋中流域に大きなベンドがあり、地元の方は「S字」と呼んでいた。今大会はこのS字より上流側が人気エリアとなった。写真の黄色で囲んだ最上流部は特に人気があり、2日目以降は30艇を超す大船団がこの狭いエリアに形成された。

季節

桜が咲いた大会前夜に雨が降り、初日は晴れているものの北西風が強く寒かった。2日目以降は風が穏やかな晴天となり、つぼみだった桜も開花を始めた。陸上は春だったが、水中はどうか。会場前の桟橋で表水温が初日9℃、3日目12℃。10℃前後の微妙な水温。

一週間前に開催されたチャプター兵庫第1戦は90人参加でウエイインはわずか8匹。2003年3月23日の大会も、108人参加で11匹と、水温が9℃前後のこの時期は厳しい状況だ。水温が15℃を超えた2003年4月20日の大会では102人参加で143匹ものバスがウエイインされていることから、バスの絶対数が極端に少ない訳ではない。大会期間中は水温が上がったため、本来ならば活性が上がり動き出すタイミングなのだが、過度のフィッシングプレッシャーで動けなかったのかもしれない。

DAY1

pic1
雨上がりの朝


エレキ戦


一番人気の最上流

前夜降った雨が上がった初日朝。気温6℃で北西風が吹いており肌寒い。選手はみな完全防寒着仕様。

今回もマイボートOK、エンジン禁止のエレキ戦。フィールドが狭いため、極端なハイパワーボートは少なかったが、2基、3基掛けのバッテリー6個はもはや当たり前の光景になってきた。

スタート後ほとんどの選手が川を上がっていった。会場から見える本湖には数艇しか浮いていない。川の周りに細い道がいくつかあるが、ほとんどが私有地に続く道で陸上からの撮影は絶望的。取材艇を出しても、川が狭いためまともに取材ができない。

唯一最上流部は道路から覗くことが出来た。その狭い範囲に10艇以上がひしめき合っていた。望遠レンズで覗いてみても、エアレーターが動いている選手は見えず、事前情報どおり厳しい状況のようだ。

昼前からは風が秒速7mほどになり、本湖の湖面はしぶきが上がっていた。

     
     

14:30帰着開始。吉田秀雄が真っ先に検量へやってくる。バッグには1本の大きなバス。結果は1400g。アベレージが300g台のフィールドでは驚異の数字。同サイズを2本バラシたという。意外に釣れているのでは?という淡い期待に反して後続の選手はノーフィッシュが続出。ウエイイン率3割。バスの総数34匹という結果となった。ただし持ち込まれるバスは、春らしいグッドプロポーションのキロ~1400gクラスも多く湖のポテンシャルは高いようだ。

初日トップは川口直人。最上流部を小型ラバージグで攻め1700gフィッシュを含む3本で2470g。2位は上流部のゴミ溜まりをクリオネのジグヘッドで攻めた阿部進吾で、3匹持ち込み2456g。エコワールド選手も大健闘しガルプ3インチクローラーのネコリグで上流部を攻めた黒木良作が2100gで3位に食い込んだ。

DAY2

明け方は急激に気温が下がり駐車場のクルマは真っ白になっていた。スタート後は雲が消え、風がないことも手伝って春らしいポカポカ陽気に恵まれた。

この日は湖上にでてみたが、一番人気のS字より上流部は選手が多すぎて行くことができなかった。S字より下流側で見たボートは20数艇。残りは上流側に浮いていることになる。ベンドがきつく見ることができなかったが、かなりの大船団になっていただろう。

すれ違う選手に結果を尋ねてもオールゼロ。初日好調だった選手もほとんどがゼロだった。11時半の時点で唯一エアレーターが稼働していたのは中~下流域で見かけた小泉だけだった。しかし、初日は午後から釣れたという選手が多かったため、この日もそれがあるかもしれない。

釣り方的には、岸際へのライトリグ、やや沖目のミノー・シャッドキャスト・ドラッギングが多かった。

14:30帰着開始。桟橋へ行ってみると、小山、池田が早々と帰ってきた。2人とも初日はゼロだが、この日は魚を持っているらしい。気温が上がって一気に魚が動いたのだろうか。期待が高まる。

しかし、現実は甘くなかった。ウエイイン率は2割に減った。

この日のトップは2匹で1826gを持ち込んだ小山隆司。最上流部で2本キャッチし1,826g をウエイイン。メインラインとエコリーダーラインの結び目にダウンショット用シンカーを付けるという変則(?)ロングリーダースプリットショットでキャッチした。2位は今江克隆。驚異のリミットメイクで1650g。最上流部にてスーパースレッジ、カットテールで回遊してくるバスを迎え撃ち10時前にはリミットメイクという離れ業を見せた。3位は同じく上流部組の赤嶺。小規模なゴミ系カバースポットにスイミーバレットで狙い撃ち3匹で1398gをマーク。

ほとんどの魚は最上流部でキャッチされている。大船団に入れるか、また、船団内でボートポジションをどう確保するかが今大会のキーだった。

気になる暫定順位はトップがワールド返り咲きの黒木良作。2位にルーキー石川晴彦。3位に--除名--、4位加藤誠司、5位沢村幸弘。ここまでが2日間連続で釣った選手。6位の川口直人以降は1日のみ魚を持ち込んだ選手。これほどまでに1匹の価値が高いワールドシリーズは過去に無い。

なお、暫定TOP10の半数はエコワールドメンバー。お立ち台をエコワールドメンバーが独占する可能性もあった。

DAY3

最終日は快晴微風。暖かいを通り越して暑い一日となった。朝のうちはつぼみだった桜も午後には開花を始めていた。これだけ気温・水温が上がれば魚の活性も上がるはず。競技時間が短いマイナス要素を水温上昇のプラス要素が上回るのだろうか。それとも、尋常ではないフィッシングプレッシャーで沈黙してしまうのか。いよいよ最終日を迎えた。

この日は道路から最上流部を覗いてみた。ボートの数は更に増え、見えている範囲で30艇近くが狭いエリアにひしめき合っていた。コイやヘラは浅瀬に差してきてたらしいものの、肝心のバスは・・・。

12時30分帰着開始。プリプラから完全ノーバイトという選手はザラ。いくら試合といえども、あたりもかすりもしないのが、数日続けば集中力が無くなるのだろう。多くの選手は、諦め、開き直り、最終日は皆、妙に明るかった。

帰着桟橋で様子をうかがうと、暫定上位が軒並みゼロ。小泉が2本で優勝は確定。今江も1本持っているらしくお立ち台は確実。しかし、それ以外はまったく順位予想ができない。3日間1本づづどころか、2日間1本づづでもお立ち台の可能性がある。

最終的にウエイインしたのは8名。予想通りの貧果となってしまった。この日のトップは--除名--。中流域のガレ場で2本とり746g。タフコンディション下での圧倒的な強さを見せる。2位は初日と同じ堰堤近くのスポットで690gをとった山木一人。3位に鈴木、4位に今江、5位大熊。ここまでが600g台。以降、泉、福島、滝本がアベレージサイズを1本持ち込む。この状況では重さはもはや無関係。これほどまでに300gのバスが「重い」試合は過去に例がない。

top5

優勝は唯一3日間ウエイイン、しかも毎日2匹持ち込んだ小泉。2位は初日ゼロスタートから電撃巻き返しで今江。この並びは去年のクラシックと同じ。3位は2日目ゼロながら初日・3日目に1匹づづの山木。4位は関東激渋リザーバー系の黒木、5位もリザーバーに強い四国からのルーキー刺客 石川晴彦。以上5名がお立ち台に上がった。

次回第2戦は 05月21日(金)~23日(日)に河口湖で開催される。小泉、山木、野村、池田らの河口湖常勝選手に注目があるまるが、今回まったく見せ場を作れなかった、マスターズ出身の若手にも注目したい。

報告:NBCNEWS冨樫H


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