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JBトップ50第2戦東レソラロームCUPストーリー

JBプロトーナメント情報2006

JBトップ50
第2戦
東レソラロームCUP
ストーリー

広島県 土師ダム

06月16日(金)~
06月18日()

JB2006 INDEX

ストーリー

小森嗣彦選手が初のメジャー制覇!!

沖のハンプで“アフター”のグッドサイズを攻略。小森嗣彦選手が初のメジャー制覇!!

日本海に注ぐ大河、江の川(ごうのかわ)の最上流を堰き止めて造られた土師ダム(八千代湖)でトップ50シリーズ第2戦が開催された。小型リザーバーながらバックウォーターから豊富な生きた水が流れ込んでいることや、なだらかな地形が広大なフラットエリアや沖のハンプを形成していることから、その規模以上に高いポテンシャルを秘めているフィールドだ。

今大会はアフタースポーンのタフコンディションに陥りやすい時期に開催されたが、いくつもの異なるストロングパターンが存在し、バストーナメントファンを楽しませてくれる好ゲームとなった。

今大会のウイナー、小森嗣彦選手が3日間攻めきった場所は、会場のすぐ下流にある「のどごえ公園」の沖に広がるフラットエリアだった。上流エリアが注目される中で、4~5mラインのハンプ(ハードボトムやロックなど)にアフタースポーンのグッドサイズが着いていたことからこのエリアで“勝てる”確信を持ち、選手間のせめぎ合いというリスクを伴う上流エリアを捨てて今大会に挑んだ。

ウイナーのフィシングパターンは、初日はカットテールのダウンショットがメインで4本3,270g。2日目は3/8ozのフットボールジグを着底後に跳ねさせてフォール中にバイトを取る釣りがハマってリミットメイク(4,480g)。暫定2位で2日目を終えた。

最終日は2日間のトータル得点でトップに立っていた赤嶺吉蔵選手と同エリアでのハンプ対決となった。狙っていたスポットはバッティングしていなかったものの、魚を掛ければ十分に確認できる距離だったため、互いに意識しあってのゲーム展開となった。最終日のスコアは、小さなハンプ(トップ付近で水深3m)をワンナップリングのダウンショットとネコリグで攻めた赤嶺選手が3本2,680gをキープしてフィニッシュ。一方の小森選手は早い時間にダウンショットとフットボールジグで1本ずつグッドサイズをキャッチ。好スタートを切った後はギルバイトのみで時間が経過し、帰着時間45分前に3日間死守してきたハンプを離れることを決断。同エリアのシャロー側にあるハンプへ移動した。同船したバスマガジン記者の前で「勝ちたい、勝ちたい」を何度も声に出して呟き、帰着30分に待望のバイトを感じた後にダウンショットをセットしたスピニングロッドが大きく弧を描いた。少しランディングに手間取るが、推定700gのバスをキャッチ。今回のアベレージ以下のサイズだが、上位に食い込むためにはとても大きな1本となった。
そして、「あと1本、あと1本」と呟きながらアプローチを繰り返し、終了15分前にまたも同サイズのバスがバイト。最終日はリミットメイクできなかったが、3kgをクリアしたところで帰着へ向かった。

TOP5

2日目の得点差から小森、赤嶺両選手を凌ぐ選手はなく、3日間の順位得点は両選手ともに138Pで同点。トータルウエイトでの優勝争いとなり、10,855gでフィニッシュした赤嶺選手に対して、小森選手は帰着直前の1本で11,142gまで伸ばして僅差で逆転。小森選手がJBトップカテゴリーで初めての頂点に立ち、赤嶺選手が準優勝となった。

今大会で3位に入賞したのは、会場から少し上流のシャローブッシュでビッグバスを連発し、大会初日に1日のトップウエイト5,720gをマークした青木大介選手だった。ブッシュにノーシンカーのイモグラブを引っかけてバイトを誘うというテクニックを駆使し、2日目にスコアを崩しながらも最終日にこの日2位となる3,855gを持ち込んで再び順位を上げた。

4位入賞は、クランクベイトですべてのバスをキャッチした今江克隆選手だった。上位入賞選手の中では最も下流のエリアを選択し、湖のド真ん中にあるハンプをメインに、潜行深度が異なるIK180、IK250、HU300の3つのクランクベイトを状況に合わせて使い分けて結果を出した。
今江選手のクランクベイトパターンは天気が崩れるほど威力を発揮し、優勝を狙えるパターンではあったが、最終日は晴れ間が広がりレンジが深くなって大苦戦。3本で2,458gを持ち込み、4位でフィニッシュとなった。

第5位にはニューカマーの1人、北 大祐選手が入賞。最上流のインレットをS字系スイムベイトのジョインテッドクローとフォローのノーシンカーリグで攻めきり、数は少ないながらもクオリティーの高い魚をキャッチした。最上流エリアは3日間通して激戦エリアだったが、最もタフだった最終日に4,245gというこの日のトップウエイトを持ち込んで最上流組の中から抜け出した。

今大会を振り返ると、上位入賞者は全員が優勝の可能性が十分にあるストロングパターンを持ち、3日間の長丁場の中でエリアや戦略を大きく変更しなかったことが印象的だった。土師ダムはその規模からTOP50のフィッシングプレッシャーに持ち堪えられるかが心配されたが、ウェイイン会場には連日グッドサイズが持ち込まれた。今回のTOP50戦は、土師ダムの魅力を大きく高めてくれたといえるだろう。

報告・写真:バスマガジン

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