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JBマスターズ 第3戦

サンラインCUP

07月28日()~07月29日() 三重県 三瀬谷ダム

ストーリー

座って釣って勝って。
福島健JBマスターズ6勝目!

2012年7月28~29日三重県三瀬谷ダムでJBマスターズ第3戦サンラインCUPが開催された。初日はAOYレース独走中の小林知寛が唯一のリミットメイクを果たしてトップに立った。しかし、2日めに失速。一方小林の盟友福島健は初日9位スタート。小林どうよう初日上位陣が総崩れの中、福島はトップウエイトを叩きだして逆転優勝。2009年に続き三瀬谷で2勝目、マスターズ通算6勝目の快挙を成し遂げた。

Day1

地元筋の話をいくつかピックアップすると、●通常であれば真夏のパターンになっているはずだが、今年は異常。2週間前にミッドスポーンというあり得ない状況だった。●プラクティスの頃に比べ水位が上昇しており釣りづらい。●上流側のダムが故障しており、慢性的な濁りが取れない。●2日間2キロ釣ってきたら神業。1500×2で優勝ライン。

というような話だった。大会中は別としてここ三瀬谷ダムは小型バスの数釣りが楽しめるフィールドだったが、今年は少し異変が起きているもよう。2週間前にネストだらけだった+増水という要因も、釣りづらさに拍車をかけていると思われる。

そんな厳しい状況下で初日がスタート。

毎年この時期に行われる三瀬谷戦は暑さとの戦いでもある。この日は最高気温が37度まで上昇した。更に風も流れも弱く、釣り以前に体力・気力を問われる戦いとなった。

クルマで回ってみたところ、会場を境に下流側と上流側では3:7くらいの割合でボートが浮いていた。椅子に座って釣りをする福島健を下流域で発見した。いつもは良い姿勢で釣りをしているだけに、その異様な姿は強く印象に残った。

クルマを上流に向ける。1~2本目の橋周りではたくさんのボートを見ることができたが、通常この時期に人気エリアらしい鮎の養殖場~最上流ではボートをほとんど見なかった。ついでにバスも見えなかった(他魚種はちらほら)。

熱中症などのトラブルも懸念されたが、14時に全員無事帰着した。

105名中釣ってきたのは68人。その内の約半数が1本のみ。ウエイトでいえば、3本で1キロチョイが賞金圏内へ望みを繋げられるという、戦前の予想どおりの厳しい初日だった。

初日トップは唯一5本釣ってきた小林知寛。狙ったのは本田エリアのクリーク入り口付近を回遊するバス達。ストレートワームのショートダウンショット(ベイトブレス・ベイン3.8インチ+PKKシンカー1/32oz)を用いたサイトフィッシングで2,484gというハイウエイトを樹立。優勝・AOYに王手をかけた。

2位は横川隼大で2,014g。狙ったスポットは上流にあるレイダウン。スクールで回遊するバスが一瞬そこに立ち止まるらしい。止まったところをスモラバ(QU-ONエグジグハイパー1/16oz #Eコンフィデンスの具なし)の宙釣りで仕留め一キロのキッカー+キーパーを3本キャッチした。

3位はSHINGO。パターンは上流エリアを流しながらのサイトフィッシング。この日は10数本のバスを発見しノーシンカーリグで4本キャッチし1,752g。

と、上位3名にトップ50メンバーが並び、レベルの高さを実証した

Day2

天気の傾向は初日とほぼ同じ。気温が5度ほど低かったことと、場所によっては少し風があったので、初日の猛暑に比べれば釣り自体はしやすかったかもしれない。しかし、魚からの反応はより一層悪化。この狭いフィールドで常に入れ替わりでボートがやってくる状況にフィッシングプレッシャーはマックスに達した。

そして、この狭いフィールド故にフライト順が運命を分ける結果にもなった。初日と2日めではフライと順が真逆になった。初日はトップ50メンバーらの上位陣を多く排出した赤組が第一フライト、ゼッケン昇順でのスタートだったが、2日目は赤組が第二フライトになり、ゼッケンの降順でスタート。つまり、小林知寛らは一番最後にスタートしている。これにより、初日釣ったスポットに入れなかった、またはその逆のケースが湖上で多く発生したものと思われる。

極度のプレッシャー、競技時間の短さもあり、2日めのウエイイン率は51%。1匹のみが3割と、最後まで厳しい大会だった。

そして選手に与えられた更なる試練は2日間連続で釣ってくることの難しさ。ポイントバッティングの件も影響してか、初日上位陣が総崩れ状態に・・・約一名の変態的とまで揶揄される超釣りウマを除き。

その超絶釣りウマ福島健は2日目唯一のリミットメイカーで単日トップ。

2位は元トップ50の佐藤大介。上流エリアにある岩をネコリグ(ベイトブレス・ベイン3.8インチ、シンカーは0.3gと0.5g)のシェイド撃ちで攻め8時半までに3本1432gをキャッチした。

単日3位は何度もトップ50権利を獲得してる実力派橋本洋一。本田エリアのオーバーハングをストレートワーム(OSPドライブスティック3.5インチ)のバックスライド刺しで2本、岩盤をダウンショットワッキー刺し(ベイトブレス・ベイン3.8インチ)で1本キャッチし3本で1394gを持ち込んだ。

初日トップの小林は3本の天才クラスと戦ったものの1本のみ。2位の横川はバッティングでスポットへ入れず撃沈。3位のSHINGOは遭遇した見えバスが少な過ぎで失速してしまう。

Result

総合5位は河口湖からの刺客松永宜大。メインエリアは下流域。釣り方はブッシュやインレットでのサイトフィッシング。極力着水音を出さないように軽めのシンカーを使ったダウンショット(サワムラ・スイミーバレット+0.9g、1.3gシンカー)とノーシンカーワッキー(ゲーリーヤマモト・エコカットテール)を使い、初日3本1114gで13位、2日目2本836gの18位、211ポイントで総合5位に。

4位はトップ50横山朋毅。本田エリアをメインエリアとし、初日は6m前後の岩の出っ張りのピンスポットで連続キャッチに成功。使用ルアーは自身が制作したスナイパーのバキューム1.5インチの1.3gダウンショット。そのスポットに先行者ありで入れなかった2日目はスヤマ橋手前の岩盤をネコリグ(グレイズ・フラワーブリッジ+1/64oz)で1本キャッチ。その1本が690gあり4位へジャンプアップした。

3位はFrom河口湖の三好勇司。上流域のクリークをメインエリアとし、オーバーハング下へボートを入れて岸と平行にネコリグをひき初日は2本904gで21位。2日目はサイトで2本釣った後、プリプラで記憶してあったスタンプ(現在は水没)をブラインドで狙い合計3本キャッチ。単日8位のウエイトで一気に総合3位へ。使ったルアーは全てノイケ・スマイルワーム。

準優勝は米山篤From関西。前週のチャプターに参戦しスイムベイト(イマカツ・ジャバロンハード)で魚の濃いエリアをサーチ。結果下流域に良いエリアを発見。本大会初日はその場所をダウンショット(イマカツセクシーアンクル2.5インチ#WM+3/64oz)でキッカー級のキロアップをキャッチした。しかし、そのバスは検量前に30cmくらいの蛇を吐き出したそうで、若干のウエイトダウンに見舞われた。本人曰く「蛇食いバスだからジャバロンハードを追ってきた、の、かも・・」。2日目は下流域クリークのシェード撃ちで3本キャッチ。結果12位、14位で準優勝。

そして優勝はやっぱり強かった福島健。エリアは会場からほど近い下流域のクリーク。シェイド部に現れては消える回遊バスのサイトフィシング。ストレートワーム(ベイトブレス・ベイン3.8インチ)のノーシンカーワッキーを用いて一番浅いところで食わせるパターンを使った。100mほどのクリーク内にバスが立ち止まり易く、なおかつキャストしやすいスポットを5カ所ほどピックアップして、それらをローテーションした。初日は4本キャッチし1310gで9位、2日目は5本も仕留めて1934gのトップウエイト、2位に大差をつけて優勝した。

キモは座ること。立っているのとではバスの反応が劇的に違ったという。お立ち台インタビュアーであり、同じような戦略・サイトのテクニックを持つ野村俊介は「僕は背伸びしてました」と苦笑していた。

クリアウォーター&狭い水域で数少ないバスを100人で釣り競うにはいかに静かにプレゼンテーションするかが重要だった。トップ50メンバーや河口湖の若手が釣ってきた理由がそこにあった。また、今回はベイトブレスのベイン3.8インチが圧倒的な強さを見せた。福島によれば、小バスが最も好むサイズ・ボリューム感なんだそう。

というわけで福島健の三瀬谷2勝目で幕が下りた。過去のマスターズでは2002年に琵琶湖で2連勝、2003年河口湖、2004年霞ヶ浦でも優勝しており、フィールドのタイプを問わない圧倒的な強さを見せてくれた。今季トップ50シリーズでは不調のようだが、この勢いに乗って残り2戦で見せ場を作って欲しい。

年間優勝は・・

4戦中の3戦を終えた年間ポイントランキングトップ5は

1位 小林知寛 338
2位 濱田禎二 254
3位 福島健 241
4位 松永宜大 236
5位 野村俊介 234
6位 鈴木晋平 222
7位 早野剛史 218

となっている。現在小林と濱田の差は84ポイント。

優勝すれば120ポイントが加算されるので、2位から7位まで120を足すと・・・

濱田禎二 374
福島健 361
松永宜大 356
野村俊介 354
鈴木晋平 342
早野剛史 338

最終戦で小林が失格・欠場した場合は暫定7位の早野剛史までが逆転優勝の可能性が出てくる。現実的には失格・欠場は考えられないため、6位の鈴木までが自力逆転の可能性あり。

過去の小林の野尻湖での成績はこちら
今回の表彰台で福島が「最終戦面白くなって来ましたね」と不敵な笑みを浮かべていた・・・。その最終決戦は10月20日(土)~21日(日)にダイワCUPとして野尻湖で開催される。どーなるAOY!乞うご期待!

写真・レポート:NBCNEWS H.Togashi

 

 

 

 

JBマスターズシリーズ2012

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