JBマスターズ 第4戦 ダイワCUP 09月27日()~09月28日() 長野県 野尻湖

ストーリー

シャッドのドラッギングをやりぬいた近藤健広が激ムズの野尻湖戦を制す!

2014年9月27日~28日に長野県野尻湖でJBマスターズ最終戦ダイワCUPが開催された。気難しい季節の変わり目での開催となり、連日約半数がノーフィッシュに散った。初日・2日めで風向きが違ったため定番ディープフラット組も撃沈。そんな中、湖各所の風の当たるバンクをシャッドのドラッギングでランガンした”助ちゃん”こと近藤健広が初日4位、2日め2位の安定した成績でマスターズ初優勝をもぎ取った。

Day1 南の強風でシースピ沖の庄司潤が3930gをマーク

3年ぶりの9月開催となった2014年の最終戦。ススキ・栗など秋っぽい植物を見ることができるが、紅葉は始まっておらず、まだ初秋という景色。記者は前日湖上に出てみたが、噂通り状況は厳しかった。周りで釣ってるのを見たのは2回のみ。本気で釣りをしてないにせよ、大半の選手が確信めいた場所・釣り方を見つけられずノーフィッシュの恐怖に怯え「まずは1本」という空気だった。

そして迎えた大会当日。朝の気温は15度。日中は21度。秋らしい爽やかな天候。水温は20度前後。じゃっかん泡っぽい場所もあるが水はクリア。朝から強めに吹いていた南風はその勢いが衰えることなく検量まで続いた。

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会場のレイクサイドホテル前から琵琶島のストレッチは白波が立ちまくりの状況で取材艇を出すのを諦めた(揺れで撮影が困難)。クルマで湖畔を一周してみると、風裏となる菅川エリアが一番人気。続いて竜宮~水道局にポツポツ。砂間・大崎・シースピ沖にチラホラという感じだった。

初日のトップは庄司潤。シースピ沖10mのハードボトムを1/16ozダウンショット(ガルプ!ミニアースワーム)で攻め、南風を味方につけ4本ながら3930gを持ち込んだ。ズル引き&ステイで800~キロフィッシュが釣れることをプラから掴んでいたそうだ。

2位の松村真樹、3位の福島健、4位の近藤健広までが3キロ台。リミットメイクは116人中わずか4名と、戦前の噂通りひじょうに厳しい初日となった。

Day2 明日は明日の風が吹き乃村弘栄が4キロ!

2日めは風が収まった。天気は晴れ。気温は11~26度。日中は汗ばむ陽気に。

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8時に取材艇をだし湖を一周してみた。琵琶島~シースピ沖には20艇を超す船団が形成されていたが、無風なのもありヒットシーンを見れたのは2回。魚探にはかなり「美味しそうな」映像が映し出されていたが、12mラインの上から5mなどと、釣りにくい状況のようだった。同エリアにはAOYが懸かった早野剛史の姿もあったが苦戦してるようだった。

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砂間エリアには初日3位の福島健と同10位の鬼形毅が並んで釣りをしていた。取材艇が来る前にひとフィーバーあったらしい。水道局エリアではシャッドのドラッギング&ジャークしている近藤健広の姿を捉えることができた。その後、竜宮~菅川と回ってみるも、風が弱いこともあり、みな苦戦している感じだった。

昼前に少し北風になったが、この厳しい状況では、それほどの大きなプラス材料にはならなかったようだ。

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2日めのトップは乃村弘栄。カトリック沖8mのハードボトムをキャロライナリグ(スタッガーワイド2インチ&アンクルゴビー2インチのラバーチューン)でリミットメイクし4キロジャストを持ち込んだ。さすがは2009年のウィナーだが残念ながら初日ノーフィッシュ。

一方初日トップの庄司潤は真逆の風に苦戦を強いられた。庄司が浮いていたシースピ沖は船団になっていたが、今日は今日の風が吹いて、多くは撃沈する結果となった。

全体的にもウエイイン率は56%、リミットメイクはわずか3名という初日と変わらぬ厳しさだった。

定番キャロライナリグ組を抑えハードベイト使いの近藤健広が勝利!

総合5位は頼末敦。

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2日間シースピ沖11mで粘り倒した。1/16ozのキャロライナリグ(バガボンドエアーベイトスリム3.8の尻尾)で一時間に一回ほどあるバイトを我慢に我慢を重ね待ち続けた。初日4本2,762 g、2日め3本1,596gで255ポイント獲得しお立ち台に滑り込んだ。なお、4位から8位までが2ポイント差という大接戦だった。

総合4位は長友政貴。

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メインエリアは菅川の9mハードボトム。両日とも朝の一時間だけという短い時合をものにして、初日5本 2,146g・2日め3本1,826gを持ち込んだ。使ったルアーは2.7gのキャロライナリグ(ゲーリー4インチグラブイモチューン)

総合3位は松村真樹。

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場所はシースピ沖・針の木・カトリックの3箇所をローテーション。水深8~10mを1.8gと2.7gのキャロライナリグ(アンクルゴビー2インチ)で攻め、初日6本、2日め3本キャッチ。ウエイトは3,298gと1,584gだった。なお、総合6位の福島健から3位の松村までは関西の選手である。野尻湖は意外に関西勢が強い。

総合2位は鬼形毅

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。4日間行ったプリプラではディープフラットに絡むブレイク+ウキゴリ映像にダウンショットやネコリグを投入し、魚の顔は見れていた。しかし、ノンキーも混ざったりで決め手には欠けていた。前日プラで似たような展開をするもノーバイト。消去法でプリプラ時の釣りはバッサリ捨てた。

大会初日は得意とする砂間のブレイクへ直行。横で福島健にボコボコにされつつも3回ヒットで2本キャッチ。その後、青学ワンドで1本追加し3本で2222gをマークし10位スタート。

2日めも福島とポイントをシェアしつつも4発のモーニングバイトを得ることができて3本キャッチ。長い沈黙のあと昼前に1本来たがミスってしまう。

初日のウエイトが2の四並びであることが不吉に感じていたらしい・・・。そして総合2位。

メインはキャロライナリグ。ワームはウキゴリを意識した「小さくて短くて存在感がある」もの(いろいろなワームをカットして使用)

5位から2位までウキゴリを模したキャロライナリグが占めたが、優勝の近藤健広が使用したのはハードベイトだった。

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先週野尻湖で開催されたブロックチャンピオンシップにも近藤は出場した。過去の実績場をライトリグで攻めたもののノーフィッシュ。

シャッドで釣れているという情報を得て、前日プラで試したところいい感触を得ることができた。

そして迎えた大会本番。2日間ドラッギングをやり通した。場所は風が当たっていて他の選手が浮いてないところ。水深は比較的浅く3mから50mドラッギングで届く5~6m。

使用ルアーはウルトラスレッジとアイスクリームシャッド。初日は7ヒット4キャッチで3,068g。2日めは6ヒット5キャッチで2,846g。半数がノーフィッシュだったことを考えると驚異的な釣れっぷりであり、平均ウエイトも重い。大会になれば、先行者ありでなかなか思い通りの場所には入れないものだが、空いてる場所に入ってこの釣果は驚愕である。この2日間での最強パターンだったようだ。神奈川チャプターに積極的に参加してる同選手はハードベイトをやり込んでいる。野尻湖の大会もよく出場しており、今までの努力・経験が実を結んでのマスターズ初優勝となった。

2014年バスアングラーオブザイヤーは早野剛史が獲得

2位の岩堀航に12点、3位の伊藤康晴、同点4位の島田英次には48点の差をつけて最終戦に臨んだ早野剛史。初日は3本もちこみ9位の好成績を収めた。実質唯一のライバルである岩堀航がノーフィッシュだったため、初日を終えた時点でAOYはほぼ確定したかに思えた。

しかし、そう簡単に事は運ばなかった。2日目の早野剛史はまさかのノーフィッシュ。そして、48点差をつけていた島田英次が2日間ともに良いウエイトを持ちこんだ。

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結果、早野の初日の貯金がなんとか効いて4点差で逃げ切った。

バスプロを目指し九州から河口湖へ移住したのが6年前。2012年にマスターズ年間5位で翌年からトップ50入りというスピード出世。トップ50では思い通りの結果が出せないと嘆いていたが、今回3大タイトルのうちの一つ目を獲得した。この世代は勢いに乗ると圧倒的な強さを見せてくれる。来週のトップ50最終戦、クラシック、そして来シーズンの早野剛史に要注目だ。

写真・レポート:NBCNEWS H.Togashi

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