JBマスターズ 第2戦 サンラインCUP 04月11日()~04月12日() 三重県 三瀬谷ダム

ストーリー

佐々一真選手が連日のビッグバスでマスターズ初制覇!

マスターズ第2戦は前年に引き続き4月の三瀬谷ダム。
このリザーバーは水面標高が満水位でも80m台と低く、すでに桜の花は見ごろを終え、バスたちはシャローを意識していた。

ただ、この数年の三瀬谷には『春(大型)=上流エリア』という方程式は当てはまらない。会場(スタート地点)となるもみじ館は下流エリアにあるのだが、今回も会場周辺から最下流の境界となるB & Gまでの限られた水域に約8割の選手が集中した。
なぜ、上流エリアのポテンシャルが低下したのか。このリザーバーに通う選手たちによると、集中豪雨による土砂の堆積がその大きな要因だという。中~上流エリアには越冬するのに十分な水深がなくなり、下流で春を迎えたバスの行動範囲が必然と狭まったと考えられている。

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しかし、バスの絶対数は一時期と比較して大きく回復し、キロを超すグッドサイズも散発ながら上がり続けている。今大会の前週に開催されたチャプター戦では、マスターズの長友政貴選手が2,300gフィッシュを含む3本で2,942gというビッグウエイトで優勝。112名が参加した今大会においても、ウェイイン率は初日が83%、2日目が74%と前年よりも上昇。フィッシングプレッシャーが高まるマスターズ戦においては「釣れる大会」となった。

Day 1 長谷川太紀選手がロングリーダーのDSでトップ

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大会初日、3本ながら3,770gのビッグウエイトをマークしたのは、今シーズンからTOP50に参戦する長谷川太紀選手だった。3本中2本を仕留めたのは会場から下流エリアの中ほどにある左岸のバンク。樹木が覆いかぶさるその下を0.9gシンカーのダウンショットリグでアプローチ。水深1mにリーダーが1mという、シチュエーションからすれば特殊なセッティングだが、水面近くにあるルアー(エコスワンプミニ)でビッグバスにバイトさせることに成功した。さらにキロフィッシュをシャローのサイトで仕留め、2位以下を引き離して暫定トップに立った。
初日の2位は、下流右岸のクリークをメインに攻めたTOP50の武田栄喜選手。この日は0.9gネコリグ(スマイルワーム)の中層スイミング(水深2mのボトムちょい切り)に反応がよく、デリシャスシャイナーのダウンショットなどでも追加してリミットメイク。2,815gまでウエイトを高めることに成功した。
暫定3位は2本ながら2,508gをマークした佐々一真選手。下流エリア(No.4)の岩が点在するシャローフラットを0.9gのネコリグ(スマイルワーム)で攻めてビッグバスをキャッチした。
初日に5本のバッグリミットを揃えたのは14選手で、2kgをクリアしたのは5選手だった。

Day 2 郡司 潤選手が本田木屋クリークで2発のキロUP!

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初日の上位陣が苦しむ中で、2本のビッグバスを本田木屋のクリークから引きずり出した郡司 潤選手が2日目のトップウエイト(3,715g)を叩き出した。
2本ともに1kg台後半で、1本目はドライブクローラーのネコリグを使い、ブラインドで攻略。2本目は同スポットを少し休ませた後、シャローへ上がってきたバスを確認し、同ルアーのノーシンカー(ワッキー掛け)で口を使わせることに成功した。

2日目2位は和田淳一郎選手(4本・2,736g)、同3位には杉田陽彦選手(5本・2,190g)が続くも、2日目の上位3選手は初日に結果が出ていなかったため、まくることはできなかった。

TOTAL 熊本県出身の佐々一真選手が悲願のマスターズ初優勝!

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初日の上位2選手がスコアを崩す中で、総合ポイントでトップに立ったのが初日3位の佐々一真選手だった。
2日目は最下流エリアのワンド(No.8とNo.9の間)をアップラッシュのダウンショットリグ(1.8g)で攻め、3本のキーパーをキャッチ。1,996gは2日目6位の成績で、260P満点の253Pを獲得し、マスターズ第2戦の頂点に立った。

今大会準優勝は2日連続でしっかりとリミットメイクした実力派の篠原宏和選手。ブッシュが絡むクリークの出入り口を中心に、カバーではネオンストレートのネコリグをベイトフィネスでネジ込み、岩盤やブレイクではHPシャッドなどのダウンショットで数少ないバイトを確実にとっていった。

総合3位は、昨シーズンのアングラーオブザイヤー(マスターズシリーズ総合優勝)、早野剛史選手。リーチのダウンショットやネコリグで最下流から中流域を攻めて結果を出した。

今回のウイナー・佐々一真選手(熊本県出身)、早野剛史選手(福岡県出身)ともにヒューマン福岡校のOBで、早野選手が2年先輩。九州勢のワン・ツー・フィニッシュは叶わなかったが、********選手も含めてこのところ九州出身選手の活躍が目立ってきた。

今シーズンのマスターズ戦は河口湖戦がなく少し寂しさもあるが、次回は天王山となるであろう真夏の霞ヶ浦戦、そして最終戦の野尻湖戦と続く。これまで以上にタフなトレイルを制して今シーズンのアングラーオブザイヤーに輝くのは誰なのか。今年のマスターズは終盤戦がおもしろくなりそうだ。

写真・レポート:バスマガ編集部 K

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