河口湖の普通釣りマイスター林直樹が早春戦も制する
2018年のJBマスターズシリーズが春まだ浅い河口湖で開幕した。2015年に亀山ダムで開催されたこともあったが、基本的にマスターズは早春の河口湖から始まる。本格シーズンインにはまだ早い時期なので毎年ウエイイン率は1割前後という厳しい大会だ。今年も例外ではなく初日は15%、2日目12%という低ウエイイン率だった。そんな厳しい状況で2日間合計4本のバスを仕留めたのが林直樹だった。
Day1
薄曇りで始まった初日。週半ばに降り積もった雪が路肩に残っているものの、この時期にしては気温は高く朝から3℃。日中は10℃くらいまであがった。過去の開幕戦では鵜の島周りが一番人気だったが、今年はそうでなく八木崎・信号下~漕艇場・白須・浅川にボートが多い感じだった。
地元ガイドの荻野元気氏によると「まだシャローのワカサギが例年より少ない。バスもたまにシャローにフィーディングに上がってくるけど、そのタイミングがまだ短く限定的」とのこと。
i字表層系や風下ビッグミノー系の釣り、シャローカバーのサイトなど過去の河口湖開幕戦では色々な釣りが話題になったが、今年はまだその季節までは行ってないようだ。釣れなくは無いがチャンスが少なすぎる。
結果、初日は116名参加で18名が検量台へ。リミットメイクはゼロ。2本が3名、残り15名が1本。
初日トップは山村道祐の3,980g。2位が井上学で3,400g。3位林直3,360g。
翌日は更に気温が上がる予報。果たして・・・
Day2
朝から澄んだ空気で超快晴。放射冷却で朝の気温はマイナスだったが日中は15℃まで上昇した。この晴れ+高気温が吉と出るのか・・・・結果はビミョウ。
この日も116名中幻のブラックバスをキャッチできたのは僅か14名だった。
そして2日間連続して釣れたのは僅か2名。
JBマスターズは2日間のポイント合計で最終順位が決まるため、優勝はこの2名に絞られた。
Result
2日間ともに2匹ウエイインという神業を発揮したのが河口湖の”普通釣り”マイスター林直樹。河口湖で強い選手の多くはサイトフィッシングを得意とし、春から夏までに強烈な強さを見せるが秋以降はそうでもない。
その一方で林直樹はサイトが効かなくなる時期から強烈な強さを発揮する。詳細はこちら。
夏以降の強さは河口湖で圧倒的No1だ。サイトではなくポークルアーを沈めて釣る”普通の釣り”で林直樹の右に出るものは居ない。
今大会はシャローの見える~見えないギリギリのレンジで釣った選手も少なからず居たようだが、2日間でのチャンスは極わずか。そんな中、林直樹はシャローに上る前の一段深いレンジに居るバス達を凄技で釣ってきた。
狙ったのは信号下エリアのキツめのブレイク+上り口6~7mでウロウロしてる魚。信号下エリアは船団になっていたが、他の選手より深いところを狙った。初日はボトム付近の中層引き。ブレイクの傾斜に添わせつつもボトムには付けずにジグヘッドをダウンヒルで操作した。2日目は中層狙いが効かず、ボトムの何かに引っ掛けてシェイク。1/32oz~1/20ozという軽量ジグヘッド+ポークルアーでの7m狙いなのでワンキャストに長い時間をかけて春の気難しいバスに口を使わせた。
総合2位は今年からトップ50に昇格したスーパールーキー藤田京弥。プラの段階で見つけていた西湖放水路と小海桟橋に居る個体を2日間に分けて釣ってきた。西湖放水路ではポークルアーのブラインドの釣り。小海桟橋のバスはグリマーを桟橋にラインを引っ掛けて水面直下でギラギラさせるという「水面直下グリマー提灯釣法」で口を使わせた。恐るべき若者(21歳)。トップ50での活躍に期待したい。
総合3位は森川秀樹。初日はシャロー勝負でノーフィッシュ。2日目は浅川エリアの4~5mに狙いをシフト。ラバーを巻いた(白魚を意識)フックのヘビーダウンショットで枯れウィードなどを狙い2本キャッチ。2日目単日トップの4068gで総合3位に。
4位は初日トップの山村道祐。産屋~小波エリアのミドルレンジにある良質ウィードにグリマーを投入。ウィードの上30~50cm付近でグリマーをサスペンドさせながらキラキラとフラッシングさせバスを誘った。
5位は四国の香川県から参戦の井上学。3日前の直前プラクティスのとき初めて河口湖で釣りをした。大橋の橋脚周辺でポークルアーのダウンショットで2本キャチし初日2位。そのまま総合5位となった。
次回第2戦はサンラインCUPとして4月21日(土)~22日(日)に三重県 三瀬谷ダムで開催される。
写真・レポート NBCNEWS H.Togashi