JBJBマスターズ第4戦ダイワCUPストーリー

2020年 09月12日()~09月13日() 長野県 野尻湖

JBJBマスターズ第4戦

ダイワCUP

2020年 09月12日()~09月13日()

長野県 野尻湖

ストーリー

近藤健広パーフェクトゲームで野尻湖2勝目!

2020年9月12日~13日長野県野尻湖でJBマスターズ第4戦がダイワCUPとして開催された。全国から102名がまだ夏の感じを引きずる野尻湖に集まった。例年よりも数・サイズともよく釣れる大会となり4キロ台が続出。そんな中、もう一回り上のキロフィッシュを揃えた近藤健広は初日・2日めともにトップウエイト。稀に見るパーフェクトゲームで野尻湖戦2勝目の快挙を成し遂げた。

恒例化した秋のマスターズ野尻湖を振り返る

マスターズシリーズの恒例となりつつある「秋の野尻湖ダイワCUP」。2008年まで遡って開催日・優勝者・2日間のウエイト系・主な釣り方をピックアップしたのが以下。

  • 2008年:10月18日~  吉田博史 4,290g 大崎沖12m シャッドキャロ
  • 2009年:9月26日~  乃村弘栄 5,360g カトリックミドル、国際村7~9m キャロ
  • 2010年:9月25日~  三井潤 6,484g  青学ワンド 6~10m ライトリグ各種
  • 2011年:9月24日~  金子常俊 6,430g 金子岬 キャロ
  • 2012年:10月20日~  五十嵐将実 8,020g シースピ沖10~12mダウンショット
  • 2013年:10月19日~  瀧本英樹 8,945g 3~6mの岩・枝 シャッドキャロ
  • 2014年:9月27日~  近藤健広 5,914g 3~6mのシャッドドラッギング
  • 2015年:9月26日~  室町雄一郎 4,756g  ハードボトム岬4~12m キャロ
  • 2016年:10月8日~  咲花之人 5,952g  水道局 キャロ
  • 2017年:10月7日~  黒田健史 5,524g 金子岬 キャロ
  • 2018年:9月29日~  伊藤康晴 6,512g  弁天島横10m キャロ
  • 2019年:9月21日~  阿部貴樹 9,665g  水中島 ノーシンカー ボイル撃ち

長年マスターズに参加してる選手間では「〇〇さんが勝ったとき」で話が通じる。改めてピックアップしてみると、ほどんどが9月最終週か10月中旬に開催され、バンク*系ディープのキャロライナリグでの優勝が最も多く、バンク系ミドルのシャッドドラッギング・キャロシャッドがそれに次ぐ。
毎年、弁天島~大崎までのディープは大船団になり上位入賞も多数輩出されるが、優勝は2012年の五十嵐将実と2018年の伊藤康晴の2例しかないのが興味深い。

*一般的に「バンク」は岸の意味だが、野尻湖・桧原湖では急深地形を「バンク」と呼ぶ。「フラット」の対義語で使われる。

2012年~2013年、2019年が2日間で8~9キロと突出しているが、それ以外は2日間で5~6キロが優勝ラインである。

今年2020年は過去最早な9月の2週目の開催となった。例年より気温が高い日が続いたことも相まって過去最も夏に近い秋の野尻湖戦になった。早い時期の開催&ウィードが復活した影響か、過去最高クラスに釣れた大会になった。

Day1 4キロ台が11名の釣れっぷり。5キロオーバーも2名!

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初日は朝から青空。強い南風が終日吹きつづけ琵琶島横から大崎沖まで連なった大船団のロッドは次々と曲がっていた。
近年、取材艇を出してヒットシーンに遭遇するのは桧原湖以外はめったに無いが、野尻湖でも桧原湖同様のシーンを多数見ることが出来た。このエリアには全選手の7割くらいは集まっている感じだった。

2番人気は菅川エリアのディープ。こちらも20艇ほどのボートが浮いていた。初日は風裏になっているせいか、ヒットシーンを見ることは無かった。

これら2つの船団に全選手の9割が集まっている感じで、残り1割は船団に入らず水中島や各所の”バンク”にポツポツと浮いていた。

2018年に登場したGPS自動停止トローリングモーターはマスターズ選手にもかなり浸透し、半数以上がペダルを踏まず釣りをしていて時代の変化を感じた。

前項で2日間で5~6キロが優勝ラインであることが多いと書いたが、本大会初日は単日4キロオーバーが11名も出た。ノーフィッシュはわずか8名で過去最高に釣れたマスターズ野尻湖戦になった。

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初日トップは2014年ウィナーの近藤健広。そのウエイトは5本で5,425gというスーパーハイウェイト。近藤選手はキャロシャッド名手の一人。この日もそれで釣っていると誰もが思ったはず。

2位は皆葉勝美。樅が崎周辺のバンク7~9mをキャロライナリグ・ダウンショットで狙った。600台が2本入ったが2回の入れ替えを行い最終ウエイトは5,185g。

3位は8月の河口湖戦でも活躍した青木唯。菅川の船団で20本くらい釣り4930g。

4位は地元ガイドの林晃大で11位の野村俊介までが4キロ台という驚異的なハイウエイト戦になった。

Day2 2日めも近藤健広が4本ながらトップウエイトをマーク

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天気は初日とガラリ変わって曇りのち雨、弱風の2日め。午後から雷注意報が出ていたため競技時間は1時間短縮されての開催となった。

この日も取材艇を出してみたが、選手の動きは初日とほぼ変わらず。琵琶島~大崎沖の船団はポツポツと釣れていたが、風が弱いせいか初日のパワーはやや薄れている印象。

初日は沈黙気味だった菅川エリアの船団ではヒットシーンを連続してみることができた。

船団に入らずマイゲームを貫く地元ガイドの林晃大はキャロシャッドで連発していた。
初日トップの近藤健広も貸し切り状態の亀石エリアで静かに釣りをしていた。

11時から雨が本降りになり取材艇を引き上げたが、その雨のタイミングでバスたちの活性もかなり上がったと後に耳にした。

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いつもより1時間早い12時に検量が始まった。初日4キロ台だった選手の多くがウエイトを落とし気味。唯一2日連続で4キロ釣ってきたのが鬼形毅。

終盤検量にやってきたのが近藤健広。「1本ミスって4本なんですよ~」と嘆いていたがウエインバッグを泳ぐ4本は明らかにデカかった。
検量の結果は4280g。2日連続単日トップ。結果発表を待たずに近藤健広の優勝は明らかになった。

Result 近藤健広パーフェクトゲームでV2達成

というわけで近藤健広が初日・2日めトップウエイトという激レアな好成績での完全優勝を果たした。もし2日めも5本揃えていたら10キロ超えという驚異的な数字。
キャロシャッドを得意とする同選手だが、今年はワームで釣っていた。プラでキャロシャッドも試したが「今年はなにか違う」と感じて封印。色々試して最後に残ったのが毛を刺したイモグラブ、いわゆる「沈む虫」のノーシンカーを亀石バンクのボトムでズル引く釣り。数は釣れないが来ればデカいという釣り。

このエリアにビッグサイズがいることを掴んでいる選手は他にも居たが、口を使わせる方法まで辿り着いたものは居なかった。故に近藤は2日間貸し切り状態で亀石バンクを丁寧に釣りをすることができた。

スモールマウス・野尻湖はそれぞれに癖があるため、西日本から参加する選手はやや不利な点も否めない。埼玉北部在住の近藤選手はチャプター野尻湖にも積極的に参加していており、その経験が実を結んでの2勝目となった。

2位~5位の釣り方詳細はこちらのページで。

本大会は第4戦で通常は最終戦だが、第2戦が延期中のため年間成績は未確定。現在のランキングは

1位:藤田夏輝 321p
2位:冨沢真樹 318p
両者とも3戦中2戦お立ち台に立っているツワモノ達。ややポイント差があるが3位以降は
3位 山下一也 301p
4位 藤田京弥 285p
5位 伊藤康晴 282p
全順位はこちら

AOYとトップ50昇格を賭けた第2戦(最終戦)は来月以降に開催される予定。

写真:NBCNEWS・BASSMAGAZINE
報告:NBCNEWS

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