JBマスターズシリーズ第2戦サンラインCUPが4月26~27日茨城県霞ヶ浦で開催された。優勝は、初日2,514g、2日目2,572gを持ち込んだ神谷勇紀。初日は大荒れとなり、エリアも時間も大きな制限を受けた。思い通りのプランを実行できない選手が多い中、神谷は2日間を桜川河口に費やした。トータルウエイト的には、5086gと霞ヶ浦にしては少ない数字だが、2日間安定したウエイトを持ち込めたのは神谷ただ一人であった。
26日1日目
ゴールデンウィーク頃の霞ヶ浦水系は、もっともよく釣れるシーズンだが、強風になることも多い。この日も、前線の影響で強風注意報が発令されていた。緊急メールにより、集合時間を遅らせようすみとなる。朝の時点でお隣千葉県では最大12mの風が吹いていたのだ。そして主催者判断により、2時間遅れてのスタートとなる。午前中は穏やかだったが、昼前に突如霞ヶ浦が暴れ出した。10m近い強風が吹き荒れ、湖面は一瞬にして白波状態。ここでまた緊急メールが発信され、急遽帰着検量を開始するという波乱の初日だった。

25%の選手が検量台へ。多くは1~2匹。336gの選手がポイントを獲得したことから、とりあえず1本持ち込めれば上出来な展開となった。この日のトップは元祖河口湖星人--除名--。河口湖での繊細な釣りのイメージが強いが、この日は強風が吹き荒れる西の洲で、バイブレーションパターンを発見し、3匹で2932gを持ち込んだ。唯一リミットメイクしたのは、神谷勇紀。桜川河口でテキサスリグを打ち続けての結果。
27日2日目
前日から一転し、終日穏やかな天候に恵まれた。エリアの制限がなくなり、各選手思い思いのエリアへ散っていった。古渡・西の洲のしゅんせつエリア、常陸利根川などが人気エリアとなった。

この日は半数以上が検量台へ。数的には釣れているのだが、今年からキーパーサイズが25cmに下げられたことが大きい。キロ前後のバスよりも、300~500g台のバスが大量に持ち込まれた。この日のトップは頼末敦の5995g(4匹)。同選手は鳩崎ドック沖のオダ周りを狙ってこのスーパーウエイトを持ち込んだ。天候が一転し、昨日のバイブレーションパターンが通用しなくなった小泉は常陸利根まで下るも、ノーフィッシュで終わってしまう。他にも、2日目好調な選手の多くが「初日ゼロ」。1日目釣った選手も2日目は・・・と、波乱の展開となる。
そんな中、神谷勇紀はこの日も5本で2,572gを持ち込んだ。単日の順位は19位であるが、安定した成績を残したのは同選手だけ。頼末敦に5ポイント差を付けお立ち台の頂点へ。
今年から悲願のワールドシリーズに参戦している神谷。去年のマスターズシリーズでは、最終戦まで柳とアングラーズオブザイヤー争いをした実力派。初代チャンチャンチャンのイメージから「河口湖に強い」と思われがちだが、今回の優勝でフィールドを問わない実力を見せつけた。