

大会3日前に強い台風が通過した霞ヶ浦。高圧電線の鉄塔が倒れるほどの強風とともに、短時間ながら大量の雨を降らせた。流入河川が多い霞ヶ浦だけに濁り・増水にどう対処するかが、今大会のキーポイントの一つとなった。そしてもう一つのキーポイントが、大会当日に発表された大幅なエリア制限。トップマスターズ戦同様、アサザが生えているエリアは一切禁止。さらにジャカゴ・沖一文字堤など、すっかりメジャーとなったこれらのマンメイドストラクチャーの釣りが全面禁止され、突然の発表に動揺した選手が多かった。ただし、増水によりシャローが生きており、アシのパターンを持っている選手には有利な展開となった。
■DAY1
受付時は濃霧に包まれたが、スタート後は晴れ。終日穏やかな風と気温ですがすがしい秋の一日となった。
スタート後Uターンし常陸利根川に入る選手は少なく、ほとんどが本湖へ出ていった。会場前の水は非常に悪く、水面の泡が消えない状況。また、台風の影響か大量のゴミが流れている。水位は高いが、朝から緩い流れが発生していた。その流れは徐々に強まり、水面に渦やヨレが発生していた。
14時検量開始。ウエイイン人数は多いがリミットメイクは少ない。また、サイズは良いが痩せたバスが多く持ち込まれた。そんな中、アシで釣ってきた選手のバスはグッドコンディションが多いのが印象的。初日トップは柳栄次。何度かの入れ替えもしキロフィッシュ4本で4610gをマーク。2位は
薄井修司で同じく4キロ台。以下3キロ台が6名、2キロ台が10名という結果。
柳とともに年間ポイントランキングを争う篠塚亮、加瀬一彦が1匹と失速してしまう。
■DAY2
2日目も終日穏やかな天候。初日より若干気温が下がりより快適な一日。朝イチはリリースフィッシュ狙いで会場前へ入る選手が多かったが、魚の絶対数が少ないためか、ヒットシーンは数回見る程度だった。
会場前の水質は前日に比べかなり良くなっている。水位は10センチ以上減っていた。これだけ広大な霞ヶ浦で一日に10センチ水位が下がるということは、かなりの水の動きがあるといえる。当然、本湖も刻一刻と水位・水質が変化しているはず。初日好調だったスーパーシャローのアシの釣りはまだ通用するのだろうか。
さわやかな青空の下13時検量開始。全体的には大きくウエイトダウンした。中型バスが多く釣れた今年の霞ヶ浦だが、この日はそれがなく、単発の大型が目立った。リミットメイクが2名、4割がノーフィッシュと苦しむ中、柳栄次は4匹ながら3,392gを持ち込んだ。
大高圭太が 3,190gを持ち込んだものの、柳のウエイトを上回る選手は現れず、100点満点での優勝が確定した。
ワールド霞ヶ浦戦優勝、トップマスターズ戦も霞ヶ浦でアングラーズオブザイヤーを獲得、そして強者揃いの霞ヶ浦マスターズも最終戦優勝という見事な展開で年間チャンピオンの座についた。霞ヶ浦では無敵状態が続くジグ番長柳栄次、この強さを阻止できる選手は・・・・(JBII霞ヶ浦第5戦に続く)