昨年は貯水率が0%に陥り、会場の変更を余儀なくされた真夏の早明浦戦。今シーズンは降水量に恵まれ、比較的安定した水位を保っている。ここ数日間は焼け付くような快晴が続いた早明浦だったが、試合前日は雷雨に見舞われ、下流エリアには流木等の浮きごみが散乱していた。夏の定番とも言える水通しの良い岩盤エリア、インレットで数は出るがサイズが伸びず、各選手ともウエイトアップに悩まされた。過去の実績が高く、流入量の多い吉野川上流エリアの崩壊により、爆発的なウエイトは持ち込まれず、比較的ローウエイトの戦いとなった。そんな中、値千金の一発、50UPの破壊力を改めて見せつけた寺田選手が、シニア転戦後、初の表彰台を優勝で飾った。いよいよ次回が最終戦、気になる年間タイトル争いは、大石選手、門田プロ、重谷選手の3名に絞られた。一度も首位を明渡す事なく大石選手が獲得するのか?それとも門田プロ、重谷選手の逆転劇があるのか?最終戦に向けて、彼らにとって最も長い3週間が始まった。
第1位 寺田 直人 選手
前日のプラクティスでは、インレットを軸に下流から上流にかけてのチェックを行い500~800gの個体をキャッチした。試合当日は上流、白滝ワンドに入ってすぐ左側のインレットに入り、流れの中に4インチセンコー(グリーンパンプキン)のノーシンカーをナチュラルドリフトさせて本日のビッグフィッシュとなる50cm、1939gをキャッチした。その後、同エリアに入り直して500gを追加。終盤インターセクション下流、滝のインレットで最後の入れ替えに成功して2800gをウエインした。寺田選手はNBC四国Jrチャプターから参戦の古株で、これがシニア転戦後初の表彰台となった。15年以上の長きに渡り、今日まで競いあって来た金子選手が、戦友の優勝を心から祝福していたのが印象的だった。
第2位 横山 修史 プロ
朝一は吉野川上流、小金滝インレットから試合をスタートさせる。上流に向かっての一流しでリミットを揃えて、入れ替えを狙うべく瀬戸川方面へとボートを進めた。バックウォーター付近の浮きごみ周り、岩盤のエグレにサスペンドするグッドサイズをサイトフィッシングで攻略して2701gをウエインした。メインとなったルアーは1gのライトラバージグで、アクションゲイラ(レバー)の一本足カットをトレーラーに使用していた。昨年度の年間タイトルホルダーが、貫禄の試合運びを見せてくれた。
第3位 門田 貴嗣 プロ
前日プラクティスに入り、吉野川バックウォーター付近の竹ブッシュで50アップが混じったスクールを確認する。他のエリアではグッドサイズの感触を得られなかった事から、必然的に本戦のエリアが絞り込まれた。しかし、朝一に前日50アップを見つけたブッシュに入れたものの、引き波のプレッシャーから魚が深場に沈んでいた。時間を置いて魚が浮いて来るタイミングを見計らって、6.5インチのカットテール(黒)をノーシンカーでフォールさせ800gと1200gをバイトさせた。その後は下流エリアで手堅くまとめ、2606gをウエインした。門田選手は先日開催された徳島チャプターで3位に入賞しており、フィールドを選ばない安定した実力は流石である。
第4位 山田 敬士 選手
約2年振りの早明浦戦は、過去の記憶と経験を思い出しながらのスタートとなった。朝一は上流エリアの混雑を避けるかのように下流、桐谷ワンドに入る。トップウォータープラグにミスバイトが多発する事からリグを1/8オンス、ジャバロン110(サラマンダー)のテキサスリグにチェンジして700gをキャッチした。中盤には桃ガ谷ワンドに移動してサイドポッパーで700gを追加する。その後、インターセクション付近の流木を3インチセンコー(プローブルー)のノーシンカーで攻めてリミットを揃えた。終盤には下津川ワンドのインレットで入れ替えとなる800gを、ファットフラットのピクピクでキャッチして2393gまでウエイトを高めた。2戦連続の4位入賞だったにも関わらず、かつてのホームレイク戦だっただけに、「優勝以外は意味が無かった。」とまたしてもエリート5の如く語っていた。
第5位 坂本 篤則 プロ
インターセクションの分岐ワンドに入る。ワンド内に2箇所あるインレットで、5インチカットテール、1/16オンスのジグヘッドをフォールさせて700gと800gを1本づつキャッチする。その後、瀬戸川、南川橋上手のインレットで800g弱を同リグでヒットさせて2281gをウエインした。スタート1時間半でこのウエイトを確保、その後は入れ替えに至らなかったらしく、朝一のポイント選択が好成績に大きく結びついた。
順位 | ゼッケン | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
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1位 | 37809 | 寺田直人 | 2,800g | 3匹 | 30Pts. |
2位 | MW006 | 横山修史 | 2,701g | 3匹 | 29Pts. |
3位 | JII四008 | 門田貴嗣 | 2,606g | 3匹 | 28Pts. |
4位 | 38794 | 山田敬士 | 2,393g | 3匹 | 27Pts. |
5位 | JII四012 | 坂本篤則 | 2,281g | 3匹 | 26Pts. |
6位 | 37920 | 大石道明 | 2,186g | 3匹 | 25Pts. |
7位 | 37376 | 重谷太郎 | 1,926g | 3匹 | 24Pts. |
8位 | JII四037 | 亀井剛志 | 1,878g | 3匹 | 23Pts. |
9位 | JII四033 | 牧野陽平 | 1,840g | 3匹 | 22Pts. |
10位 | JII四040 | 竹内保人 | 1,819g | 3匹 | 21Pts. |
11位 | 38339 | 長谷川和博 | 1,806g | 3匹 | 20Pts. |
12位 | 38125 | 竹田英治 | 1,798g | 3匹 | 19Pts. |
13位 | 37858 | 公文雅弘 | 1,740g | 3匹 | 18Pts. |
14位 | 38225 | 植田誠寛 | 1,693g | 3匹 | 17Pts. |
15位 | 37312 | 瀬野正樹 | 1,690g | 3匹 | 16Pts. |
16位 | JII四041 | 金子博文 | 1,610g | 3匹 | 15Pts. |
17位 | 38401 | 真木新 | 1,602g | 3匹 | 14Pts. |
18位 | 37323 | 常光健 | 1,600g | 3匹 | 13Pts. |
19位 | 38167 | 吉村真幸 | 1,545g | 3匹 | 12Pts. |
20位 | 37763 | 大岩等 | 1,469g | 3匹 | 11Pts. |
21位 | 37266 | 宮崎充司 | 1,462g | 3匹 | 5Pts. |
22位 | 38093 | 越智武彦 | 1,438g | 3匹 | 5Pts. |
23位 | 38241 | 上田裕介 | 1,431g | 2匹 | 5Pts. |
24位 | 37602 | 松本功 | 1,386g | 3匹 | 5Pts. |
25位 | 37159 | 谷口雅信 | 1,340g | 3匹 | 5Pts. |
26位 | 37900 | 濱井厚廣 | 1,323g | 3匹 | 5Pts. |
27位 | JII四021 | 横山具倫 | 1,256g | 3匹 | 5Pts. |
28位 | 37050 | 岡本篤典 | 1,231g | 3匹 | 5Pts. |
29位 | JII四038 | 小川修司 | 1,209g | 3匹 | 5Pts. |
30位 | JII四025 | 朝比奈寛文 | 1,201g | 3匹 | 5Pts. |
31位 | JII四013 | 赤松美陽 | 1,179g | 3匹 | 5Pts. |
32位 | TOP30 | 本堂靖尚 | 1,118g | 3匹 | 5Pts. |
33位 | 38586 | 浜田則夫 | 1,107g | 3匹 | 5Pts. |
34位 | 38802 | 田丸勇野人 | 996g | 3匹 | 5Pts. |
39位 | 38211 | 窪田卓郎 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
39位 | JB旭113 | 馬淵利治 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
39位 | JII四001 | 渡辺康司 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
39位 | MW114 | 井原浩二 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
39位 | TOP15 | 石川晴彦 | 0g | 0匹 | 0Pts. |