2024年のマスターズシリーズは早くも2戦めを迎えた。戦いの場所は桜舞う河口湖。今年の春の進行は全国的に遅め。河口湖もそれに沿い水の中も”春一歩手前”。産卵直前でやや気難しいタイミング。2日間ともにウエイイン率は20%、リミットメイカーが0というなかなか厳しい状況だった。優勝したのは初日5位、2日め2位の冨沢真樹。釣り方は他と同じ表層・ホバストの類だが”他の人が居ないところ”をまわるという地元ガイドならではの戦略が功を奏し4年ぶりに河口湖マスターズ戦で優勝カップを手にした。
Day1 ルーキー中原康太が2本2,964gでトップに立つ
去年同時期の大会時ソメイヨシノは葉桜だったが、今年はまだギリギリ残っている状況。朝の気温は7℃。青空が顔を覗かせ日中は22℃まで上がった。たくさんの外国人観光客に混じり湖畔道路をまわってみると例年通り信号下~漕艇場~ハワイ沖が大人気。鵜の島まわりや白須、グラブワンド周辺にポツポツという分布。
天気は晴れで無風~微風。ほとんどの選手が表層プラグやホバスト系をキャストしている。マイボート参戦の選手の多くはFFSを装備しており、視線は常に下にあった。自分の目や耳で魚の気配を感じ取る必要は皆無。すべて画面が教えてくれる。
お昼前に曇が増え風が強くなった。なにかしらの時合い的なチャンスが訪れたと思われ、ボート往来が増える場面もあった。
初日は96名中21名が検量へ。ルーキー中原康太が唯一2本キープし2,964gで初日トップ。2位は大べテラン大場直樹。3位に西川慧、4位芳賀龍平以降12位の小林翼までが2キロフィッシュを持ち込んだ。数がでてないとはいえ1匹平均重量1,935gは過去最高かもしれない。
Day2 冨沢真樹が4キロを超え優勝
2日目は曇天無風で始まった。気温は初日と同じく高め。朝から12℃もあった。
この日は初日13位の佐々一真に同船した。同選手は鵜の東・黒岩ワンド・ハワイ沖・グラブワンドの4箇所をローテーション。表層プラグを主軸にするも水面まではなかなか出てこない状況。青空の割合が増えた10時。ハワイ沖でキャストしていたHMKLフライに1本目がヒット。丸々とした春らしいナイスフィッシュ。12時過ぎにも近い場所で2本めをキャッチするも想定外のキーパーサイズに思わず苦笑。ハワイ沖エリアの水温が15℃まで上昇し、そのサイズも釣れるようになった模様。
ハワイエリアは初日と同じく大人気。多くはスポットロックし沈みモノや地形変化周辺を狙っている。佐々一真はそのプレッシャーを避け沖側で泳ぎ回る個体を狙っているそう。
100名規模のマスターズ戦ではプレッシャー対策が必須。そしてこの日、プレッシャー対策として”魚は居るけどできるだけ人が居ない”場所を狙った地元ガイド冨沢真樹が4,114g 2匹を持ち込んだ。
2日連続で釣ってきた選手が多かったが、冨沢真樹を上回る選手は居なかった。2020年秋のマスターズ河口湖以来4年ぶり2度目のマスターズ河口湖優勝の栄冠をかち得た。
単日1位は加木屋守。2本で5355gを持ち込んだ。釣り方は表層系。総合2位~5位の釣り方はこちらに掲載しているが、概ね表層放置もしくは中層横引き系プラグ・リグでの釣果だった。お立ち台ではポークルアーによるホバストリグやハードルアーのジグヘッドリグ(改)など、ワーム禁止フィールドならではのネタが公表されザワつく場面も。
2ヶ月連続開催されたマスターズも来月は一旦おやすみ。現時点での年間レースはこちら。
次回第3戦はマスターズ初となる兵庫県生野銀山湖でサンライン&アフコCUPとして開催される。
写真・レポート:NBCNEWS H.Togashi