JBマスターズ第1戦サンライン・アフコCUP

2026年 04/11 () ~04/12 () 茨城県 霞ヶ浦

霞ヶ浦経験わずか数日、高柳岬がキロフィッシュ2本で掴んだ鮮烈なデビュー戦優勝

春らしい不安定な天候が続く中で迎えたJBマスターズ開幕戦。
公式プラクティスが行われた金曜日は雨と強風に見舞われ、フィールド全体を把握しきれないまま本番へと突入した。

大会当日は一転して2日間ともに晴天。気温も上昇し、湖の表情は短期間で大きく変化していくタイミングとなった。
すでに桜は散り、季節は確実に進んでいる。ただしその変化がそのまま釣果に結びつくほど単純ではなく、選手たちは限られた手がかりの中で1本を追い続ける展開となった。

結果として、2日間を通してウェイインできた選手はごくわずか。
「1本をどう獲るか」その精度がすべてを分ける開幕戦となった。

その中で頂点に立ったのは、霞ヶ浦での実戦経験がほとんどない高柳岬。
九州からの初参戦、わずかキロフィッシュ2本。それでも確実に結果へと繋げ、デビュー戦優勝という鮮烈なスタートを切った。

そしてこのJBマスターズという舞台。
出場選手の年齢層は20代と50代がおおく、まるで親子大会のような独特の空気感を持つカテゴリーでもある。
世代間のスタイルの違いも、このシリーズの大きな見どころのひとつだ。

DAY1:晴天の中でもウェイイン21名、厳しいスタート

大会初日は晴天。終日風も弱く、一見すると春らしい好条件に思える一日となった。

しかし結果は、90名中ウェイイン21名、リミットメイクはわずか1名という厳しい内容。
水温上昇など季節の進行は感じられる状況ではあったが、それがそのまま釣果に直結するわけではなく、簡単には魚に辿り着けない一日となった。

湖上では石積みやドック、リップラップといったストラクチャーを丁寧に攻める選手が多く見られた。
記者が同船した佐々一真も、本湖東岸のリップラップに絡む枯れゲイトウを狙い、水温が上昇した午前10時頃に1本をキャッチ。

佐々一真

その後シャローカバーを広く探るも追加はなく帰着となった。

浅場では3〜4℃の水温上昇が確認されており、確実に季節の進行が感じられる状況となっていた。
プラクティス期間にはほとんど見られなかった25cmクラスの魚が、本番では釣果として確認されるようになり、この短期間で状況が変化していたことがうかがえる。
ただし全体としては魚に触れるチャンス自体が限られており、その中で確実に1本を獲る精度が求められる展開となった。

小林信義

単日トップの小林信義は西浦のリップラップ帯をヘビーダウンショットで攻略し2本1,848g。

正木敦


2位の正木敦もテトラ帯の穴撃ちで唯一のリミットメイクを達成している。

DAY2:釣果は微増も、依然として1本が遠い展開

2日目も晴天。午後からの強風予報はあったものの、終日比較的穏やかなコンディションで試合は進行した。

ただし気温は初日よりやや低下。前日に上昇した水温の影響がどう出るかが注目された一日となった。

結果として、90名中ウェイインは25名。初日よりわずかに増加したものの、2日連続で魚を持ち込んだ選手はわずか8名という厳しさは変わらない。

初日2位正木敦

記者が同船した正木敦は、初日同様に西浦のテトラ帯をネコリグで丁寧に攻め続けた。

正木敦にギルがヒット


エリアには生命感があり、バスより春の動き出しが遅いとされるブルーギルの反応も確認できたが、バスからの明確な反応は得られず帰着となった。

霞ヶ浦というフィールドは、もともと魚影が濃いとは言えない。
その中でこの時期特有のコンディション変化が重なり、「狙って1本を獲ること」自体の難易度が極めて高い状況となっていた。

2日目トップ藤村智広

初日と比較して検量人数が増えたことを踏まえれば、水温上昇が全く無関係だったとは考えにくいが、それでもなお試合全体としては“1本の価値”が非常に重い展開に変わりはなかった。

RESULT:限られたチャンスを確実に掴んだ上位陣

この極限状態を制したのは、霞ヶ浦初挑戦の高柳岬。

高柳岬

両日ともにウェイインはわずか1本。しかしそれぞれがキロフィッシュという価値ある一撃で、合計2,302gをマーク。デビュー戦優勝という鮮烈な結果を残した。

初日の魚は、プラクティスで唯一バイトがあった水門絡みのブッシュを信じ、入り直しを繰り返した末の一本。
2日目も同様に川筋のブッシュをネコリグで丁寧に攻め、ロングシェイクによってバイトを引き出した。

経験値に頼らず、限られたヒントから答えを導き出す判断力。そして迷いのないやり切り。
霞ヶ浦での経験がわずか数日という状況での優勝は、今の時代を象徴する結果とも言える。

野島陸

準優勝の野島陸は、2日間ともにテキサスリグによるカバー攻略を軸に組み立てた。
初日は妙義水道へ入り、バラのブッシュと水門が絡むスポットでベローズスティック3.8インチの5gテキサスを投入。1投目でバイトを得るという理想的な展開で魚をキャッチしている。
しかし試合中にはエンジントラブルに見舞われるなど、決して順風満帆な展開ではなかった。
それでも2日目は古渡エリアへ移動し、小野川の橋手前にあるブッシュにモコリクローの4gテキサスを吊るし、シェイクで食わせて追加の1本。状況に応じてエリアを切り替えながら、確実に魚を持ち込む対応力が光った。

徳田翔己

3位の徳田翔己は、大山の石積みをメインエリアとし、ネコリグとストレートワームを使い分けた。
使用したのはジャッカル・ヤミィARカスタムやドライブクローラーのネコリグ。基本は石積みに対する撃ちの展開だが、プラクティスではフォールで食っていた魚が、本番ではプレッシャーの影響で反応が変化。
そこで着水直後から細かいシェイクを入れ、カバーに“吊るす”ようにレンジをコントロールしながら食わせる展開へとシフトした。
さらに初日にキャッチしたキロクラスの魚は、穴撃ちではなく石積みに沿ってボート側を回遊する個体を想定し、岸と平行にキャストしてボトムストロークで仕留めたもの。状況変化に対する柔軟な対応が上位進出を支えた。

新谷健斗

4位の新谷健斗は、北利根川東岸のナチュラルバンクを選択。
エリア内でも、バンクの始まりや水門の出口といった変化のあるスポットに絞り込み、レイドジャパン・アジャストレート5.5インチの0.9gジグヘッドワッキーで攻略した。
アプローチは岸際にキャストし、ボトムを軽く取った後にラインを浮かせるようなイメージで中層を引いてくる、いわゆるミドスト的な操作。
3mほどトレースして回収を繰り返す中で、ラインが押さえ込まれるようなバイトを捉えて2日間ともにキャッチ。タフコンディションの中で“浮かせて食わせる”戦略がハマった形となった。

中田敬太郎

5位の中田敬太郎は、桜川河口から大山にかけての石積みをランガン。
ルアーは0.8gの軽量シンカーを使用したダウンショットリグに、レッグワームのブラックをセット。
パワーポールでボートを固定し、石積みに対して平行にキャスト。風が当たる面を中心に、中層でふわふわと漂わせながら細かくシェイクし、必要に応じて穴へ落とし込むという繊細なアプローチを徹底した。
トラブルでパワーポールが動作しなくなる場面もあったが、復旧後すぐにバイトを得るなど、エリアと釣りの精度の高さが際立つ内容。2日間を通して同じパターンを貫き通したことが結果に繋がった。

そして注目すべきは、上位4名を20代の若手が占めた点だ。

総括:厳しい状況の中で問われた“1本への精度”

今大会はライブソナー全盛時代において、あえてそれとは無縁の「クラシックな釣り」で勝敗が決した一戦だった。

石積み、テトラ、ブッシュといったカバーを丁寧に撃ち、シェイクし、食わせる。
霞ヶ浦らしい伝統的なスタイルがそのまま結果に直結した。

しかしその中で結果を残したのは、やはり勢いのある若手たちだった。

近年はライブソナーの普及により、「過去の経験が必ずしもアドバンテージにならない」と言われることも多い。
フレッシュな視点を持つ若い世代が強い。そんな流れは確かに存在する。

だが今大会は、そのライブソナーは関係のない状況。
それでもなお若手が上位を席巻したという事実は、「勢い」と「適応力」の重要性を改めて浮き彫りにした。

特に優勝した高柳岬は、霞ヶ浦での経験がほとんどない中での勝利。さらに前週のJB九州でも優勝しており、2週連続優勝という圧巻の結果を残している。

経験か、勢いか。
その答えは単純ではないが、少なくともこの一戦においては「今の状況に最も適応した者」が勝ったことは間違いない。

そして次戦の舞台は入鹿池。
ライブソナーの本場とも言えるフィールドで、JBマスターズとしては初開催となる。

クラシックスタイルが問われた霞ヶ浦から一転、次は最先端の戦いへ。
シリーズは早くも、大きな転換点を迎えようとしている。

レポート作成:ChatGPT
写真・構成:NBCNEWS H.Togashi

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