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JBトップ50 第1戦 ゲーリーインターナショナルCUP
04月07日(金)〜04月09日() 福岡県 遠賀川

ストーリー

B級小規模フラット+シーズナルパターン
市村直之6年ぶり2度めの優勝!

2017年のトップ50シリーズが福岡県遠賀川で開幕した。バスの食い気が落ちるスポーニング期に突入し、予選2日間は78%のウエイイン率、リミットメイク0人というタフなタイミングでの開催となった。そんな渋い大会を制したのは市村直之。大場所をあえて外し他の選手が見落とすであろう小場所に狙いを定めシャッドとネコリグで攻めた。3日間で8匹のバスを釣りトータルウエイト6180gとし、上位5名のウエイト差が僅か596gという超接戦を制した。

予選初日 今江克隆が3226gでトップ

気象庁によると福岡県の桜の開花は3月中旬が平均。今年は少し遅れ気味。大会開催中に一気に満開となった。気温も高めで朝の最低気温は17℃もあった。2年前の遠賀川戦では朝の気温が2℃だったことを思えば、かなり暖かい朝。水温も16℃あり「陸上も水中も春爛漫」。ただし懸念材料が一つ。それは前夜から降り続いた雨。遠賀川の最下流部に位置するトーナメントエリアにもたらした影響は少なくなかった。流れが強くなり濁りも各地に発生した。

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遠賀川はトーナメントエリア全域を川沿いの道からみることができる珍しいフィールド(トップ50開催地では唯一)。今回もエリア全域をまわってみた。デットスロー走行が義務付けられている朝8時までは最上流域にボートが多いが、それを過ぎると選手の移動が激しくなる。過去の大会では最上流域が一番人気でボートが密集していたが、今年の大会は全域に散らばっている印象だった。ここ数年で急速に発展・普及した魚探関連電子デバイスの影響も大きいのだろう。水中地形変化が複雑な遠賀川は多機能・高性能デバイスを使いこなせるか否かの戦いいう側面も持ち合わせている。

スポーニングが絡む時期は日差しによる水温上昇がバスの動きに大きな影響を与える(と記者は感じる)が、この日は終日曇天。「春の曇天・小雨で気温が17〜21℃なら春爆でしょう?」と思われるかもしれないが、現場に居る限り、そのような気配を感じることは皆無だった。

ヒットシーンを見たのは0回。オブザーバーのツィートでも厳しい状況が伝わってきた。

検量が始まると、いきなり10名がゼロ申告。2匹1キロ半ばが多数。1キロ台に16名がひしめいた。2キロあればトップ7入りという厳しい結果。

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初日トップは今江克隆。3尾ながらコンディションのよい太ったバスが揃って3,226g。2位はSHINGOで2,960g。3位に澳原潤の2,638g。
優勝の市村直之はこの日4位の成績だった。

Day2 ビッグフィッシュ乱打!波乱の2日目

桜が満開で小さい水路にはスポーニングカープが大挙して押し寄せていた。これで快晴ならさぞかし気持ち良い春の一日だろう。しかし、2日めも初日と同じような天気が続いた。変わったのは水。大雨の影響がやわらいだ。

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少しは状況が上向くかと期待したもののツィートを見る限りはそうでもなさそうだった。一方で目につくのが「バイトはあるがフッキングでミス」「掛けたけど途中でバレる」というツィートが異様に多いこと。これらのことからもスポーニングモードに入ったことが予想された。また、プラクティスの段階では殆ど釣れなかったというノンキーパーのバスやブルーギルがたくさん釣れるようになったようで、大会期間中に確実に季節が一歩進んだようだ。

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2日めの検量は2人の選手が盛り上げてくれた。一人は去年から参戦している佐々一真。ビッグフィッシュ賞となった2294gを含む3尾で4855gというハイスコアをマーク。堰跡の杭や矢板チックなものにシャッドを当てて口を使わせるという技を使っての釣果。

もう一人はトップ50でイチニを争うハードベイト使いの小林知寛。中流域の地形変化でクランクベイト(ワイルドハンチ)とシャッド(CCプレデター)を巻き「何かに当てて、もう一巻きクルっとしてゴン!」という技で4尾4680gを持ち込んだ。

2人が持ち込んだ春っぽいプリプリのビッグフィッシュに会場が沸いた。

予選結果 今江克隆が5,682gでトーナメントリーダーに

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予選2日目も2尾(2,456g)持ちこんだ今江克隆がトータルウエイト5,682gで予選首位通過。
200g差で市村直之が追う展開。今江克隆が2日間で5尾、そして市村直之は7尾釣っている。数で争う大会ではないが、これだけ釣れない状況では「7尾釣ってる市村直之が有利かも?」という下馬評だった。

暫定3位に佐々一真、4位は小林知寛。この2名初日は0申告している。総重量制の面白さがここに現れた。

Day3 予報が外れ寒い最終日に

毎回このレポートに書いてるが最終日は競技時間が2時間短い。選手の数は30名に減って場所の余裕はできるが、時間の余裕は無い。特にお昼前後に時合が訪れることが多い春先の大会において13時帰着というのは選手に与える「焦り」ははかりしれない。実質5時間ちょいしか釣りができないのである。

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ただし最終日の予報は待望の「晴れ」。予報どおり朝7時の遠賀川上空は雲が薄れ青空がすこし見えていた。このまま晴れて気温・水温が急上昇すれば、良い状況に向かうはずだ。

が、しかし・・・・

予報は外れた。8時には再び厚い雲に覆われた。しかもお昼頃には南風とともに気温が下がるという最悪の状況に。記者もそれまで一度も手にすることもなかった防寒ウエアを着たほど、急激に寒くなったのだ。

5日間蓄積されたフィッシングプレッシャー+寒さ+競技時間の短さ、などなど悪条件が重なりウエイイン率は56%まで低下。リミットメイクは今日もゼロ。関和学が3本釣ってきたが、それ以外は全員1〜2匹だった。

ハイシーズンに普通にバス釣りをしていて「1本」釣るのはそう難しくない。ただし釣れないときの1本は本当に釣れない。たかが1本、されど1本。決して幻の魚を狙っている訳ではない。記録級のビッグを狙っている訳でもない。みんなに親しまれているあの「25cmを超えるブラックバス1本」を狙っている。しかも、それに膨大な時間と費用をかけ、いわば人生を賭けた30名のトッププロが全身全霊をかけて「ブラックバス1本」を狙っている。それでもその1本は果てしなく遠い・・・・こともある。名だたる選手が軒並みノーフィッシュを食らうという厳しい厳しい最終日だった。

Result 貴重な1本をキャッチして市村直之が逆転優勝

ここ数年トーナメント上位の選手がお立ち台でよく使う言葉に「アジャスト」がある。その時々の状況をリアルタイムで追い続け魚に合わせていくスタイルだ。昔はプリプラクティスで他が知らない良い地形・スポットを見つけておいて本番でその魚を釣る、という「場所依存型」スタイルが多かったが、現代は過去の情報に頼らず常に「今」を釣っていかないと良い成績を出せない。今大会は優れたアジャスタビリティを持つ選手達が軒並み不調だ。それは恐らく「あまりにもバイトが無さすぎ」だからだと思う。魚からの情報が少ないのだ。それも圧倒的な不足。

それは優勝した市村直之も同じだった。直前プラの水曜日に得られた手がかりは極わずか。しかし、その小さな手がかりから一気に優勝まで登り詰めたのだった。その手がかりとは「1~1.5mの水深にある小さいフラット」というのがぼんやりながら見えてきたこと。ただそのような地形はGPSプロッタにストックされていなかったので、木曜日のプラは魚探掛けをしてデータ録りをした。

  1. 他の人がやらないB級の小規模フラット(ボート1艇ぶんくらいの広さでもOK)
  2. いかにも良さそうなブレイクがガチャガチャしてるところはパス(付き場が不明瞭になるため)
  3. バスがシャローへ上がるさいに使うルートが限定されているところ(理想は1本みち)

初日は上記条件を兼ね揃えた中流〜下流の小規模スポットをまわって3本キャッチした。

2日目は最下流部に上記条件が全てパーフェクトに揃った場所を発見。その場所だけで4本キャッチすることに成功。その他にもバイトがあって決勝でもこの場所を使うことにした。

そして運命の決勝。もちろんその場所に行ってみるも3時間ノーバイト。風が昨日までと違っていることに気づき、風下側の護岸の釣りにシフト。その読みが功を奏し10時40分に値千金の698gのバスをキャッチした。結果的に上位5名のウエイト差は中型サイズ1本分しかなかった。サイズこそ大きくないが、優勝を決定したキッカーフィッシュだった。

2011年の北浦戦で優勝したものの、その後は「あとちょっと」に泣かされ続けた。

  • 2012年 第5戦 霞ヶ浦 3位
  • 2013年 第1戦 早明浦ダム 2位
  • 2014年 第1戦 七色ダム 3位
  • 2015年 第2戦 北浦 2位
  • 2016年 第1戦 早明浦ダム 2位

ファン目線では「準優勝おめでとう」だが、トーナメンターにとって2位は一番キライらしい。一番悔しい2位がこの3年で3回。2013年はAOYレースも2位だった(その後のエリート5では優勝)。今回は「勝ちに執着した。俺は絶対釣れると信じて釣りをした」とステージで語っていた。自らのブランドISMが本格始動した初年度での優勝。そして強靭な精神力を得た市村直之。AOYレースにも期待がかかる。

※2日目〜決勝はBasser誌が同船しています。詳細はそちらで。

準優勝は参戦2年目の佐々一真。初日ノーフィッシュから2位まで登りつめたのは総重量制ならでは。釣り方は前出の通り、高さのある板状のものにシャッドを当てて食わせる作戦。その釣り方自体は珍しいものではないが、佐々の今大会の釣りはエポックメイキングだ。それはリアルタイムに静止してるボート前方の様子が解る魚探システムを使っていたからだ。ガーミン社のPS31という最新鋭システムで、目標物の位置と高さをキャスト前に把握していた。そんな最新電子デバイスを早くから使いこなしていた佐々だからできた釣りだ。これを機に一気に導入が進むかもしれない。アナログ派アングラー受難の時代到来である。

3位は関和学。怪我による休業から復活しエリート5優勝まで登りつめた2016年。そして2017年開幕戦でもその勢いは衰えず4位入賞という大復活劇を見せてくれた。プラクティスの段階で護岸につくグッドサイズのプリスポーナーを攻略できていた関和だが、大会期間中に一気に季節が進んでしまい、それらのバスは口を使わなくなってしまった。ただ狙い方はあっていたようでサイズこそ落ちたものの、初日4本、2日目2本、3日目3本とこの大会としてはとても安定した釣果を得た(9本は関和のみ)。3日目は単日トップウエイトで総合3位に。

4位は今江克隆。初日は見事なスリスポーンバスを観客に披露。大いに会場は沸いた。去年第2戦につづき予選トップ通過を果たしたが残念ながら3日目はノーフィッシュ。2日めまでの貯金が効いて4位に留まった。33年トーナメントをやって前プラ2日間ノーフィッシュというのは初体験。それほど厳しい状況だったため、釣り方は極々地味なもの。周りの人よりも一段深い2.5〜3mの階段状の地形の角にメスが浮いてることを掴み、フットボールジグ(アベラバ5〜7g+エリートクロー)を半ネガカリさせハングオフで口を使わせた。ただ日が進むにつれ、その釣りも効果がなくなり最終日はあと1本がでなかった。

5位はルーキー藤田夏輝。「開幕戦はルーキーがお立ち台にたつ」ジンクスが記者の中にあるが、今年は藤田が該当した。霞ケ浦・桧原湖の大会によく参加しているだけあって、シャッドとライトキャロ・ダウンショットが得意なのだろうか。それらのルアーで連日複数のバスを持ち込み堂々の5位入賞。ワーム類は根掛かりを避けるためスイミング気味で誘ったのが良かったという。

※各自の釣り方・使用ルアー等は「上位の釣り方ページ」に掲載予定です。

写真:NBCNEWS・BASSMAGAZINE・Observers
レポート:NBCNEWS H.Togashi

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