JBジャパンスーパーバスクラシックストーリー

2023年 11月04日()~11月05日()

JBジャパンスーパーバスクラシック

2023年 11月04日()~11月05日()

ストーリー

2023年のJBトーナメントを締めくくるジャパンスーパーバスクラシック2023が紅葉に囲まれた河口湖で開催された。2日間の総重量で競うこの大会、初日に宇佐見素明が8560gを持ち込み会場を湧かせた。2日めは追い上げの青木唯が本領発揮し7595gを持ち込んだものの261g及ばず宇佐見素明が逃げ切った。河口湖における沖の釣りは青木唯の独壇場だったが遂に牙城を崩す選手が現れた?!

Day1 宇佐見素明 5本 8560gでスタートダッシュを決める

黄&紅葉の大池公園と冠雪富士山
黄&紅葉の大池公園と冠雪富士山
鵜ノ島周辺
鵜ノ島周辺
小海放流狙い
小海放流狙い
白須に浮く宇佐見素明
白須に浮く宇佐見素明

大会初日は朝から見事な快晴。富士山は冠雪し河口湖周辺の木々は黃葉・紅葉している秋景色。とはいえ地球沸騰化の2023年、一昔前のクラシックでは考えられないほど温かい朝で防寒ウエアの選手は皆無だった。

ジャパンスーパーバスクラシックはその年の全JBトーナメントの年間成績上位者だけが参加できる特別な大会で、今年は全国から55名が参加した。

沖のライブスコープの釣りが確立してからはビッグバスが沖にいる時期であれば青木唯・藤田京弥・佐々一真のビッグ3が賞金を寡占していた。藤田京弥が渡米した2023年は青木唯の強さが際立ち、河口湖の大会に9回参戦し優勝7回、2位2回という前人未到の快挙を成し遂げた。更にJB参戦わずか3年で29回優勝しており、このクラシックで勝てば30勝めとなる。JB最多優勝記録保持者の野村俊介も49勝をしており、野村が勝てば50勝めというキリ番を踏むことになる。

今大会も「ゆいPが当たり前のように優勝するのだろう」と多くが思いっていたのだが・・・

小海に放流があったらしく2日間を通して常に1/3ほどのボートが浮いていた。鵜ノ島周辺も人気で1/3ほど。残りは沖のライブスコープやドシャローを流しているというボートの分布。

宇佐見素明	8,560g/5本
宇佐見素明 8,560g 5本
山下尚輝 3,856g	4匹
山下尚輝 3,856g 4匹

14時に検量開始。全体では55名中39名が検量した。
放流狙いも簡単ではなく、5本のバッグリミットを揃えた選手はゼロ。4本3856gの山下尚輝が放流組のトップとなった。以降、放流3~4本で2キロ半ば~3キロ後半でシングルという初日。そんな中、JB一年生を表す”黄色いJB帽子”を被った宇佐見素明が5本8,560gを持ち込み会場がどよめいた。毎度会場をどよめかせる青木唯は2本のみで2,450g、11位の初日だった。

Day2 青木唯が怒涛の追い上げを見せるもルーキー宇佐見素明が逃げ切った

2日めは明るめの曇天でスタート。ボート分布は初日と同様。昼前から青空がのぞき絶好の秋の行楽日となった。

2日目朝
2日目朝
防寒皆無
防寒皆無
一番フライト	 宇佐見素明
一番フライト 宇佐見素明
小海の船団
小海の船団

13時に検量開始。全体では55名中31名が検量台ヘ。放流組では野村俊介・江尻悠真がリミットメイクしたものの他は1~2匹。
藤田夏輝と早野剛史が沖のライブスコープで5キロを持ち込みトップ50のレベルの高さを見せてくれた。そして圧巻は青木唯。4本ながら7595gというビッグウエイトを持ち込んだ。しかもラスト1時間で3連発したという。”追い上げのゆいP”本領発揮。しかし今回は宇佐見素明が一枚上手。最終日も1本1,746gを持ち込み261g差で2023年クラシックウィナーに輝いた。

青木唯 7,595g 4匹
青木唯 7,595g 4匹
JB一年生の黄色帽子でクラシック制覇!
JB一年生の黄色帽子でクラシック制覇!

お立ち台で青木唯は「練習不足」と言っていた。トップ50最終戦から4週連続のトーナメント。前週はバサーオールスタークラシックで霞ヶ浦に浮いていた。ちょうど一年前、藤田京弥などの強力ライバルたちがバサーオールスタークラシックに参加してる間、青木唯は河口湖に残り一週間みっちり練習して優勝した。

↓一年前の青木唯のXポスト

今年は立場が代わり自分もバサーオールスタークラシックに参戦。そんな中、ルーキー宇佐見素明は青木唯不在の河口湖でみっちり練習し秋バスの動きを掴んでの優勝だった。晩秋はビッグタイトル戦のスケジュールが重なる故、ビッグネームになればなるほど練習する時間がなくなるのが現状だ。

宇佐見素明は2022年にチャプターデビューし今年からJB河口湖A・JB入鹿池に参戦しそれぞれで優勝。河口湖Aでは年間2位、入鹿池では年間1位を獲得。来年はトップ50参戦という超スピード出世コースを歩んでいるが、JB一年目でクラシック制覇という偉業も達成した。青木唯・佐々一真らのライブスコープ最強勢を倒せる選手がなかなか現れないでいたが来季トップ50での宇佐見素明には大注目だ。

写真・レポート:NBCNEWS H.Togashi

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