元祖四国三強と呼ばれていた男がついに四国最強を襲名!渡辺健司ペアがAOY獲得!
2014年度JBプロアマ四国シリーズの年間争いは、それまでの2戦を終えた時点でがっぷり三つ巴の様相を見せていた。
僅か1点差づつで井原ペア、渡辺ペア、平井ペアが並ぶ展開。しかしさらに5点ビハインドの久次目ペア、武本ペアが逆転のチャンスを虎視眈々と狙っていた。
そして迎えた最終戦のウェイイン率は57%という厳しいコンディション・・・大勝負に出た久次目ペアがNFで脱落。武本ペアも昨年の最終戦失速の借りを返せずNF申告となった。
TOP50シリーズ経験もある暫定首位の井原ペアに至ってもチャンスを掴むことが出来ずに勝負を降りることになり、周りからも大きな溜め息ともとれるどよめきが聞こえた。
一昨年のAOYであり誰もが強さを認める平井ペアは意地を見せ、ウェイインの列に並ぶ。
しかしバッグの中から取り出した魚は良型ながら1本のみ。それでも大きなポイントは追加できることになる。
残る注目!はたして渡辺ペアは魚を持っているのだろうか?という事に絞られた。
バッグを持ってウェイインに向かう渡辺ペアが会場に姿を見せる・・・さあ勝負だ!
取り出された魚は2本、ウェイトで800gを上回る。この差のなかに一人でも他選手が割り込めば渡辺ペアがポイントで上回る。
いざフタをあけてみれば、この周辺のウェイトを持ち込む選手が多く10名以上が間に存在していた。
しかし最後の勝利はまだ確定的ではない。
厳しいコンディションのなかウェイイン終盤になって渡辺ペアを超えるウェイトが続出したのだ。
たった3戦しかない年間勝負、これは下位選手にも10点差20点差をひっくり返す一発逆転の可能性があることに他ならない。
第3戦を12位という微妙な順位で終了した渡辺ペア・・・一瞬不安な表情が伺えたものの、逃げ切って年間優勝が決まった。
かつて同郷で鎬を削りあい「四国三強」と呼ばれていた男たちがいる。
ひとりはTOP50シリーズ参戦を経て現在は四国のトーナメントシーンを牽引するチャプター徳島3年連続AOY獲得の同チャプター会長石川晴彦。
もうひとりは現役TOP50選手、桧原湖戦で表彰台3位入賞したイマカツプロスタッフ兼さぬき道場師範代の本堂靖尚。
そして残るひとり「なべちゃん」こと渡辺健司選手は2014年、ついに四国最強の座を獲得することになった。
大きな実績を得て来年度は新たなるステージに進むのか?その楽しみはおいといて、渡辺選手や現役TOP50選手をはじめとする人気・実力ともに充分なスター選手や京阪神から海を渡って参戦してくる強豪選手も多く参戦した今年度のJBプロアマ四国シリーズは、大きな事故もなく無事に全戦を終えることができた。
ノンボーターの多くは成長著しいアマチュア選手。多くの有名プロ選手と同じステージで戦えるのはプロアマシリーズならではの大きな楽しみとなり、一方でプロ意識を持ってルールやマナーをを厳守すべき競技の緊張感がある大会のなかで選手育成できるという意味でも、スポーツマンシップの向上をはかり、ひいては地域貢献に繋ぐことのできるJBプロアマ四国シリーズは意義のあるカテゴリーだと言えよう。
来期も旧吉野川という全国屈指のフィールドで熱い戦いが繰り広げられることを期待したい。