2013年10月13日、愛媛県野村ダムにてチャプター愛媛最終戦、エバーグリーンカップが開催されました。本来なら8月末に開催が予定されていた野村ダムでの最終戦は、ダムの水位低下により延期となってしまった。10月に野村ダムでチャプター戦が開催されるのは、今回が初めてのケース。過去にはJBエリート5が2006年の11月に開催されたが、年数が経ち過ぎている事と、約1ヶ月のタイムラグがある事から、参考となるパターンは無いに等しかった。今回、野村ダムのコンディションは冬水位に調整された減水状態で、10月に入ってからの急激な気温と水温の低下で、ダム全域がフォールターンオーバーになっていた。前日プラクティスを行った多数の選手が口にした「3本で1500gを釣るのが難しい。」事から、優勝ラインは2キロから2.5キロの争いになるだろうと予想された。
そんな下馬評を覆し、4キロのビッグウエイトを持ち込んだのは、愛媛のスーパーロコアングラー片山尚志選手。下流、板ヶ谷橋からインターセクションの区間にある、ビッグバスが付く水深4mから5mラインのピンスポットをランガンした。エバーグリーンのボウワーム8インチ、1/16オンスのネコリグをバンクから離さない様にズル引いて、全てキロアップでリミットを揃え3827gをウエインした。年間連覇には僅かに届かなかったが、自ら掲げた最終戦優勝のノルマを有言実行した片山選手。今年、最もチャプターを盛り上げた選手と言えるだろう。第2位は、超新星誕生となった樋口祐太郎選手。午後から入った肱川筋のバンクでキロアップを連発。使用したルアーはボウワーム6インチの1.3gネコリグと、ドライブクローラー4.5インチの0.9gジグヘッドワッキーで、2680gをウエインした。インタビューで驚かされた事に、何と樋口選手は若干17歳。Jrチャプターが無くなった現在では、17歳での2位入賞は最年少記録と言える。この年代からチャプター戦で経験を積んだ選手は必ず強くなる。次世代を担う選手として、今後の動向を見守って行きたいと思う。第3位は、今シーズン全戦表彰台に上った越智武彦選手。前日のプラクティスから、稲生川上流のフラットエリアに狙いを絞り込んだ。朝一は、フラット手前の岬からスタート。魚探に映った10mラインの魚影をシューティングして、キッカーとなる1500gをキャチした。その後はフラットエリアで手堅くリミットを揃え2528gをウエインした。メインに使用したのは、マブリーチ1/8オンスのダウンショットだった。第4位は、野村ダムでは初の表彰台となった金子博文プロ。前日のプラクティスで、グッドサイズがシェードに付くエリアを見つけた。日が高くなる午後から、肱川中流のワンド出口にある岩盤に入り、今大会の最大魚となる1510gを、ラッテリー1/32オンスのネコリグでキャッチした。その後もシェードパターンを押し通して、2418gまでウエイトを高めた。第5位は、肱川中流のゴミ溜り付近でリミットを揃え、2350gをウエインした寺田直人選手。エバーグリーンのダブルモーション8.8gのテキサスリグを使って、開始15分で5位入賞となるウエイトを叩き出した。
今回の野村ダム戦を振り返ってみると、会場に持ち込まれたウエイトは1キロから2キロに密集しており、近年稀に見るローウエイト戦となった。これは、急激な季節の進行がもたらしたターンオーバーの影響で、ルアーに対して口を使う個体が少なかった事が原因と思われる。そんな中、デープに落ちた大型の個体に上手くアジャスト出来た選手が、表彰台を独占した結果となった。2013年度の年間タイトルは、開幕戦の優勝でトーナメントリーダーとなり、一度も首位の座を明け渡す事無く最終戦まで駆け抜けた、愛媛の越智武彦選手が獲得した。ここ10年間、年間タイトルに最も近い男と呼ばれながら、年間2位に止まる事が4回。これまで越智選手に対して、本来なら最強であるべき文字を、あえて最狂の文字で称えて来た。これは、越智選手が率いるチームSTGのステッカーに刻まれたCrazy basser’sから由来されたものだ。最強にして最狂の男は、あと一歩の壁を乗り越えた事により、ブラックバスの天敵として更なる進化を遂げるだろう。バスフィッシングには、人それぞれ色んな楽しみ方がある。その中でも、競技における強さと言う基準に対して、正当な評価を得られるローカルな場所こそがチャプター戦であり、これからもそうあり続けたいと願う。そして年齢差に関係なく、大会を通じて繋がる人と人との絆も、チャプター戦の魅力であるのだ。今シーズンは幕を閉じたが、来シーズンに向けての準備期間は既に始まっている。越智選手と片山選手の2強時代に歯止めを掛けるのは、いったい誰だろうか?我こそはと思う挑戦者達の参戦、そして今シーズンを戦い抜き、経験値を高めた選手達が繰り広げるであろう熱きドラマに期待を込めながら、2013年度のチャプター愛媛を締めくくりたいと思う。
そんな下馬評を覆し、4キロのビッグウエイトを持ち込んだのは、愛媛のスーパーロコアングラー片山尚志選手。下流、板ヶ谷橋からインターセクションの区間にある、ビッグバスが付く水深4mから5mラインのピンスポットをランガンした。エバーグリーンのボウワーム8インチ、1/16オンスのネコリグをバンクから離さない様にズル引いて、全てキロアップでリミットを揃え3827gをウエインした。年間連覇には僅かに届かなかったが、自ら掲げた最終戦優勝のノルマを有言実行した片山選手。今年、最もチャプターを盛り上げた選手と言えるだろう。第2位は、超新星誕生となった樋口祐太郎選手。午後から入った肱川筋のバンクでキロアップを連発。使用したルアーはボウワーム6インチの1.3gネコリグと、ドライブクローラー4.5インチの0.9gジグヘッドワッキーで、2680gをウエインした。インタビューで驚かされた事に、何と樋口選手は若干17歳。Jrチャプターが無くなった現在では、17歳での2位入賞は最年少記録と言える。この年代からチャプター戦で経験を積んだ選手は必ず強くなる。次世代を担う選手として、今後の動向を見守って行きたいと思う。第3位は、今シーズン全戦表彰台に上った越智武彦選手。前日のプラクティスから、稲生川上流のフラットエリアに狙いを絞り込んだ。朝一は、フラット手前の岬からスタート。魚探に映った10mラインの魚影をシューティングして、キッカーとなる1500gをキャチした。その後はフラットエリアで手堅くリミットを揃え2528gをウエインした。メインに使用したのは、マブリーチ1/8オンスのダウンショットだった。第4位は、野村ダムでは初の表彰台となった金子博文プロ。前日のプラクティスで、グッドサイズがシェードに付くエリアを見つけた。日が高くなる午後から、肱川中流のワンド出口にある岩盤に入り、今大会の最大魚となる1510gを、ラッテリー1/32オンスのネコリグでキャッチした。その後もシェードパターンを押し通して、2418gまでウエイトを高めた。第5位は、肱川中流のゴミ溜り付近でリミットを揃え、2350gをウエインした寺田直人選手。エバーグリーンのダブルモーション8.8gのテキサスリグを使って、開始15分で5位入賞となるウエイトを叩き出した。
今回の野村ダム戦を振り返ってみると、会場に持ち込まれたウエイトは1キロから2キロに密集しており、近年稀に見るローウエイト戦となった。これは、急激な季節の進行がもたらしたターンオーバーの影響で、ルアーに対して口を使う個体が少なかった事が原因と思われる。そんな中、デープに落ちた大型の個体に上手くアジャスト出来た選手が、表彰台を独占した結果となった。2013年度の年間タイトルは、開幕戦の優勝でトーナメントリーダーとなり、一度も首位の座を明け渡す事無く最終戦まで駆け抜けた、愛媛の越智武彦選手が獲得した。ここ10年間、年間タイトルに最も近い男と呼ばれながら、年間2位に止まる事が4回。これまで越智選手に対して、本来なら最強であるべき文字を、あえて最狂の文字で称えて来た。これは、越智選手が率いるチームSTGのステッカーに刻まれたCrazy basser’sから由来されたものだ。最強にして最狂の男は、あと一歩の壁を乗り越えた事により、ブラックバスの天敵として更なる進化を遂げるだろう。バスフィッシングには、人それぞれ色んな楽しみ方がある。その中でも、競技における強さと言う基準に対して、正当な評価を得られるローカルな場所こそがチャプター戦であり、これからもそうあり続けたいと願う。そして年齢差に関係なく、大会を通じて繋がる人と人との絆も、チャプター戦の魅力であるのだ。今シーズンは幕を閉じたが、来シーズンに向けての準備期間は既に始まっている。越智選手と片山選手の2強時代に歯止めを掛けるのは、いったい誰だろうか?我こそはと思う挑戦者達の参戦、そして今シーズンを戦い抜き、経験値を高めた選手達が繰り広げるであろう熱きドラマに期待を込めながら、2013年度のチャプター愛媛を締めくくりたいと思う。
成績表
順位 | ゼッケン | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|
11位 | 49671 | 片山尚志 | 38273,827g | 33匹 | 3030Pts. |
22位 | 49774 | 樋口祐太朗 | 26802,680g | 33匹 | 2929Pts. |
33位 | 49893 | 越智武彦 | 25282,528g | 33匹 | 2828Pts. |
44位 | JII四049 | 金子博文 | 24182,418g | 33匹 | 2727Pts. |
55位 | 50542 | 寺田直人 | 23502,350g | 33匹 | 2626Pts. |
66位 | 49966 | 大久保光洋 | 20502,050g | 33匹 | 2525Pts. |
77位 | 50082 | 赤松克弘 | 19651,965g | 33匹 | 2424Pts. |
88位 | JII四008 | 植田誠寛 | 17721,772g | 33匹 | 2323Pts. |
99位 | JII四010 | 牧野陽平 | 16871,687g | 33匹 | 2222Pts. |
1010位 | 50044 | 吉村真幸 | 16831,683g | 33匹 | 2121Pts. |
1111位 | 50293 | 普光江たけし | 15841,584g | 33匹 | 2020Pts. |
1212位 | 50100 | 橋本幸司 | 15501,550g | 33匹 | 1919Pts. |
1313位 | JII四051 | 普光江哲也 | 15201,520g | 33匹 | 1818Pts. |
1414位 | TOP45 | 本堂靖尚 | 15121,512g | 33匹 | 1717Pts. |
1515位 | 50308 | 豊田圭一 | 14941,494g | 33匹 | 1616Pts. |
1616位 | JII四006 | 大谷貴志 | 14131,413g | 33匹 | 1515Pts. |
1717位 | 50147 | 武田和志 | 12881,288g | 33匹 | 1414Pts. |
1818位 | 49843 | 久次米良信 | 11821,182g | 33匹 | 1313Pts. |
1919位 | 50321 | 亀岡広嗣 | 11561,156g | 33匹 | 1212Pts. |
2020位 | JII四014 | 上村利弘 | 11351,135g | 33匹 | 1111Pts. |
2121位 | JB旭川010 | 大西弘也 | 11271,127g | 33匹 | 1010Pts. |
2222位 | JII四052 | 岩井謙亮 | 10751,075g | 33匹 | 99Pts. |
2323位 | 49908 | 角元孝生 | 10721,072g | 33匹 | 88Pts. |
2424位 | 49992 | 伊藤達弥 | 10651,065g | 33匹 | 77Pts. |
2525位 | 50187 | 松田拓也 | 991991g | 33匹 | 66Pts. |
2626位 | JII四015 | 嶋田圭佑 | 536536g | 11匹 | 55Pts. |
※項目名クリックで並べ替えが出来ますが、ゼッケン・氏名の並べ替えは完全ではありません。