板ヶ谷橋エリアで展開された牧野プロの圧勝劇。フットボールジグで今大会の最大魚となった51cm、2271gを仕留めた香川の牧野陽平プロが、4キロオーバーのハイウエイトを持ち込んで2連勝を飾った。7月下旬に開催された第3戦から1ヶ月が経過した野村ダム。水位は前回と同じ70%程だったが、水温の上昇によりダム全域にアオコが発生していた。2週間前のプリプラクティス時点ではアオコが見られなかった事から、急激な水質の悪化が伺えた。前回よりも岩盤や水通しの良いエリアに魚が集中しており、サーモクラインに同調して魚のレンジは深くなっていた。今回の大本命エリアになると予想された板ヶ谷橋エリアだが、橋の上流側と下流側に設置されている曝気装置が作動していなかった為、プランの変更に頭を悩まされた選手は多かったはずだ。インターセクション下流側の曝気装置は作動していたが、板ヶ谷橋よりも集魚力は劣る。朝一の気温は20℃前半で、日中でも日が陰って風が吹けば涼しさが感じられた。大会前日は雨模様だったが当日は晴天となり、様変わりする天候、気温、水質が魚のコンディションに影響する事が懸念された。すでに前回のパターンは通用しない。タフコンディションが予想される中、2017年8月27日愛媛県野村ダムにてチャプター愛媛最終戦エバーグリーンCUPが開催されました。優勝したのは、第3戦に続いて2連勝を飾った牧野陽平プロ。朝一に肱川上流のベンド部でリミットを揃えた後、下流の板ヶ谷橋エリアに移動。連なるワンドの岬3mラインに、エッグボール9gとバイズクローのトレーラーをフォールさせて2271gをキャッチ。その後、板ヶ谷橋下の岩盤にベティ5.9インチのネコリグをフォールさせて1600gを追加。2位とのウエイト差を1キロ以上も引き離す4344gをウエインした。第2位は、肱川上流のテトラを攻略した赤松克弘選手。朝一にテトラ帯沖側の崩れテトラをファットウイップ5インチのリーダーレスダウンショットで攻めて1400gをキャッチ。その後、板ヶ谷橋付近の岩盤に入り、ダブルモ-ション3.6インチのリーダーレスダウンショットをフォールさせて1000gを追加。終盤になって朝一のテトラを攻めて600gの入れ替えに成功して2995gをウエインした。第3位は、1800gの琉金バスをキャッチした高橋政義選手。朝一に下流エリアでリミットを揃えた後、中流スロープ対岸の岩盤に移動した。フラップクローのリーダーレスダウンショットを使って、大量のベイトを捕食したと見られる琉金の様な1800gをキャッチ。トータル2839gをウエインした。第4位は、稲生川を攻略した藤井春平プロ。稲生川上流の護岸エリアからスタート。リーサルポッパーのボイル撃ちと、5インチプロストレートのテキサスリグで流してリミットを揃えた。その後、朝一に入った護岸付近の岩をテキサスリグで攻めて50cm近い個体をキャッチ。大きくウエイトを伸ばして2714gをウエインした。第5位は、フットボールジグのシューティングが炸裂した菊池芳郎プロ。下流インターセクションの出会大橋下で、1.8gのスモラバと1.8gのダウンショットを使ってリミットを揃えた。その後、板ヶ谷橋上流のバンクへ移動。ベイトが絡む5mラインの岩に、3/8オンスのフットボールジグにダットカット3インチのトレーラーをフォールさせて1400gと780gをキャッチした。その後は入れ替えが出来なかったが、1400gがキッカーとなり初表彰台となる2544gをウエインした。
今回、優勝エリアとなった板ヶ谷橋エリア。これまでに何人もの優勝者を輩出してきた野村ダムの超メジャースポット。橋脚下は川幅が狭くなっていて、ボトルネック効果により僅かな放水でも水の流れが起こる場所だ。今回は曝気装置が作動していなかった為、エリア全体の活性が低く、魚は広範囲に散っていた様だ。その様な状況の中、大型の個体を2本もキャッチした牧野プロ。前人未到の3連勝を目指して来期の活躍に期待が高まった。2017年度の年間タイトルは、香川の石川晴彦選手が獲得した。石川選手の獲得は、2010年に続いて2度目となる。四国最初のワールドメンバー、ジャパンスーパーバスクラシックで表彰台を2度獲得。チャプター徳島で年間タイトルを3連覇。中四国ブロックのチャンピオンシップで2度優勝。チャプター戦及びプロ戦での上位入賞に至っては数知れず・・・。四国最強のトーナメンター石川晴彦。トーナメントへの情熱と、挑戦して来る競技者が絶えない限り、破格の強さを持つロードランナーは水上を疾走し続けるだろう。来季は是非とも打倒石川晴彦を目標に掲げて、オフシーズンの間に技術と経験を積んでもらいたいと思う。
成績表
順位 | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1位 | 牧野陽平 | 4,344g | 3匹 | 30Pts. |
2位 | 赤松克弘 | 2,995g | 3匹 | 29Pts. |
3位 | 髙橋政義 | 2,839g | 3匹 | 28Pts. |
4位 | 藤井春平 | 2,714g | 3匹 | 27Pts. |
5位 | 菊池芳郎 | 2,544g | 3匹 | 26Pts. |
6位 | 村上仁 | 2,357g | 3匹 | 25Pts. |
7位 | 松田隆文 | 2,318g | 3匹 | 24Pts. |
8位 | 白井優 | 2,288g | 3匹 | 23Pts. |
9位 | 大久保光洋 | 2,266g | 3匹 | 22Pts. |
10位 | 石川晴彦 | 2,178g | 3匹 | 21Pts. |
11位 | 武田和志 | 2,006g | 3匹 | 20Pts. |
12位 | 松田拓也 | 1,934g | 3匹 | 19Pts. |
13位 | 角元孝生 | 1,847g | 3匹 | 18Pts. |
14位 | 篠崎剛 | 1,750g | 3匹 | 17Pts. |
15位 | 吉村真幸 | 1,743g | 3匹 | 16Pts. |
16位 | 寺田直人 | 1,719g | 3匹 | 15Pts. |
17位 | 平井清博 | 1,718g | 3匹 | 14Pts. |
18位 | 篠永修一 | 1,649g | 3匹 | 13Pts. |
19位 | 植田誠寛 | 1,534g | 3匹 | 12Pts. |
20位 | 亀岡広嗣 | 1,418g | 3匹 | 11Pts. |
21位 | 井原浩二 | 1,413g | 3匹 | 10Pts. |
22位 | 藤本勝司 | 1,386g | 3匹 | 9Pts. |
23位 | 坂本信之 | 1,366g | 3匹 | 8Pts. |
24位 | 森北知宏 | 1,356g | 3匹 | 7Pts. |
25位 | 上村利弘 | 1,319g | 3匹 | 6Pts. |
26位 | 大西弘也 | 1,241g | 3匹 | 5Pts. |
27位 | 岩井謙亮 | 1,166g | 3匹 | 5Pts. |
28位 | 小田崇 | 1,043g | 3匹 | 5Pts. |
29位 | 宮本拓哉 | 1,020g | 3匹 | 5Pts. |
上位の釣り方
優勝 牧野陽平
<エリア>
板ヶ谷橋周辺の岬
<釣り方>
①フットボールジクでのリフト&フォール
②ネコリグを岬の岩盤にキャスト、弱めのシェイク&ラインにテンションを掛けて中層を漂わせる。
<タックル>①
リグ:フットボールジグ
ロッド:スペラート65MH
リール:ジリオンTWS
ライン:エクスレッド12lb
ルアー:フットボール9g&バイズクローポートリー3in
カラー:グリパンブルー
<タックル>②
リグ:1/20ozネコリグ
ロッド:メルトボーン64ML
リール:SS AlR
ライン:エクスレッド8lb
ルアー:BETTY5.9in
カラー:グリーンパンプキン
<メッセージ>
チャプター愛媛最終戦を優勝と言った最高の結果で締め括る事が出来ました!今年のチャプター戦も、試合中いろいろなドラマが有りましたが最後に神様がこれを用意していたと想うと、また来年度も頑張らなくてはと改めて感じました。そして、これからも自分の釣り、スタイルを更に磨いて行きたいと思います。
サポート頂いているガンクラフト様、東レフィッシング様ありがとうございました。
そして、チャプター愛媛スタッフ&参加者の皆さん一日お疲れ様でした。
準優勝 赤松克弘
<エリア>
①Aスロープ下流テトラエリア
②板ヶ谷橋上流付近の岩盤エリア
<釣り方>
①テトラエリアは5gリーダーレスダウンショットのズル引き
②岩盤エリアは7gリーダーレスダウンショットフォール&ボトムシェイク
<タックル>①
リグ:5gリーダーレスダウンショット
ロッド:デジーノレーベン69MHRST–2S
リール:ダイワジリオンSVTW
ライン:サンライン シューターFCスナイパー10ポンド
ルアー:レイドジャパン ファットウィップ5インチ
カラー:ダークシナモンシャッド
<タックル>②
リグ:7gリーダーレスダウンショット
ロッド:デジーノレーベン71H+R2S
リール:ダイワジリオンSVTW
ライン:サンライン シューターFCスナイパー14ポンド
ルアー:エバーグリーン ダブルモーション3・6インチ
カラー:サファイアクロー
<メッセージ>
最終戦でチャプター愛媛、初のお立ち台となり今シーズンは心に残る一年になりました。これも日頃から行動を共にしてくれる仲間たちが居てくれる事や、大会開催にあたり、地元明間地区の皆さまのご協力のお陰だと感謝したいと思います。
そして、チャプター愛媛石川会長はじめ運営スタッフの皆さま、SACの皆さま、本当に有難う御座いました。
参加された選手の皆さん、一年間お疲れ様でし
た!
第3位 高橋政義
<エリア>
①沈下橋対岸
②インターセクション手前左サイド シャローフラット
<釣り方>
①岩盤にリグを乗せながら少しづつ(ルアーを見せながら)底まで落とす。
②岩に隠れたフィーディング魚狙い。岩の横にチャターを通す。
<タックル>①
リグ:スルーダウンショット(ショート)+TGグレネードシンカー7グラム
ロッド:ブラックレイブンTKIC-66MH
リール:REVO LTZ AE74-レーシング
ライン:東レ エクスレッド 13lb
ルアー:エバーグリーン フラップクロー
カラー:ライトグリパン BL
<タックル>②
ロッド:コブラRS IRSC-66M
リール:DAIWA ジリオン SV TW 1016SV-H
ライン:東レ エクスレッド 12lb
ルアー:霞デザイン ウエイクチャター 1/2
カラー :ブラックブルー
<メッセージ>
最終戦で入賞でき嬉しく思います。運営スタッフ、選手の皆さんお疲れさまでした。試合後の釣り場環境保全の講習を受け、常に自分で考え行動したいと思います。ありがとうございました。
第4位 藤井春平
<エリア>
稲生川にある小さな岩
<釣り方>
①テキサスリグで岩を丁寧に探る
②ボイル打ち
<タックル>①
リグ:1/8オンス テキサスリグ
ロッド:スーパートリックスター68MML
リール:アルデバランMG7
ライン:フロロカーボン10lb
ルアー:5インチプロストレート
カラー:スモークバッククリアベリー
<タックル>②
ロッド:バスタード 641ML
リール:アルファスエアー
ライン:フロロカーボン10lb
ルアー:Vivaリーサルポッパー
カラー:ブルーギルカラー
<メッセージ>
愛媛チャプター運営スタッフの皆様、選手の皆様今シーズンもお世話になりました。ありがとうございました!
久しぶりのお立ち台嬉しく思います。
来年度も宜しくお願い致します。
第5位 菊池芳郎
<エリア>
①稲生川上流垂直岩盤
②肱川中下流ガレ場
<釣り方>
①水深3mフォール
②水深5mズル引き
<タックル>①
リグ:1.8gDS
ロッド:STZ641LXS-ST
リール:17コンプレックスC2500S F4HG
ライン:サンラインFCS5LB
ルアー:HPシャッドテール2.5
カラー:ネオンワカサギ
<タックル>
リグ:3/8フットボール
ロッド:STZ691HMHFB
リール:アルファス105H(SVスプール)
ライン:サンラインFCS14LB
ルアー:ダッドカット3
カラー:イマエグリパン
<メッセージ>
トーナメント参戦7年目 還暦の初入賞で感無量です。
日頃大会運営にご労苦されている石川会長ならびにスタッフの方々やフィールドを提供してくださっている西予市地元関係者の皆様に心より感謝致します。