今年の4月6日から8日にかけて、JBTOP50プロシリーズ第1戦の地に選ばれた愛媛県野村ダム。大会初日には5匹で7キロ近いビッグウエイトが持ち込まれるなど、大会は大いなる盛り上がりを見せた。ダムの水位は春先から満水を維持していたが、田植えの代掻きの影響で、本流の肱川最上流から中流域にかけて濁りが発生していた。過去にチャプター戦を開催していた早明浦、大渡の両ダムと比べても、野村の魚は濁りの影響が少なく感じる。それよりも代掻き後に散布される農薬の流入で、魚の活性が著しく低下する方が懸念された。魚のコンディションはアフターの個体が多く、エリアを外すとバイトすらない状況だった。今年は全国的に例年よりも早く梅雨入りが発表されたが、大会当日は朝一から晴天に恵まれた。今年も地元となるS.A.Cセイヨアングラーズクラブ主催の岸釣り大会との同時開催で、大会エリアとなる肱川最上流にはスタートから12時までの間がボート侵入禁止となった。これまでの5月開催における優勝エリアは稲生川上流が多く、代掻きの影響を受けていない状況を見ても、稲生は外せないといった印象を受けた。しかし肱川の中流、下流に点在する小規模インレットにベイトを捕食しに入っている魚はコンディションが良く、この難易度の高いアフター回復の個体を複数手にする事が、優勝に近付くと予想された。盤石の稲生川か?一発の肱川か? ローウエイト戦が必至と予想される中、2018年6月3日愛媛県野村ダムにてチャプター愛媛第2戦イマカツ&タックルベリーCUPが開催されました。
今回優勝したのは、春にスポーニングが行われたエリアにある冠水ブッシュ、浮ゴミをノーシンカーワームで攻略した植田誠寛プロ。朝一は最下流の東屋下の岬に入り、下流側の冠水ブッシュで400g前後の魚を2本キャッチした。その後、上流側のフローティングカバーでキロフィッシュを追加してリミットを揃えた。最後に取水塔ワンドのインレット絡みのフローティングカバーで1600gをキャッチ。入れ替えに成功して3050gをウエインした。第2位は、肱川中流のキロフィッシュ2本を仕留めた赤松克弘選手。肱川中流のインレットが絡んだ浮きゴミ下を、ギル系ワームの8.8gリーダーレスダウンショットで攻めて1本目となる1500gをキャッチ。その後、下流方向にある垂直岩盤に木が冠水した場所で2本目となる1200gをノーシンカーワームでキャッチした。惜しくも2本でのウエイトとなったが、2708gをウエインして準優勝を獲得した。第3位は、肱川中流をテキサスリグで攻略した白井優プロ。クロー系ワームの6gテキサスリグを使って、太い木が入っているカバーをランガンした。競技時間のほとんどをカバー打ちに費やして、キロフィッシュ2本を含む2484gをウエインした。第4位は、肱川と稲生川の浮きゴミを攻略した亀岡広嗣プロ。朝一は1番フライトを利用して肱川中流、沈下橋ワンドに入った。奥にある岩周りでキロフィッシュ、付近のフローティングカバーで500gを9インチワームのネコリグでキャッチ。その後は稲生川最上流の浮ゴミに移動。ゴミの切れ目にノーシンカーワッキーをフォールさせてキロアップを追加、トータル2478gをウエインした。第5位は、稲生川中流のオーバーハングを攻略した藤井春平プロ。オーバーハング下に1.3gのジグヘッドワッキーをスキッピングで入れてボトムでシェイクさせるパターンでリミットメイク。その後、オーバーハング下をクランクベイトで通して入れ替えを行い、2464gをウエインした。サイズの良い個体とバイトは、9時から11時の間に集中していたと語ってくれた。
今回の第2戦はリミットメイク率が約4割に止まりこの時期の野村にしては低い様に感じた。長さはあるがウエイトの軽い個体が多く、まだアフターからの回復には至ってなかった様だ。上位に入賞した選手達の多くが、インレットにカバーが絡む場所で回復系のキロアップを手にしていた。アフター時期のローウエイト戦、キロアップの価値を改めて実感させられた第2戦だった。今回で早くも2戦が消化され、年間ランキングはベテランの寺田直人選手をトップに折り返す事となった。ポイントは全体的に僅差となっており、残り2戦の年間争いにも注目したい所だ。次回の第3戦は7月22日に夏水位となった灼熱の野村ダムで開催される予定だ。
成績表
順位 | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1位 | 植田誠寛 | 3,050g | 3匹 | 30Pts. |
2位 | 赤松克弘 | 2,708g | 2匹 | 29Pts. |
3位 | 白井優 | 2,484g | 3匹 | 28Pts. |
4位 | 亀岡広嗣 | 2,478g | 3匹 | 27Pts. |
5位 | 藤井春平 | 2,464g | 3匹 | 26Pts. |
6位 | 坂本洋司 | 2,255g | 3匹 | 25Pts. |
7位 | 武田和志 | 1,927g | 3匹 | 24Pts. |
8位 | 寺田直人 | 1,835g | 2匹 | 23Pts. |
9位 | 普光江たけし | 1,740g | 2匹 | 22Pts. |
10位 | 牧野陽平 | 1,733g | 3匹 | 21Pts. |
11位 | 宇都潔 | 1,532g | 3匹 | 20Pts. |
12位 | 藤澤宏樹 | 1,491g | 3匹 | 19Pts. |
13位 | 大西弘也 | 1,446g | 3匹 | 18Pts. |
14位 | 岩井謙亮 | 1,382g | 3匹 | 17Pts. |
15位 | 小山雅史 | 1,168g | 2匹 | 16Pts. |
16位 | 菊池芳郎 | 1,124g | 1匹 | 15Pts. |
17位 | 上村利弘 | 1,122g | 2匹 | 14Pts. |
18位 | 長瀬憲章 | 1,105g | 3匹 | 13Pts. |
19位 | 角元孝生 | 991g | 2匹 | 12Pts. |
20位 | 篠永修一 | 916g | 2匹 | 11Pts. |
21位 | 篠崎剛 | 735g | 2匹 | 10Pts. |
22位 | 吉村真幸 | 669g | 2匹 | 9Pts. |
23位 | 六車駿一 | 510g | 1匹 | 8Pts. |
24位 | 宝子丸憲康 | 470g | 1匹 | 7Pts. |
25位 | 髙橋政義 | 413g | 1匹 | 6Pts. |
26位 | 三好紀昭 | 378g | 1匹 | 5Pts. |
27位 | 石川秀夫 | 322g | 1匹 | 5Pts. |
28位 | 阿部大吾 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
29位 | 松田拓也 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
30位 | 井原浩二 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
31位 | 宮本拓哉 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
上位の釣り方
優勝 植田誠寛
<エリア>
最下流あずま屋のストレッチと最下流ワンド
<釣り方>
スポーニングエリアにあるゴミチップのカバー撃ち
<タックル>
・リグ : ノーシンカーのバックスライド
・ロッド : スティーズ トップガン
・リール : スティーズTNリミテッド左
・ライン : フロロ12lb
・ルアー : ドライブスティックファット4.5
・カラー : ゴーストシュリンプとエビミソブラック
<メッセージ>
ラッピングボートのデビュー戦で優勝でき大変嬉しく思います。今大会に関わったチャプター愛媛 会長並びにスタッフ、S.A.C様、あかんま地区の皆様お疲れ様でした。私をサポートしてくれるOSP様ありがとうございました。
準優勝 赤松克弘
<エリア >
①肱川中流S字付近ワンド奥のインレット
②本流筋アウトサイドベント
<釣り方>
①インレット付近浮きゴミをリーダーレスダウンショット
②ベント部岩盤にある冠水ブッシュにバックスライド系ノーシンカー
<タックル①>
・リグ : リーダーレスダウンショット 8.8g
・ロッド : デジーノ レーベン 71H+R2S
・リール : ダイワ ジリオン SV TW
・ライン : サンライン シューターFCスナイパー 14lb
・ルアー : デプス ブルフラット3インチ
・カラー : ブルーギル
<タックル②>
・リグ : ノーシンカー
・ロッド : デジーノ レーベン 66MR0S
・リール : ダイワ ジリオン SV TW
・ライン : サンライン シューターFCスナイパー 10lb
・ルアー : レイドジャパン バギークロー
・カラー : サンドシュリンプ
<メッセージ>
はじめに チャプター愛媛石川会長ならびに運営スタッフの皆さま、SACの皆さま、そして大会開催あたりご協力頂いております
地元明間地区の皆さまに心より感謝致します。
今回の試合での準優勝という成績は大変嬉しく思っていますが、課題や反省点もあり、その経験が今後の試合に生かせればと思っています。
参加された選手皆さん、お疲れ様でした!
第3位 白井優
<エリア>
肱川中流域
<釣り方>
テキサスによるカバー撃ちでランガン
<タックル>
・リグ : 6gテキサス
・ロッド : テクPMX TPMX610CMHJ
・リール : 07メタニウムmg7
・ライン : FCスナイパー
・ルアー : モコリクロー
・カラー : ダークシナモンBF
<メッセージ>
運営スタッフの皆様、冠スポンサー様、参加された皆様、お疲れ様でした。そして、いつもありがとうございます。
次戦も宜しくお願い致します。
第4位 亀岡広嗣
<エリア>
①沈下橋ワンド最奥
②稲生川最上流
<釣り方>
サイト
<タックル①>
・リグ : ネコリグ
・ロッド : テムジンコブラ
・リール : アルデバランMg7
・ライン : フロロ12ポンド
・ルアー : ドライブクローラー9インチ
・カラー : グリーンパンプキン
<タックル②>
・ノーシンカーワッキー
・テムジンコブラ
・リール : アルデバランMg7
・ライン : フロロ12ポンド
・ルアー : ドライブクローラー9インチ
・カラー : グリーンパンプキン
・その他 : ステーサー425
<メッセージ>
久しぶりの野村ダムでのお立ち台嬉しく思います。
いつも素晴らしい大会を支えてくださる会長をはじめ運営スタッフの皆様、地元SACの皆様、地域の皆様に感謝致します。ありがとうございます。
またサポートしていただいてるイグニッション徳島様ありがとうございます。おかげでボート、トレーラー共に今年もノントラブルで釣りに集中できております。
皆様も今年のオフシーズンは愛艇をイグニッション徳島にて点検されてみてはいかがでしょうか?未然に防げる箇所が見つかるかもしれませんよ。
次回も上位入賞目指して頑張ります。ありがとうございました。
第5位 藤井春平
<エリア>
稲生川
<釣り方>
①オーバーハングに1.3gジグヘッドワッキーをスキッピングで入れてボトムシェイク
②オーバーハングにクランクをキャストしスローリトリーブ
<タックル①>
・リグ : 1.3gジグヘッドワッキー
・ロッド : スーパートリックスター511XL-AS
・リール : タトゥーラ2500S
・ライン : フロロカーボン4lb
・ルアー : RAIDJAPAN ファットウィップ3inch
・カラー : ゴーストシュリンプ
<タックル②>
・ロッド : バスタード651MG
・リール : アルファスエアー
・ライン : フロロカーボン12lb
・ルアー : VivaリーサルクランクMR ブルーギル
<メッセージ>
5位入賞嬉しく思います。
このような大会が楽しめるのも石川会長を初めスタッフの皆さま、SACの皆さま、西予市明間地区の皆さまのおかげです。
またいつもお世話になっておりますViva様にも感謝しております。ありがとうございました。
また出れる時は参戦させていただきますのでその時はよろしくお願いいたします