ゴールデンウィーク明けの開催となった今回の野村ダム戦は、スポーニングが終盤を迎え、ネスト、アフター、アフター回復の魚が混在していた。今年も西予市商工会青年部の方々が主催する陸釣り大会、灼熱のバスアングラーズイン朝霧湖と同時開催となり、上流エリアの四道橋からバックウォーターまでの区間が、進入釣り禁止となった。ダムの水位は満水で、岸際には冠水したブッシュと、木々のオーバーハングが多く見られた。本流、宇和川筋が田植えの影響を受けており、バックウォーターから中流にかけて、白濁したニゴリが発生していた。プラクティスを行った選手の多くは、ニゴリの影響が少ない下流エリアと田植えの影響を受けていない支流、稲生川をメインにパターンを組み立てていた。数少ないネストパターンが成立するのか?それとも難易度の高いアフターを攻略してくるのか?ローウエイトが予想される中、2013年5月12日、愛媛県野村ダムにてチャプター愛媛第2戦、イマカツ&タックルベリーカップが開催されました。
今回優勝したのは、この時期に破格の強さを見せ付ける強豪、石川晴彦プロ。稲生川最上流付近にある水通しの良いオーバーハングを、ノリーズのビハドウとラッテリーで攻略して、3470gをウエインした。水温が上昇する昼頃から、サイズの良い個体がオーバーハング下に浮き始めたと語った石川プロ。状況判断の正確さと、確実にバイトまで持ち込む技術の高さ。流石は、四国最初のワールドメンバーである。第2位は、愛媛のスーパーロコアングラー、
片山高志選手。プラクティスから確信を得ていたエバーグリーンのボウワーム12インチをメインに、今回のパターンを組み立てた。朝一は、下流インターセクション付近のワンドで1本目となる1000gをキャッチ。その後は、最下流ブイ手前の岬にブッシュが絡んだエリアで1400gを追加。対岸となる建設省スロープ付近に移動して、シャローをイマカツ3/8オンス、スーパーブレードで攻めてリミットを揃え、3139gをウエインした。
第3位は、OSPのドライブスティックでパターンを成立させた武田和志選手。朝一は、前日のプラクティスで見つけていた稲生川のネストに入り一本目をキャッチ。その後、下流板ヶ谷橋を基点に、付近にあるワンド絡みの岩とブッシュを狙ってリミットを揃え、2992gをウエインした。
今大会のコンディションを振り返って見ると、ほとんどの個体は体力が無く、果敢にベイトを追えないドアフターの様に感じた。そして上位選手のコメントを聞く中で、「ニゴリの影響が少ないエリアを、スローなライトリグで攻略する事」が、今回における勝利への近道だったと確信した。
今回で2戦を消化し、残り2戦は7月21日と8月25日に、真夏の野村ダムで開催される予定だ。年間ランキングは、過去に2位を4度も獲得している越智選手がトップを走り、昨年の年間王者、片山選手が1ポイントで追う展開となった。越智選手が悲願のタイトル獲得に向けて王手を掛けるのか?片山選手が連覇を達成するのか?それとも波乱の逆転劇が起こるのか?天王山となる第3戦に向けて、早くも注目が集まりそうだ。
成績表
順位 | ゼッケン | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|
11位 | JII四022 | 石川晴彦 | 34703,470g | 33匹 | 3030Pts. |
22位 | 49671 | 片山尚志 | 31393,139g | 33匹 | 2929Pts. |
33位 | 50147 | 武田和志 | 29922,992g | 33匹 | 2828Pts. |
44位 | 49893 | 越智武彦 | 28922,892g | 33匹 | 2727Pts. |
55位 | 50044 | 吉村真幸 | 28302,830g | 33匹 | 2626Pts. |
66位 | 49774 | 樋口祐太朗 | 26712,671g | 33匹 | 2525Pts. |
77位 | JII四051 | 普光江哲也 | 26642,664g | 33匹 | 2424Pts. |
88位 | JII四008 | 植田誠寛 | 26222,622g | 33匹 | 2323Pts. |
99位 | 50160 | 浜田則夫 | 25752,575g | 33匹 | 2222Pts. |
1010位 | 49992 | 伊藤達弥 | 24702,470g | 33匹 | 2121Pts. |
1111位 | 50542 | 寺田直人 | 22662,266g | 33匹 | 2020Pts. |
1212位 | 49908 | 角元孝生 | 22562,256g | 33匹 | 1919Pts. |
1313位 | JII四017 | 山崎陽平 | 21952,195g | 33匹 | 1818Pts. |
1414位 | JII四005 | 井原浩二 | 19071,907g | 33匹 | 1717Pts. |
1515位 | JII四039 | 吉中大幸 | 18211,821g | 33匹 | 1616Pts. |
1616位 | 49931 | 宮崎充司 | 17581,758g | 33匹 | 1515Pts. |
1717位 | JII四015 | 嶋田圭佑 | 16911,691g | 33匹 | 1414Pts. |
1818位 | JII四014 | 上村利弘 | 16851,685g | 33匹 | 1313Pts. |
1919位 | 50321 | 亀岡広嗣 | 16831,683g | 33匹 | 1212Pts. |
2020位 | 50271 | 井上学 | 16291,629g | 33匹 | 1111Pts. |
2121位 | 49702 | 菊池芳郎 | 14541,454g | 33匹 | 1010Pts. |
2222位 | JII四049 | 金子博文 | 14321,432g | 33匹 | 99Pts. |
2323位 | 50100 | 橋本幸司 | 13261,326g | 22匹 | 88Pts. |
2424位 | 50960 | 松本功 | 12641,264g | 22匹 | 77Pts. |
2525位 | 50308 | 豊田圭一 | 11741,174g | 33匹 | 66Pts. |
2626位 | 50082 | 赤松克弘 | 11081,108g | 22匹 | 55Pts. |
2727位 | 50187 | 松田拓也 | 10511,051g | 33匹 | 55Pts. |
2828位 | 50137 | 宇都潔 | 968968g | 33匹 | 55Pts. |
2929位 | JII四010 | 牧野陽平 | 934934g | 33匹 | 55Pts. |
3030位 | JII四052 | 岩井謙亮 | 811811g | 22匹 | 55Pts. |
※項目名クリックで並べ替えが出来ますが、ゼッケン・氏名の並べ替えは完全ではありません。
上位の釣り方
優勝 石川晴彦 選手 3,470g
<タックル1>
(ノリーズ)ロードランナーST680MLS-ULFt
(シマノ)2500HGS
(サンライン)FCスナイパー4lb
(ノリーズ)Fラッテリー
(リグ)ダウンショット3/32oz
<タックル2>
(ノリーズ)ロードランナーST610LS
(シマノ)2500HGS
(サンライン)FCスナイパー4lb
(ノリーズ)Fラッテリー
(リグ)1/32ozネコリグ
<タックル3>
(ノリーズ)ロードランナーVOICE HB710LL
(シマノ)スコDC
(サンライン)FCスナイパー12lb
(ノリーズ)ビハドウ110
<エリア1>
沈下橋クリーク
<エリア2>
稲生川 中流
<エリア3>
稲生川 上流
<パターン1>
スポーニングエリア周辺で、プリやアフターが付きそうな沈み枝のようなちょいカバーを、ラッテリーのワッキーダウンショットで撃っていく。この釣りでリミットメイクし、約2キロちょい。
<パターン2>
スロープでコーブ状になっているスポーニングエリア手前の2mレンジで、ラッテリーネコリグずる引き。ラッキーな事に1200gアフターオスが釣れた。
<パターン3>
昼近くになり、浮いてくる魚を狙うため上流エリアでのサイトパターン。
アフターから回復に向かう魚達がオーバーハングのシェードに浮いているのを、ラッテリーJHW、ラッテリーナタテールノーシンカー、ビハドウ110と色々とルアーローテさせて狙い、今回最大のアフターメス1200gはビハドウで獲りました。
良いサイズの魚が口を使ったのはルアーの性能はもちろんですが、全て神キャストが決まった時のみで、私のロッドがキャストの決まるロードランナーで良かった!と改めて実感出来ました。本当にロードランナー最高です!
<メッセージ>
お立ち台の一番高い所は、やっぱり気持ち良いですね!
今回、前日プラではあまり良い感じではなかったのですが、当日の状況変化に上手く合わせる事が出来たのが勝利に繋がったのだと確信しています。
私が以前から実践している「その日を釣る」というのがキッチリとはまり、とても気持ち良かったです。
それに、普段は仲良しですが試合になるとライバルである熱い参加選手のみなさんが居てくれるからこそ私も本気でトーナメントを楽しむ事が出来ています。また、トーナメント中のナイスフィッシュとのやり取りは何回やっても痺れますね。
そんなトーナメントをずっと続けていきたいですね。
ライバルである参加選手のみなさん、これからもよろしくお願いします!
また、このように私達が楽しめるのは「野村ダム」という最高に素晴らしいフィールドがあればこそです。そんな素晴らしいフィールドを気持ち良く大会に使用させて頂くためにご尽力されてますチャプター愛媛スタッフのみなさま、私達を快く迎えて下さる西予市商工会のみなさまに地元西予市並びに明間地区のみなさまにはいつも感謝しております。
ありがとうございました!
第2位 片山尚志 選手 3,139g
<エリア>インターセクション付近のワンドマウス
<釣り方>地形的にネストがあると思われる場所へブラインドで
<タックル>
ロッド:デジーノ クオッドライト
ライン:スーパーハードプレミアムプラスHG 7lb
ルアー:ダッドカット2.5インチ 3.5gヘビダン
<エリア>最下流あずまや岬
<釣り方>コンタクトポイントに待機している半プリメスをネコリグで
<タックル>
ロッド:テムジン エゴイスト
ライン:スーパーハードプレミアムプラスHG 14lb
ルアー:ボウワーム 12インチ1/8ozネコリグ
<エリア>建設省スロープ
<釣り方>広いフラットにあるであろうネストをスピナーベイトでサーチ
<タックル>
ロッド:カレイド スーパーコブラ
ライン:スーパーハードプレミアムプラスHG 12lb
ルアー:ジンクススーパーブレード 3/8oz
<メッセージ>プリプラからのキッカーパターンを試合でも生かす事ができ、納得出来る試合になりました。
試合後スタッフの皆さんだけでのゴミ拾い、本当に頭が下がります。
私たち選手も気をつけて、拾うゴミを探さないといけないようなフィールドにしたいですね。本当にありがとうございました。
第3位 武田和志 選手 2,992g
<エリア>稲生川のスローエリア50m下流左岸側のポケット
<ロッド>スティーズラプター601MFB
<リール>T3 AIR 6.8L-TW
<ライン>10lb
<ルアー>ノーシンカー ドライブスティック4.5インチ(グリーンパンプキンペッパー)
<エリア>板ヶ谷橋の50m上流右岸側のポケット
<ロッド>スティーズラプター601MFB
<リール>T3 AIR 6.8L-TW
<ライン>10lb
<ルアー>ノーシンカー ドライブスティック4.5インチ(グリーンパンプキンペッパー)
<エリア>板ヶ谷橋の下流左岸側二つ目の岬
<ロッド>スティーズラプター601MFB
<リール>T3 AIR 6.8L-TW
<ライン>10lb
<ルアー>ノーシンカー ドライブスティック4.5インチ(グリーンパンプキンペッパー)
<メッセージ>西予市商工会の皆様、愛媛チャプター運営スタッフの皆様のおかげで楽しく参加させていただいています。本当にありがとうございました。
第4位 越智武彦 選手 2,892g
<エリア>稲生川 中流の左にある旧スロープ
<釣り方>イマカツ ジャバシャッド4インチ ピンクのノーシンカー(サイト)
<タックル>
ロッド:テムジン スカイマスターLV
リール:ステラ2500s
ライン:東レ スーパーハードプレミアムプラスハイグレード5lb
<エリア>下流 取水塔ワンド 下流に向かって右側1つ目のポケット
<釣り方>イマカツ イールクローラー 7インチ 1/64ozネコリグをオーバーハングの下へスキッピングで入れる。
<タックル>
ロッド:テムジン デジーノ63S1
リール:ステラ2500s
ライン:東レ バウオ スーパーハード スーパーフィネス4.5lb
<コメント>チャプター愛媛スタッフの皆さんと地元商工会の皆さんに感謝いたします。イマカツ様、いつもサポートありがとうございます。残り2戦も頑張ります。
第5位 吉村真幸 選手 2,830g
<エリア>一匹目、二匹目:ブイから板ヶ谷橋までの追い越し禁止区間のブイからすぐの右側の岩盤エリア200~300メートルの間、オーバーハングの下へスキッピングで入れる。
三匹目:大会本部からデッドスローエリアから追い越し禁止区間にかわる所にある立木。
<釣り方>ノーシンカーのワッキー、アクションはフォール、キモは物凄くゆっくり落ちる事
<タックル>
ロッド:カレイドデジーノマッハM1
リール:ステラ04 ライン:フロロ4ボンド
ルアー:イマカツイールクローラー5.5インチ
<メッセージ>チャプター愛媛会長様、運営スタッフの皆様、地元西予市の皆様、いつもありがとうございます。またお立ち台にたてるように頑張ります。P-GETのみなさん、いつもありがとう。