田植えによる濁り、そして満水での開催となった5月の第2戦から約2ヶ月。ここ野村ダムでは、田植え後の梅雨入り前から徐所に水位を落とし始める。そして梅雨明けとなる7月初旬頃に、夏水位と呼ばれる減水の湖へと変貌する。この時期、本流となる宇和川バックウォーターへの流入量は少なく、満水時の様な爆発力は期待出来ない。宇和川バックウォーターに変わり、最も注目されるのが、下流に設置されている循環装置周辺となる。機械による水の撹拌は、まるで水深のあるバックウォーターのごとく、あらゆる魚種を集約させる。事実、昨年の8月に開催された最終戦でのウイナーは、板ヶ谷橋下流側の岩盤エリアから排出されている。その他のサマーパターンには、最下流ブイのシェード、ボディウォーターに面した水通しの良い岩盤と岬、小規模インレットが挙げられる。予想では日中の最高気温が34度となっており、真夏の野村ダムを、各選手達がどの様に攻略してくるのか非常に楽しみなトーナメントになった。大会会場には、ノリーズ様よりロッドと新製品のルアー、めがねのタカイ様より多数の偏光レンズ、フレームの展示ブースが設けられた。昔と比べインターネットの普及や人気が先行して、実際にロッドを手にして感触を確かめてから購入に至るケースが減ってきている中、とても貴重な経験をさせてもらった。偏光レンズに関しては、天候や水質、そして時間帯に合わせてレンズを使い分けているアングラーは、一体どのくらい居るのだろう?ルアー同様に、偏光レンズの使い分けも、新たなベルアップに繋がるはずだ。
今回優勝したのは、第2戦に続いて2連勝を達成した石川晴彦プロ。宇和川上流、四道橋上手のベンドに絡んだ水深1mから2mの岩周りを、エスケープリトルツインの5gテキサスで完全攻略。岩のシェード、エグレに付くグッドサイズを、ベイトの回遊で訪れる捕食スイッチにタイミングを合わせてバイトに持ち込み、3977gをウエインした。
第2位は高知の実力者、上田誠寛プロ。朝一に、板ヶ谷橋下の岩盤岬に、ルドラを通して1200gをキャッチ。その後はドライブクローラー4.5インチのジグヘッドワッキーを使い、稲生川のインレットが絡んだゴミ溜まりで1200gを追加。中流のインレット絡みの岩盤岬でも、同じリグでキロアップをキャッチして、3460gをウエインした。
第3位は、参戦2戦目でのお立ち台となった角元孝生選手。朝一に支流、稲生川上流の岩盤を、アベラバ7gにドレッドホッグのトレーラーを使用して1000gをキャッチ。午後から風が吹き始めたタイミングで、中流の道路跡に移動。エグレの中に、ピッチンスティックのジグヘッドワッキーをフォールさせてキロアップを2本追加。入れ替えに成功して3306gをウエインした。
今回の第3戦を振り返ってみると、真夏のコンディションにも関わらず、アベレージサイズとなる300gから400gの個体は数多く釣れていた。これは夏水位となってからある程度時間が経過して、魚の着き場が安定した事が予測される。それに加えてまだアオコの影響が少なく、水質が良かった事も、良く釣れた要因の一つだろう。ただし全体的に見てみると、キロを越える個体のウエイン数は少なかった。流して行く内、数をこなす内にキッカーが混ざるといった状況では無かったと言えるだろう。グッドサイズに関してはエリア選択に加え、口を使うタイミングを読む力が試された試合だったと感じた。次戦でいよいよ最終戦を迎え、年間タイトルであるAOYの行方が絞られて来た。84ポイントでトップを走る越智選手が悲願達成となるのか?4ポイント差で追う片山選手が逆転で連覇となるのか?最終戦は8月25日、灼熱の野村ダムで開催される。
成績表
順位 | ゼッケン | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|
11位 | JII四022 | 石川晴彦 | 39773,977g | 33匹 | 3030Pts. |
22位 | JII四008 | 植田誠寛 | 34603,460g | 33匹 | 2929Pts. |
33位 | 49908 | 角元孝生 | 33063,306g | 33匹 | 2828Pts. |
44位 | 49893 | 越智武彦 | 30603,060g | 33匹 | 2727Pts. |
55位 | 50321 | 亀岡広嗣 | 27142,714g | 33匹 | 2626Pts. |
66位 | 50450 | 重谷太郎 | 27042,704g | 33匹 | 2525Pts. |
77位 | 49671 | 片山尚志 | 25882,588g | 33匹 | 2424Pts. |
88位 | JII四010 | 牧野陽平 | 24282,428g | 33匹 | 2323Pts. |
99位 | JII四015 | 嶋田圭佑 | 24022,402g | 33匹 | 2222Pts. |
1010位 | 49966 | 大久保光洋 | 23942,394g | 33匹 | 2121Pts. |
1111位 | JII四051 | 普光江哲也 | 23102,310g | 33匹 | 2020Pts. |
1212位 | 50137 | 宇都潔 | 21832,183g | 33匹 | 1919Pts. |
1313位 | JII四005 | 井原浩二 | 21642,164g | 33匹 | 1818Pts. |
1414位 | JII四039 | 吉中大幸 | 20882,088g | 33匹 | 1717Pts. |
1515位 | 50542 | 寺田直人 | 19961,996g | 33匹 | 1616Pts. |
1616位 | 49774 | 樋口祐太朗 | 19401,940g | 33匹 | 1515Pts. |
1717位 | JII四014 | 上村利弘 | 18291,829g | 33匹 | 1414Pts. |
1818位 | 50044 | 吉村真幸 | 17951,795g | 33匹 | 1313Pts. |
1919位 | JB旭川010 | 大西弘也 | 17841,784g | 33匹 | 1212Pts. |
2020位 | 49992 | 伊藤達弥 | 15701,570g | 33匹 | 1111Pts. |
2121位 | 50147 | 武田和志 | 15061,506g | 33匹 | 1010Pts. |
2222位 | 50082 | 赤松克弘 | 14111,411g | 33匹 | 99Pts. |
2323位 | JII四006 | 大谷貴志 | 13781,378g | 33匹 | 88Pts. |
2424位 | 49702 | 菊池芳郎 | 13421,342g | 33匹 | 77Pts. |
2525位 | 49931 | 宮崎充司 | 11241,124g | 33匹 | 66Pts. |
2626位 | JII四052 | 岩井謙亮 | 10851,085g | 33匹 | 55Pts. |
2727位 | JII四049 | 金子博文 | 10611,061g | 33匹 | 55Pts. |
2828位 | 申請中 | 宮本拓哉 | 10581,058g | 33匹 | 55Pts. |
2929位 | 50187 | 松田拓也 | 713713g | 33匹 | 55Pts. |
3030位 | 50100 | 橋本幸司 | 0g | 0匹 | 00Pts. |
※項目名クリックで並べ替えが出来ますが、ゼッケン・氏名の並べ替えは完全ではありません。
上位の釣り方
優勝 石川晴彦 選手 3,977g
〈エリア〉本流上流岩エリア
〈釣り方〉岩エリアでフォールメインの釣り。岩のエッジをタイトに狙った。
〈タックル〉ノリーズロードランナー ST680MLS-ft
2500番スピニングリール
サンライン FCスナイパー4lb
ノリーズ Fラッテリー
3/32ozダウンショット
〈エリア〉本流上流岩エリア
〈釣り方〉5gテキサスリグ+エスケープリトルツインでの喰わせの釣り。
岩を舐めるように丁寧にルアーを操る。
ラインスラックを上手く利用することが大事。
〈タックル〉ノリーズロードランナー ST6100MH
メタニウムMG7
サンライン FCスナイパー12lb
Fエスケープリトルツイン
3/16ozテキサス
〈コメント〉自分の信じたエリアで自分の信じる釣りとルアーがハマり、チャプター愛媛2連勝!と、本当に最高な試合でした。
また、試合でキッカーフィッシュが獲れると手の震えが暫く収まらないほど痺れさせてくれるバストーナメントってやっぱり偉大です!
四国では最近、各県に何名かずつ将来有望な若手が育ってきており、またベテラン勢も衰える事を知らないかのような強さを発揮していて、決して侮れない状況です。
しかし、そんな強い奴らとの本気の勝負ほど楽しいモノはありません!
最終戦も3連勝を狙っていきます!
参加者のみなさん、勝負ですよ!
今回はノリーズカップということで、自身のスポンサー様が冠の大会で結果を出せ非常に嬉しく思います。
マルキュー様、サンライン様、テスターズ様、アルティメイトワールド様の各スポンサー様にはいつもお世話になり、感謝しております。
野村ダムの釣り環境整備に尽力されてますチャプター愛媛石川会長をはじめとするスタッフのみなさま、地元西予市商工会のみなさま、明間地区のみなさまにも感謝しております。
これからもよろしくお願い致します。
ありがとうございました。
第2位 植田誠寛 選手 3,460g
〈エリア〉板ヶ谷橋 循環機近くの岬
〈釣り方〉ジャークベイト タダマキ
〈タックル〉バトラーナイトホーク66M
TD-Z103ML フロロ10lb
ルドラF T.Nサイトスペシャル
〈エリア〉稲生川上流手前 左のワンドインレット
〈釣り方〉サイト
〈タックル〉スティーズ ルガー62L
ルビアス2004 フロロ3.5lb
ジクヘッドW 1/16 ドライブクローラー4.5 ゴーストシュリンプ
〈エリア〉肱川 旧スロープ後 対岸の岬
〈釣り方〉ジクヘッドW フォール
〈タックル〉スティーズ ルガー62L
ルビアス2004 フロロ3.5lb
ジクヘッドW 1/16 ドライブクローラー4.5 ウォーターメロン
〈メッセージ〉野村ダム大好き 最終戦も頑張ります。
第3位 角元孝生 選手 3,306g
1本目
〈エリア〉稲生川上流手前 左の岩盤
〈リ グ〉イマカツ アベラバ7g + ドレッドホッグ3インチ
〈タックル〉エバーグリーン カレイド ブラックレイブン
シマノ アルデバランmg7
東レ フロロ12ポンド
2本目
〈エリア〉中流スロープ下流 道路跡のえぐれ
〈リ グ〉エバーグリーン ピッチンスティックの1.8gジグヘッドワッキー
〈タックル〉エバーグリーン メチルウィップ
アブガルシア レボLTZ
東レ フロロ8ポンド
3本目
〈エリア〉中流スロープ下流 道路跡のえぐれ
〈リ グ〉エバーグリーン ピッチンスティックの1.8gジグヘッドワッキー
〈タックル〉エバーグリーン メチルウィップ
アブガルシア レボLTZ
東レ フロロ8ポンド
〈メッセージ〉2回目の出場でお立ち台に立つことができました。これもチャプターに出場するにあたってお世話をしてくれた,越智選手をはじめ,チャプターの皆様のおかげだと思います。これからもがんばりますので,よろしくお願いします。
第4位 越智武彦 選手 3,060g
〈エリア〉中流の岩盤
〈釣り方〉1/2ozゴブリンフットボールにダットカット3インチトレーラーでフォーリング
〈タックル〉ロッド:テムジンカレイド インスピラーレ ブラックレイゴン
リール:メタマグDC7
ライン:東レ スーパーハードストロング 14ポンド
〈エリア〉下流板ヶ谷橋の下流右側のスロープエッジ
〈釣り方〉イマカツ イールクローラ5.5インチ(イマエグリーンパンプキン)1/64ozネコリグのミドスト
〈タックル〉ロッド:カレイド デジーノ 63M1
リール:10ステラ2500
ライン:東レ スーパーハード スーパーフィネス4ポンド
〈エリア〉下流曝気装置 右側岩盤
〈釣り方〉イマカツ イールクローラ5.5インチ(イマエグリーンパンプキン)1/64ozネコリグのミドスト
〈タックル〉ロッド:カレイド デジーノ 63M1
リール:10ステラ2500
ライン:東レ スーパーハード スーパーフィネス4ポンド
〈メッセージ〉石川会長をはじめスタッフの皆様,並びに西予市商工会の皆様,いつもありがとうございます。そして,イマカツ様に感謝しています。最終戦も全力で頑張りたいと思います。
第5位 亀岡広嗣 選手 2,714g
〈エリア〉本流上流
〈釣り方〉0.4gジグヘッドワッキー サイト
〈タックル〉60ULスピニング + フロロ3ポンド
〈エリア〉稲生川中流 道路跡
〈釣り方〉2.6gDS ショートリーダー
〈タックル〉ベイトフィネス + フロロ6ポンド
〈メッセージ〉久しぶりのお立ち台 大変うれしく思います。スタッフの方々,おつかれさまでした。ありがとうございます。次も頑張ります。