三寒四温にはまだ少し肌寒い早春の日に、チャプター徳島の開幕戦サンライン&アルティメイトワールドCUPが旧吉野川で開催された。
親水公園みずべプラザが整備されたうえに多くの釣りメディアで紹介されるようになった旧吉野川には、もはやシーズンオフは無いほど連日多くのアングラーが訪れるようになっている。
フィッシングプレッシャーはもとより、吉野川から流入してくる水は冷たく、かといってカレントの影響を受けにくいワンドやポケットは未だベジテーションの発育が遅く水質も悪い。
事前の情報では誰もが口を揃えて「厳しい」ともらすフィールドコンディションであった。
しかし『春爆』は程遠い激渋状況のなかでも、動きはじめた良型にアジャストしたり、テトラ帯やストラクチャーに潜む個体にあの手この手で反応させてきた選手たちは、貴重な魚をウェイインさせることに成功した。
優勝は蓮生隆芳選手。ここ数年屈指の活躍をみせるローカルチームに所属して腕を磨いてきた男が魅せた!エリア拡大された上流域で勝負をかけ坂東谷川へ。減水していたシャローを見切って深場に隣接するエリアを中層からボトムまで攻略し、初優勝の栄誉に輝いた。
準優勝はベテラン森北知宏選手。事故に見舞われクルマもマイボートも無いなか不慣れなレンタル船で参戦。しかし強いメンタルを活かして厳しいなか平常心を保ち、良型が寄り留まるストラクチャーをノーシンカーやダウンショットで丁寧に攻め抜いた。
3位の阿部大吾選手は春の強さでは折り紙付き。とはいえ天才的に何をしても釣れる訳では決して無い!厳冬期から約2ヶ月もの間ずっと練習に通い、ようやく見つけた反転流&ストラクチャーを攻めに攻めて、貴重な良型を絞り出してきた。
4位の石川晴彦選手も事前のプランが役に立たない厳しさのなか、機転を効かせシャローフラットのウィードパッチで一発勝負!1488gのナイスワンを持ち込んだ。
5位には昨年度AOYの福光正樹選手がランクイン。優勝者と同じく坂東谷川の深みがある川筋から1362gの良型を仕留めてきた。
フタを開けてみれば6割以上の選手がノーフィッシュの洗礼を受ける難しい一戦であり、5戦から4戦へと減った年間優勝争いの獲得ポイントを鑑みれば今戦で一本でも持っていた選手と5点では大きなスタートダッシュの差になった。しかし大小に限らず今回ウェイインに魚を持ち込んだ選手は決してマグレやたまたま釣れてしまったのでは無い事を、フィールドに出ていた選手たちはみんな理解しているだろうし、だからこそ今回の大きなポイント差の重みをしっかり味わっているに違いない。
次戦はスポーニングに絡む時期となるため上位に食い込むには相当なウェイトが必要とされる。3本しか持てないバッグリミット...ただし競技時間内に仕留められるバスの数もさほど多くは無いはず。各選手がどのような戦略で、どのような戦術をみせてくれるのか、楽しみでならない。
成績表
順位 | 氏名 | 重量 | 匹 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1位 | 蓮生隆芳 | 2,670g | 2匹 | 30Pts. |
2位 | 森北知宏 | 2,362g | 2匹 | 29Pts. |
3位 | 阿部大吾 | 2,270g | 2匹 | 28Pts. |
4位 | 石川晴彦 | 1,488g | 1匹 | 27Pts. |
5位 | 福光正樹 | 1,362g | 1匹 | 26Pts. |
6位 | 髙橋政義 | 1,325g | 1匹 | 25Pts. |
7位 | 佐藤圭吾 | 1,240g | 1匹 | 24Pts. |
8位 | 白井優 | 1,218g | 2匹 | 23Pts. |
9位 | 岩本有貴 | 1,147g | 1匹 | 22Pts. |
10位 | 松井大 | 1,052g | 1匹 | 21Pts. |
11位 | 渡辺康司 | 957g | 2匹 | 20Pts. |
12位 | 井上学 | 893g | 2匹 | 19Pts. |
13位 | 三好教仁 | 798g | 1匹 | 18Pts. |
14位 | 中井優太 | 743g | 1匹 | 17Pts. |
15位 | 川村達郎 | 642g | 2匹 | 16Pts. |
16位 | 亀井晴紀 | 509g | 1匹 | 15Pts. |
17位 | 相原照平 | 473g | 1匹 | 14Pts. |
18位 | 牧野侑弥 | 296g | 1匹 | 13Pts. |
19位 | 山田晃一 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
20位 | 清水和義 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
21位 | 藤本純 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
22位 | 大久保光洋 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
23位 | 坂本信之 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
24位 | 古川洋一 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
25位 | 谷口雅信 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
26位 | 岩佐義雄 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
27位 | 足利淳 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
28位 | 赤松孝 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
29位 | 市川裕章 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
30位 | 安藝正雄 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
31位 | 吉田早希 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
32位 | 長谷川和博 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
33位 | 松本祐貴 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
34位 | 森英樹 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
35位 | 牧野陽平 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
36位 | 大西弘也 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
37位 | 富永健太郎 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
38位 | 田邊一也 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
39位 | 坂本洋司 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
40位 | 平井清博 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
41位 | 佐藤健人 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
42位 | 関本公一 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
43位 | 大谷貴志 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
44位 | 久次米良信 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
45位 | 真部剛 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
46位 | 植田誠寛 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
47位 | 藤澤宏樹 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
48位 | 石川秀夫 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
49位 | 上村利弘 | 0g | 0匹 | 5Pts. |
50位 | 六車駿一 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
51位 | 高戸和也 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
52位 | 山田一哉 | 0g | 0匹 | 0Pts. |
上位の釣り方
優勝:蓮生隆芳、2670g
①<タックル>
デジーノS-1、ヴァンキッシュC2000S、エクスレッド4ポンド
②<タックル>
デジーノM-1、ステラC2500HGS、エクスレッド4ポンド
①②<エリア・スポット>
板東谷川
①<リグ・ヒットパターン>
イールクローラー4.8 ネイルシンカー0.45ネコリグ、スイミング
②<リグ・ヒットパターン>
C4ジグ1.8 アンクルゴビートライデント、ボトムシェイク
コメント:今回、目標であった優勝が出来た事を嬉しく思います。大会を運営して下さっている石川会長をはじめスタッフの皆さんありがとうございます。いつもお世話になっているチームの皆さんありがとうございます。そして、家族に感謝したいと思います。次戦も頑張りたいと思います。
準優勝:森北知宏、2362g
①<タックル>
スピニングロッド6.1f スピニングリール2500番 フロロ4ポンド
①<エリア・スポット>
2連取水塔
①<リグ・ヒットパターン>
エコドライブクローラー4.5インチグリーンパンプキンペッパーノーシンカーワッキー
②<タックル>
ベイトロッド6.3f ベイトリール フロロ12ポンド
②<エリア・スポット>
2連取水塔
②<リグ・ヒットパターン>
エコドライブクロー3インチグリーンパンプキンペッパー5gリーダーレスダウンショット
コメント:予想通り厳しい試合でしたが貴重な2バイトをミス無くとる事が出来て良かったです。いつもお世話になっておりますアルティメイトワールド様、ボートを貸して頂いた赤松さんありがとうございました。。
3位:阿部大吾、2270g
①<タックル>
スピニング63ULS、ステラ2500、サンラインシューターFCスナイパー3lb
①<エリア・スポット>
水位が上がる時間帯は中、下流域のリップラップの反転流かおきる所。釣れたのはサッカー場対岸、水深3メートル位。
②<エリア・スポット>
水深が下がり流れが強くなってから下流の流れの影響を受けにくい橋脚。旧長岸導水菅下流、松茂インターに架かる橋。上流から見て左側。
①<リグ・ヒットパターン>
OSP ドライブクローラー4.5インチ(ダークシナモン、ブルー&ペッパー)、流れが弱い間はノーシンカー、流れが強くなってからネイルリグ1/96。移動距離を抑えてのシェイク。バイトはシェイク中に出る。
コメント:次戦もしっかり釣って来れる様に練習します。ありがとうございました。
4位:石川晴彦、1488g
①<タックル>
ROD:ノリーズ ロードランナーVOICE HB710LL、REEL:シマノ スコーピオンDC、LINE:サンライン シューターFCスナイパー12lb、LURE:ノリーズ タダマキ132(モロコ)
①<エリア・スポット>
今切川応神大橋下流フラットのウィードパッチ1.5m~2m
①<リグ・ヒットパターン>
ノリーズのタダマキ132をただ巻きで使う。シャローに差してきているであろう春を意識した個体を狙い、条件の良さそうなウィードパッチは角度を変えながら何回も通す。
コメント:春の気難しいコンディションの旧吉野川でしたが、自分の信じるタックルでやりきる事で貴重な1本を獲ることが出来たのだと思います。昨年よりこの時期にはタダマキ132がかなりの活躍をしてくれており、川、リザーバー問わず、ビッグフィッシュ率が高くなっております。巻きでハメるなら今ですね。ラインの方も、安心の最強ラインを使ってますので、いかなる時も平常心で魚とのやりとりを楽しめるのも大きいでしょうね。今大会の冠であるサンライン様、アルティメイトワールド様には感謝しております。私を支えてくれるサンライン様、ノリーズ様、アルティメイトワールド様にも感謝致します。地元北島町の皆様、チャプター徳島スタッフのみんな、そして熱い参加選手のみなさんにも感謝致します。ありがとうございました。
5位:福光正樹、1362g
①<タックル>
rod:fenwick TPMX62SULJ、Reel:スピニングリール2500番、Line:フロロ3ポンド、Lure:TIEMCOフィネスクローラー4インチ(グリパン)
①<エリア・スポット>
坂東谷川
①<リグ・ヒットパターン>
1.3グラムダウンショットリグ ワッキー掛け。タイドに乗って上がり下がりするバスをサイトで狙った。
コメント:参加された選手の皆様、運営スタッフの皆様お疲れ様でした。旧吉という素晴らしい川と、素晴らしい環境下で釣りが出来ることはスタッフの方々の努力の賜物だと思います。また、お世話になっているTIEMCO様、SAWAMURA様最高のタックルをありがとうございます。今年も1年間二連覇目指して全力を尽くしますので宜しくお願いします。